ややマニアックな機材話シリーズその2。
(シレッと専門用語使っているかも知れませんが、ご自分で調べるかこちらに質問なさるか見なかったことにするかで対処頂ければ幸いです。)
前回のYAMAHA SY99に続いて、今回もYAMAHAの機材です。
はいコチラ↓
KX76(1985年)
前回チラッと触れた【Xシリーズ】の中のいち機種です。これの特徴はなんといっても『音源を内蔵していない』ということ。今でいう“MIDIキーボード”にあたりますね(当時は“マスターキーボード”と呼ばれていました)。
自身が導入したのはSY99を入手したあと。76鍵の使い勝手に目覚めて、その頃仲良くしてもらっていたキーボーディスト仲間から『もう使わないから』ということで安価に譲ってもらったのです。
彼とはお互いの家を行き来したり、彼の家で夜通し朝まで連弾したり。キーボーディスト同士って群れることがあまりありませんでした(当時)が、そんな付き合いのできた数少ないうちのひとりです😊今の自分があるのは彼のおかげといっても過言じゃありません。彼だけでなく、色んなひと(パート問わず)のおかげでやってこられてます。いやホント、関わって頂いた皆さまありがとうございます。
それはそれとして。
先にも記しましたが、このKX76は音源を搭載していません。ですがこれ1台で2台(=2チャンネル)までのシンセサイザーをスレーブとしてコントロールすることができるのです。それぞれに個別のプログラムチェンジを送信して、別々のメーカー同士のシンセの音色をレイヤーさせたりスプリットで高音部と低音部に配置させたり…。そういう使い方を提示したエポックメイキングな機種なのです。
あと個人的な萌え(?)ポイントは、『FS鍵盤のタッチでRolandやKORGなどYAMAHA以外のメーカー機種の音色を弾くことができる』という点ですね🎵※実際は鍵盤に対するベロシティのカーブがメーカー毎に異なるので、それを調整するのにとても苦労しましたが💦
友人から譲ってもらったあとに、パネル上半分にカーボン調デカール貼ったりMarlboroのステッカー貼ったり、レーシーな雰囲気にデコレートしてあります(自分も含め当時ミュージシャンでF1好きな方ってたくさんいらっしゃったのですよ)。
ピッチベンドとモジュレーションのホイールに貼ってある白いマーキングは、前所有者がステージ上での視認性を意識して貼ったと思われますが、実際見やすいのでそのままにしてあります。
この機種、敬愛するD.Paichほか海外キーボーディストが当時多数愛用していた記憶があります。自身の中でTOTOのベストパフォーマンスのひとつとして数える“1990 PARIS”では、これの88鍵モデルであるKX88を下段に据え、上段にはSY99というセッティングで演奏してましたね♪それを模して下段にKX76/上段にSY99というセッティングが一時期自身のマイブームでした😊(当時は今以上にピアノタッチが苦手だったので)
今は各メーカーそれぞれに鍵盤のタッチ(主にピアノタッチのプレイアビリティ)を追求していて優れた鍵盤ユニットを各社リリースしていますが、当時この分野ではやはりYAMAHAが一歩抜きん出ていました(主観)。そこはさすがアコースティックピアノも製造しているメーカーだからこそ、でしょうか。
とにかくこのKX76、とても重宝しました。おそらくのちにこのシリーズで取り上げると思いますが、ラックマウントタイプの【音源モジュール】をMIDIスレーブ接続して演奏することに特化した機材でしたから。現場でのセッティングはそれ相応に大変でしたが💦オーディオ(俗にいう【シールド】)の接続のほかにMIDIケーブルでの接続が不可欠だったので。運搬についてもキーボード複数台+ラックケース複数+スタンド類…軽く引越しレベルなことをいつもしてました😆
物量で魅せる時代でもありましたから(今でもそれがキーボーディストのカッコ良さのひとつだとは思ってます)↓
…数は正義!😆
ってもこの画像のときは「たった」4台ですが。
空間に解き放つサウンドに妥協なし!常に自分の音には責任持ってます😊
本筋から逸れそうなのでこの回はこれにて💧