「兄が2人以上」でアレルギー発症率減少する?「衛生仮説」とは | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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国民の2人に1人がアレルギーを抱えるといわれる時代。アレルギー疾患対策基本法も昨年末、施行された。発症のしくみは少しずつわかってきている。どう備えたらいいのか。

 アレルギーが発症する原因には諸説あるが、乳児期の生活環境も大きく関わっている。

 1990年ごろ、イギリスの大規模調査で兄が2人以上いる子どもは、一人っ子や長男長女よりアレルギーの発症頻度が2分の1も低いことが報告された。きょうだいが一緒に遊ぶ過程では、風邪などのウイルスに触れる機会が多い。結果として、異物に対する耐性が高まり、アレルギーになりにくいとする「衛生仮説」が立てられた。

 その後、この仮説を裏付ける調査結果がいくつも報告されている。ある大規模調査では、牧畜農家の子どもに花粉症やぜんそくが少ないことがわかった。馬や牛など家畜のふんに含まれる大腸菌には、「エンドトキシン」という毒素が存在する。牧畜農家の寝室は、都会の家に比べてエンドトキシンが100倍も多いという。なぜ、不衛生な生活環境だとアレルギーが生じにくいのか?

「健全な免疫システムは、ウイルスや細菌に反応する『Th1』と、アレルゲンに反応する『Th2』という2種類の細胞のバランスがとれている。両者は拮抗していて、幼少期にウイルスや細菌に触れる機会が多いとTh1が増えてTh2が減り、アレルギーが制御される。逆に清潔すぎる環境で育つとTh1が少なくTh2が過剰になり、アレルギーを起こしやすくなる」(国立成育医療研究センターの斎藤博久医師)

 最近は、さらに衛生仮説を後押しする研究報告もある。

「エンドトキシンを吸い込むと、鼻粘膜や気管支のバリアー機能を補強する作用がある可能性が出てきました」(同)

 となると、すでにアレルギー体質になっている人でも、不衛生な環境で過ごせばいいかと考えたくなるが、答えはNOだ。

「免疫システムにはメモリー機能があり、一度、アレルゲンに反応したTh2細胞ができると、体が覚えてしまいます。成長してからウイルスや菌に接しても、アレルギーが改善されるわけではありません」(同)