黄色いぷりっとした粒がきれいに詰まっているとうもろこし、実は米、麦に並ぶ世界三大穀物の一つだということをご存知ですか?これら3つはすべてイネ科の植物で、私たちの生活を支え、なくてはならない存在です。
とうもろこしは “栄養分の宝庫”
とうもろこしは、その一粒一粒の実が種なので“栄養分の宝庫”とも言われています。秋に移り変わるこの時期は、温度変化に身体がうまく対応できず、夏の疲れが出てしまったり、
夏バテの症状が出てしまうもの。そんな方にも、とうもろこしはオススメの野菜なのです。
野菜の中でも高カロリーで、糖質を分解してエネルギーになり、脳や神経を正常に働かせる作用があるので、精神を安定させてくれる効果が期待できます。そのほかにもこんな成分が豊富に含まれています。
・ストレスを溜めない為に必要な ビタミンB1
・細胞の再生や粘膜を丈夫に!免疫力もアップ ビタミンB2
・アンチエイジングに必須 ビタミンE、リノール酸
・夏バテ防止の カリウム
・ホルモンバランスやデトックスに有効な 亜鉛
・貧血に効く 鉄分 など
これらの栄養素をしっかりとるためには、胚芽の部分も残さず食べるとよいですね。そしてよく噛んでいただくのがオススメ。(噛まないとそのまま出てしまいますよ)また食物繊維も豊富なので、腸をキレイにする効果も期待できます。
夏バテ時の “エネルギーチャージ” にも
食欲がない時にも、ジューシーでさっぱりとした甘さで食べやすいとうもろこしは、エネルギーや汗で流れてしまうミネラルを補給することができます。
さらに、疲労回復のビタミンやアスパラギン酸も豊富に含まれているため、夏の暑さに負けない身体づくりにぴったりです。
栄養ドリンクを飲むよりも、茹でたとうもろこしをかぶりつく!というほうが、気持ちから元気になれそうですね。
とうもろこしの選び方
そんな栄養たっぷりのとうもろこしの正しい選び方をご紹介しましょう。
できれば皮つきで、皮に目立った枯れがなく、ひげの色が濃いもの(熟しているほど黒くなるため)、そして全体が均一にふくらみがあるものを選んでください。
なんとひげの本数と実(粒)の数は一致するので、ひげが多いほど実がぎっしりと詰まっているんですよ。
このひげは水で煮出すと、お茶になります。カリウムや鉄分などミネラルを含み、利尿作用や血圧・血糖値降下作用などの効果もあると言われており、生活習慣病が気になる方にもおすすめです。
とうもろこしをおいしく食べるには
とうもろこしは気温の変化に敏感な野菜です。高温になると糖分がエネルギーとして使われることで甘みが落ちてしまいます。そのため収穫は早朝に行われ、すぐに出荷されるのです。
そして24時間を経過すると、味が落ちるだけでなく栄養も半減してしまいますので、すぐに食べない場合は茹でてからラップに包んで冷蔵や、粒をはずして冷凍保存するのがおすすめです。
とうもろこしの茹で方、おすすめレシピ
茹でる場合は水から茹でて、沸騰してから3~4分ほどでざるに上げたら余熱で中まで火を通します。
蒸す場合は沸いて蒸気があがった状態の蒸し器に入れて5~10分ほど蒸します。保存するときは、実が熱いうちにラップで包むと、実にシワがよることがありません。
茹でたり、蒸したり、焼いたり……とそのまま食べることの多いとうもろこしですが、今回は「とうもろこしごはん」をご紹介。とうもろこしの芯からも美味しいだしがとれますので、ぜひ入れてみてくださいね。
とうもろこしごはん
<材料>(2~4人分)
・米 ……2合
・とうもろこし ……1本
・塩 ……小さじ1.5
・酒 ……適量(好みで)
・枝豆 ……適量 ※いろどり用として。なくてもOK
<作り方>
1.お米を研いで、塩、酒とともに2合の水加減で炊飯器にセットします。
*この時に、お好みでだし汁やだしパック(わたしは茅乃舎さんの減塩タイプを使ってます)を乗せて、炊きあがった時に取り出しても。
2.とうもろこしを半分に切ったものを縦に置いて安定させ、芯を残すように包丁を上から下へ動かして、とうもろこしの実を切り落とします。
3.1に2のとうもろこしの実を入れ、とうもろこしの芯も入れてから、炊飯器のスイッチを入れます。
4.炊きあがったら、芯やお好みで入れただしパックを取り出し、茹でた枝豆をいろどりに入れてさっと混ぜ合わせてできあがりです。
日本でのとうもろこしの旬は6月~9月にかけて、夏の代名詞とも言われ、フレッシュなものは生でも美味しくいただけます。様々な調理方法によって異なるとうもろこしの食感を楽しみながら、優しい甘みを噛みしめてみてはいかがでしょうか。