執着や恐れを脳の動きで考えてみます。
心の動きによって脳の活動する部分がことなります
①執着に関する部分:後帯状皮質
執着、衝動、依存などに関係します。
何かに駆り立てる動きをします。
②恐れに関する部分:偏桃体
恐れ、不安、嫌悪に関係します。
何かに近づきたくい気持にさせます。
③理性の部分:前頭前皮質
社会生活に適するように、①や②を抑圧する部分です。
不安に打ち勝って何かに取組もうとするときや、衝動を抑えようとするときに活動します。
衝動を抑えている時は、③理性の部分と①執着に関係する部分がともに活動的になります。
ガマンしている状態で、ストレスがかかる状態です。
恐れに打ち勝とうとするときも、③理性の部分と②怖れに関する部分がともに活動的になります。
これも、我慢していてストレスがかかります。
このように、③理性の部分のおかげで理性的な活動ができるわけですが、この部分はストレスなどで直ぐに力を失ってしまいます。
ダイエットに取組んでいたのに、ストレスがたまって「もうやってられない!」とバクバク食べてしまう・・・というのは、このような脳の仕組みで起きています。
もう一つ、③理性の部分で①執着に関する部分や②恐れに関する部分を抑圧していている状態は、各部位が力を争っている状態で、不安や衝動が消えるわけではありません。
むしろ、理性で戦っていると、恐れや執着が強くなっていきます。
理性で戦わず、恐れや執着を野放しにしても、これらは強くなっていきます。
マインドフルネスの熟練者は恐れや執着へに対して③理性の部分で押さえつけようとせず、①執着に関する部分や②恐れに関する部分の活動そのものを落ちかせていきます。
マインドフルネスとはそいうもののようです。
そして、恐れや執着の部分の活動そのものを落ち着かせることを続けていると、そのものが無くなっていき、しばらくすると解放されます。
マインドっフルネスは、仏教の教えがもとになっています。
つまり、2500年前にお釈迦様が広めた方法です。
すごいですね。
日本人の文化として教えられてきた格言の中にはは、このようなお釈迦様の教えによるもが多かったりします。
恐れや執着は理性では、抑えられない事をお話をしました。
つまり、恐れや執着は「考え方」から直接生まれたものではありません。
ですので、恐れや執着を手放すのに、「考えを変える」だけでは上手くいきません。
これらの仕組みは、心理学の一つの行動分析や行動療法で説明されています。
「パブロフの犬」ってご存知でしょうか?
これも、行動分析で説明される心の仕組みの一つです。
執着、依存、習慣などが生まれる仕組みや、それらから解放される方法が説明されています。
これも、少しづつ記事にしますね。
マインドフルネスと脳の仕組みについては、以下の本が面白いですよ。
科学的な表現が多くてちょっと難しく感じる部分もありますが、脳の動きと心の動きについて理解が深まります。
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この本で紹介されている研究の成果は、以下の本でもいくつか引用されています。
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こちらの本は、小説仕立てでマインドフルネスの取り組み方や、どのような場面で使えてどのような効果が期待できるのかが描かれています。
主人公にマインドフルネスを教える脳科学の先生が赤い本の研究成果を引用しますが、物語仕立てなのでとても読みやすくなっています。
マインドフルネスの活用方法のヒントにもなる本です。