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社会人になりたての頃
僕は営業が超苦手でした。


断られる=僕を否定される
みたいな感覚があって


そのたびに気持ちが
深く落ち込むのです。


かといって営業職で
お給料をもらっている以上
やらないわけにはいかない…


そこで、


売れない先輩と
一緒にいることで


つまりは


営業しなくても
給料をもらっている
人と一緒にいることで


僕は罪悪感を
紛らわせていました。


たぶん先輩営業も
僕みたいなダメ男が
入ってきたことで


周りからの風当たりも
少しは和らいで
いたのかもしれません。


お互いの内心は


「苦手な営業はしなで
 済むに越したことはない」


というウィンウィン関係、
ダメダメのループ(笑)


ところが


その先輩が
突然会社を去る
事になったのです。


先輩の同僚から


「このままでは
 お前の将来にとって
 良くないと思う。
 早く違う職に就け」


と言われたらしく
先輩もうすうす
自分でそう思っていたようで


決心したとのことでした。


ただ、そうなると当然
僕自身にも
さまざまな影響が出てきます。


もう一人営業車で
毎日公園で昼寝
というわけにもいかない


今月もまた売上ゼロ
だと自分だけ目立って
もっと居ずらくなる


やがて遠からず
先輩のように
この会社を
去らざるを得なくなる


何より


このまま苦手なことから
一生逃げ続けることが
できるのだろうか?


そんなことが
許されるはずはないだろ!


心の中の葛藤が
強く襲ってきました。



もう、会社に行きたくない




・・・



でもきっとこのままじゃ
僕は社会のクズに
なっていくに違いない。


大学時代の
楽しかった日々の
あの充実感に比べ


毎日が
生きづらさの苦痛の日々。


しょせん
僕はその程度の人間…


~~~~~~~~

苦手だからやらない
と逃げ続けることは
心に空虚を生み出すだけ

~~~~~~~~


それを痛感していました。



最近の脳科学では
苦手なことを一生懸命やっても
上達は難しいと言います。


ただ、ここだけで
終わってしまっては
進歩はありません。


苦手だからやらない


でも


その分得意なことを
どんどんやる!


ここまで知って
本当の意味を成します。



さて、
いったい得意なこととは?


自分が気づいていない
自然にできてしまっていること。


そしてそれは
「本心からやりたいこと」に
つながっています。




実は、、、



「やりたいこと」と
「得意なこと」は密接に関係
しているのです。
 

学生時代の甘い生活を
抜け出せない社会人
としての日々は


苦痛でしか
ありませんでした。


彼女からは
「何かタカがやりたいこと
 やってみたら?」
(タカ:僕の愛称です)


と聞かれるものの


自分のやりたいことなど
今まで1ミリも考えたこと
がない僕には


~~~~~~~~

あなたの生まれて来た
理由は何なの?

~~~~~~~~


と哲学者プラトンにでも
問いただされているようで


次元が違いすぎていて
皆目見当もつきません。



一方、彼女は看護師


「私はヘレンケラーのように
 なりたい。

 彼女の

 自分でこんな人間だと
 思ってしまえば、
 それだけの人間にしか
 なれないのです。

 という言葉に感銘を
 受け勇気をもらった」


といったことを
いつも話していました。



やりたいことがあって
それに夢中になって


目の前で人が亡くなる
という辛さもありながら


充実している彼女を
見るにつけ、、


羨ましさと
自分の不甲斐なさを
強く感じていました。


僕のやりたいことって
いったい何なんだ?





・・・





この時にひとつ気づいた
ことがあります。



僕は今まで
親の標した人生の航路を
ただただ進んできたにすぎない


自分で人生の航路を
探したことなどなかった。


今はまるで羅針盤となる
星座を失い
大海原でさまよう小さな船


だから今こうして
自分の「やりたいこと」すら
分からずに


自分をダメな奴だと
どんどん責め立てて
嫌いになり


自分が無意識に
壊れていくんだという事を。

 

 

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会社を辞め
彼女に寄生するような
ゆるい生活が始まりましたが


彼女の手前
親の手前
そして国立大学卒業
というプライド…


こういった
意味の解らない
理由から


僕はまた
「そろそろ仕事を探そうかな」
と重い腰を上げます。


そんな時
飛ぶ鳥を落とすような
勢いの会社にいた
大学の先輩から


「うちの会社受けてみろよ」
「自由で荒井に合ってると思う」


その先輩もバンドの先輩で
しっかり3年くらい留年した
先輩でしたので、


何となく僕にも
合っているような
気がして受け、無事採用。


たぶん
先輩の後ろ盾のおかげで
入社できたのだと思います。



簡単な営業の説明があり
あとは自由に
とのこと。


うん確かに自由だな


前の一部上場会社のような
堅苦しさは一切なく
みんなイキイキしてました。


夕方になると
「おめでとう~!!」
という声があちこちから
聞こえだします。


営業が売上を上げて
帰社すると
みんなが周りに集まって
祝福する光景。


へぇ~営業って
祝福されて
楽しそうな仕事かも!






ところが





そんな甘い考えも
数日でガラッと
変わります。




いったい
僕はどこに営業に
行けばいいんだ?


広告の料金と
広告掲載までの
流れはわかったけど…


ま、
この会社は有名だし
大きな企業に営業に
行ってみるか


そんな感じで
1日数社ほどから
営業にいき始めました。


夕方帰社すると
相変わらず
営業の祝福タイム


僕はこっそりと
自分の席に着き
それをだまって眺めます。


そんな日が半月ほど
経った頃でしょうか


僕だけが
一度も祝福されていない
ことに次第に重圧がのしかかり


ジッと会社の机で
営業に行く会社も
思いつかず座っていると


庶務の女性から
「荒井君はいつくらいに
 新規受注しそうなの?」
と笑顔で聞かれ、、


気絶するほど
ドギマギしました。



これはまずい



・・・



でもどうしたらいいか
全くわからない


会社行くのが辛いかも。。。


その気持ちがどんどん
積み重なっていき



毎朝


何とか事故にでもあって
会社に行かなくて済む
方法ないかな?


と真剣に考えるように
なっていました。


そんな様子に異変を感じた
彼女に問いただされ
正直にこのことを伝えると


彼女は



「大丈夫だって
 あなた一人くらい
 私が食べさせてあげる」



と、、
神さまのような一言。


それ以降
僕は会社には行くのですが
まったく営業にも行かず


成績の上がらない
先輩営業に毎日同行し
公園のそばで車中睡眠


朝一から
公園に行って
くだらないい話で笑って


車中昼寝


これ、実は
めちゃくちゃ
気持ちいいんです。


一人だと
罪悪感でいっぱいに
なってしまいますが


なんと言っても
先輩に同行しての
車中昼寝ですから(笑)



でも
筋トレはイメージだけでは
筋肉が付かないように


営業もとにかく
営業に出向かないと


売れるきっかけすら
生まれません。


夕方の祝福の儀式
の一方で


いいつまでも祝福されない
ダメな営業マン


といった
視線を感じながら


このままじゃ
僕は一生成長しないで
ダメサラリーマンを
やるのかな?


でも


彼女がいるし
頑張らなくてもいいか…
という


~~~~~~~~

甘く恐ろしい
落とし穴のふちを
歩いていたのです。

~~~~~~~~


やりたいこと?
そんなの特にないけど。


望むこと?
そうね、

家で寝てゲームして
大学時代みたいに
安心して生活できることかな。


恐らく当時の僕に
質問したら


そんな答えが
返ってきたと思います。