Roland VK-7/VK-77(追記あり) | KeyboardだってROCKだぜ

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引き際を見誤った、金髪ロックキーボーディストのよもやま話。

〜はじめに〜

本記事は『ぼくとぱーぷる番外編』としてもお読み頂けます。



ロックキーボード(の音色)としては定番中の定番、そう【オルガン】です。

先日ステージを終えたばかりの“The Hush”(Deep Purple Special Tribute Band)で演奏させて頂いたDeep Purple(Jon Lord)ではもちろん、ELP(Keith Emerson)やYES(Rick Wakeman他)などなど(以上お三方が1970年代においては“世界三大ロックキーボーディスト”と称されていましたね※異説あり)がこぞって使っていたオルガン。

もちろん偉大な先達たちは【Hammond Organ】です。お三方ともC-3ですね(KeithはL-100も併用してましたが)。


そのへんの解説はもっと詳しい方々にお譲りするとして(ロックキーボーディストを標榜しておきながら、底が浅いんですせいやまって💧)。


70年代当時、ポリフォニック(※複数の音程を同時に発音できることの意。反意語はモノフォニック。)キーボードといえば、ピアノかチェンバロまたはメロトロンやクラビネットが主なところ。

ロックから遠い位置にあった【Hammond Organ】を導入したという意味では、先のお三方の功績は賞賛に余りあるところです。

だって和音が弾けなきゃ、(ロック的な立ち位置として)ギターに対抗できませんから。しかも持続音が出せることはとても大事です。そうなるとオルガン一択ですよ。ポリフォニックシンセサイザーが登場するのは少しあとなので。


という具合に、ロックキーボードのマストアイテムともいえる【オルガン】ですが。

友人知人キーボーディストの中には、現物(Hammond C-3やB-3)を所有してる方もいますが、今となっては手の届かないほど価格が高騰してますし、そこまでHammond信仰が厚いわけでもないわたくし。しかもロックにあるまじき【手軽さ】まで考えたりするので、「別に鍵盤が2段なくてもいいじゃん」とか思ってました。


70〜80年代にかけて、オルガン専用機が各社からリリースされていました。YAMAHAからは【YCシリーズ】、KORGからは【CX3/BX3】の2機種(CXが61鍵1段、BXはその2段鍵盤ver.)、Rolandからは【VKシリーズ】と、国内メーカーでもこぞって百花繚乱の様相。この中で【YAMAHA YC】は少し異質でしたね。音色を合成するためのタブレット(レバーみたいなものだと思ってください)がエレクトーン的な形状だったので。エレクトーン出身者の自分でも『うわっ、カッコ悪!』って思ってました。


わりと短命でこのオルガンブームは去り、のち90年代にリバイバル。

国内外メーカーから、当時の技術の粋を結集したと言っても過言でない名機種が続々とリリースされたのです。


…って、前置き長いですね今回。

はいそろそろ本題へ。


KORG CX3からはじまり、Hammond XB-2へと移行した愛機遍歴でありましたが、そののちRoland VK-7に出会ってその“ロックテイスト溢れる出音”に魅了されて(現在)予備機を含め2台所有しているのですが(※ちなみにHammond XB-2も元愛弟子に譲ったものを含めて2台あります)。


↑(上段に鎮座しているのがVK-7です)


上記はどれも61鍵1段タイプなのですが、まわりのJ.Lordフォロワーの諸先輩方が2段鍵盤のオルガンを愛用してるのを見せつけられ続けてきたので、とあるツアーのギャラがまとめて入ったときについ勢いで買ってしまいました。

VK-7の2段仕様、VK-77(鍵盤が2段になっているだけではなく、音源部やエフェクトが強化されてます)。

っても中古です。まあまあお値打ち価格でしたし。


いやしかし、この外装デザインはどうなのよと。主に側板についてですが。なぜ丸い?なぜなだらか?しかも無垢材ときてる(そこそこコストかかってますね)。

エレガントすぎてロックの現場には連れて行かれないよ…。


なのでかれこれ7年ほど放置してました😢

たまに電源入れてご機嫌伺う程度。


ですがこのたび、Deep Purpleのガチカヴァーに縁あって起用されるにあたり、『いやいやDeep Purpleやるんだったら、オルガンは2段鍵盤じゃないとダメだよね!』と勝手に解釈して、今回の連行を決めました。


