鳥取は大山のホテルビュッフェで、のどぐろをつまみにぬる燗をいただいている頃でした。
母はショートステイ先の施設から救急搬送されました。
コロナと細菌性肺炎に感染したらしい。
姉からの電話で母は心肺停止になりそうで、蘇生法の選択肢を選んでくれと迫られました。
様々な管を入れてまで生きていたくはないので、その場合は拒否でと母と互いに確認し合っていたのですが、
いざ、その時が来ると、生存確率が少しでもあがるのであればお願いしますと言っていました。
大山から一番早く戻ることができる方法をスマホで調べていると再び姉から連絡が入ります。
意識が戻り、看護師とも意思疎通がはかれるようになったとのこと。
今、戻っても救急治療室にしろ、病室へ移動したにしろ入ることはできず、
酸素量など様々な数値も安定してきているので、そのまま滞在してはと姉から提案され、甘えることに。
鳥取と島根で予定通りの行程を全て終えてから戻ります。
旅から戻った翌日から毎日、病院に顔を出しますが、
コロナが5類になったとはいえ、病室に入ることは控えて欲しいと看護師からの要望でドア外から手を振るだけ。
「はよ家に連れて帰ってくれ!」
病人とは思えない大きな声で母節が始まりました。
そして本日、無事、退院し、自宅へ……と思いきや、
「いつものところでコーヒーとチーズケーキ食べたい」
いつものごとく母のわがままが始まり、スタバでニューヨークチーズケーキと日替わりコーヒーに砂糖2つとミルク3つでも足りないとのこと。
味覚障害は残っているようです。
こうして何年かぶりに母と自宅で年末を過ごすことになりました。
今年も皆さまのおかげで介護に議員に農業と旅を続けながら、無事、一年を終えることができました。
心から心から御礼申し上げます。
隣で母が、
「私がえらい目に遭っとるとき、あんたは美味しいもんを食べとったんやよなぁ」
とうるさいので、
「はい、はい、すいません」
と謝ります。
後で、この写真を見せてからかおうと思います。
鳥取のビュッフェに置かれていた青大豆の豆腐に、1年物、3年物、5年物の味噌で味比べしながら飲むぬる燗が最高に美味しかったんですよね。
来年もよろしくお願いいたします。