気温が高くなり、肌を露出する機会が増加する季節がもう直ぐです。ムダ毛処理をしたいと考える人も多いだろう。
本当なら、病院での医療脱毛や、エステサロンなどでの脱毛をしたほうがいいが、「費用が高くて難しい」「そもそも近くにない」などの理由で、セルフケアを選ばざるを得ない人もいるはず。
では、自宅でケアをするならば、一体どうすればいいのだろうか?
女性セブンの読者を対象に行なった脱毛に関するアンケート(※全国の20~80代の男女1880人が回答、
実施期間2021年3月3~9日)によると、によると、約60%の読者がセルフケアで脱毛をしており、その手段としては、1位かみそり、2位毛抜き、3位シェーバー、4位家庭用美容器、5位除毛クリームの順に多かった。
美容ジャーナリストの小坂恵さんはこう話す。
「この中で最も肌を傷めずに脱毛ケアできるのは、家庭用美容器です。定期的なケアは必要になりますが、活用すれば数か月で毛が目立たなくなります」(小坂さん・以下同)
一方、絶対におすすめできないのが毛抜きだ。抜くくらいなら、かみそりで処理をした方がまだ肌への負担が少ないという。
「いずれにせよ、セルフケア最大の肝は、脱毛後の保湿です。肌が過敏になっているので、油分でコートし、守ってあげましょう」
また、脱毛前後の日焼けも厳禁。肌に色素沈着が現れることもあるという。脱毛後の肌は大けがをしていると思って、いたわった方がよい。
そこで、正しい家庭での脱毛に関する正しい知識を、Q&A方式で紹介する。
Q. 家庭用美容器の選び方のポイントは?
A. 初心者は光タイプを選ぼう
家庭用美容器とは、ムダ毛がケアできる家電のことで、光タイプとレーザータイプがある。いずれも、家庭で素人が操作しても安全に行える出力なので、脱毛とまではいかないが、減毛が期待できる。
「光タイプの方が広い面を早く照射できるうえ、痛みが少なく、初心者向けです。一方、レーザータイプは照射範囲が狭いため、ピンポイントで“ここだけケアしたい”という人におすすめ」(小坂さん)
価格と照射可能回数、照射面積のバランスをチェックしたら、実際に手で持ち、使用感や重さを試してみるのがベストだ。
Q. 美容器以外でおすすめのセルフケアは?
A. 保湿対策をしたうえでそるか、クリームを!
肌の負担を考えると、シェーバーやかみそりでそるか、除毛・減毛効果のあるクリームを使用するのがおすすめ。
「そる場合は、一度で深ぞりができる4枚刃以上のかみそりやシェーバーを選び、ジェルやローションを使って肌のすべりをよくすること。
そして、毛の流れに沿って皮膚を伸ばしながらそりましょう。そった後も保湿剤などでケアを」(美容皮膚科医の慶田朋子さん)
Q. やってはいけないセルフケアとは?
A. 絶対に抜いてはいけません!
「肌を最も傷つけるのが、毛抜きや脱毛テープで毛を抜く方法。毛穴が開いて雑菌などが入ってしまい、感染症を引き起こします。毛穴の奥の毛根を包んでいる部分が炎症を起こす『毛嚢炎』を起こすことも。
また、傷ついた毛穴が治るときにふさがり、皮膚の中に毛が埋もれてしまう『埋没毛』の原因にもなります」(慶田さん)
Q. 脱毛に失敗すると、どんなトラブルが起こる?
A. 皮膚炎、毛嚢炎、埋没毛、そして肌が黒ずむ……
毛を抜いた後に起こりやすくなる前述の「毛嚢炎」「埋没毛」のほか、かみそり負けによる炎症は、かゆみだけでなく、肌に色素沈着も起こすことがある。
「セルフケアの場合、定期的に長年繰り返すことになるので、炎症が慢性化したり、見た目にも傷や黒ずみができて汚くなってしまいます」(慶田さん)
脱毛後のケアは必ず行い、炎症は悪化する前に皮膚科で診察を。
Q. セルフケアの頻度はどのくらい?
A. 毛の伸び方にもよるが週に1度くらいで
「かみそりやシェーバーの場合は、肌の負担を考え、1週間に1回程度が望ましいでしょう」(慶田さん)。
風呂場で使うことが多いかみそりだが、次のケアまで置きっぱなしにしないこと。
風呂場は湿気が多く、雑菌が繁殖しやすいからだ。肌に直接触れるものなので、使用後のかみそりは水洗いをし、水気のないところで保管を。
Q. セルフケアした日に気をつけることは?
A. しっかり保湿をし、体を温めすぎないこと
脱毛の前後はローション、クリームなどでしっかり保湿を。
「ケアした部分にほてりがある場合は、冷たい濡れタオルを当てると和らぎます。体を温めると、かゆみや痛みを助長するので、入浴も、熱い湯船に入らず、シャワーだけで済ませるといいでしょう」(小坂さん)