で、そのための外装カスタマイズに乗り出した、と。


色々とアイデアは温めていたのですが、その中でなるべく時間がかからなく、かつカッコよくなるプランで。


以下あまり細かく記載すると、おそらく膨大な文字数になるので要約して。

まずは資材調達。

今回は赤松集成材18mm厚にしました(強度と重量のバランスで厚さ20mm前後というのは決めていたので)

それを事前に採寸してあったサイズに、購入したホームセンターで切って頂きました(これもちろん有料・しかも直角以外は割高)。

で、まずはこの形に。


次に、取手をつけるための加工です。

実は2年ほど前に買ってあった部材=取手が4つあって(それほど長期の計画だったのです。ていうか早よやれや!)、それをつけるために採寸してくり抜きます。


木材を購入したホームセンターでは、糸鋸の刃を購入(1本100円)すれば、電動糸鋸を使わせて頂けるとのことで。

一旦自宅に持ち帰り、採寸と位置決めそしてガイド穴(今回の場合なら、長方形にくり抜きたいのでその4隅にドリルを用いて)を開けて再度ホームセンターへ。

→実際は持ち帰って採寸・位置決めして鉛筆で印つけたものを持ってホームセンターに向かったのですが(ボール盤も借りられると思い込み、お店で穴開けしようと考えていたので)、ボール盤は使わせてもらえずに自宅に引き返してドリルで穴開けしました。

つまり1日に3往復したんです、どんだけ好きなのホームセンターが😅

こうなって

こうなる。


このデザインのまま完成に導こうかとも思ったのですが(面倒くさがりなのでw)、実はこの取手を4つ買ってあったので、あと2つ=左右1つずつを追加するべく後日またホームセンターへ。

いやー楽しい🎵


からの↓


※画像上部に写っている白い物体は、本体と外装を連結させるために使用するアルミ製のアングルです。厚さ3mm、5cm×5cm×1mを玄関先で金鋸使ってギコギコ(アルミ材はカットしてもらえませんでしたので😢)。

こんな感じで元々のネジを利用して、本体と外装側板を連結させるプラン(これはまだ仮合わせなので穴開けてません)。


そのためにこんな余計なものも買ったりして↓

面取りカッター!これで皿モミすると、ネジ頭がツライチになります😊今まではドリルの先端を使って掘ってたのですが、先端角度が違うんですって。


などなど手間暇かけて、かなりロックな外観(自己満足)に変貌することがこの時点でわかります💪


実はこの作業中に挫けかけて、別の2段鍵盤オルガンを買っちゃおうかとも悩んだのですが、ここまできたら後々のことはまた考えるとして完成させて、一度でも人前に出してやりたいという親心が発動。


何度も仮組みを繰り返して、微調整も良好。プラモ作りのスキルがこんなところで役立つとは😁


で、フィニッシュはどうしよう?なのですが。

木目を活かすことは最初から考えておらず(集成材ですし)、全面黒で塗装するか、パンチカーペット貼りにするかの二択でした。


えーい!どうせ金かけるならもう何でも一緒じゃー!!(ヤケクソ)

で、ポチッとな↓

黒のパンチカーペットって、店頭にはなかなか置いてないんですよ💧グレーかグリーンしかなくて。

グリーンは園芸用品みたいなので即却下として、グレーでもまあ許容範囲かなと思ったのですが(待てない性格)、初志貫徹の黒で!

(※グレーに見えるのは裏側、裏返しで丸めてありました。)


貼り込みに苦労苦心して😢

こうなりました。


だいたい想像通りに仕上がりました♪

出音もロックになったような気がします(プラシーボ効果)


実際の使用風景は↓

まあ……

別に元のままでも、お客様には関係ないかな💧

しかし弾き手としては、確実にロック度上がりました😊何せ『ロックは見た目が7割』だと思っているので。



せっかく手をかけたので、今後のニーズによってはあと何回か現場に連れ出してあげようかと思ってます。


★追記★

当日の演奏曲のうち、【Lazy】がYouTubeに公開されました。細かいヤラカシもありますが、それも含めてLiveということでご覧ください💧

(この曲ではガシャーンはやってません、悪しからず🤭)