「前世療法」の臨床心理学的検証 | 前世が出てきてコンニチハ

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ひょんなことから知った自分の前世との、怪しき格闘記。

皆様、こんにちは。

 

先日、日本より届いた本でつ。

 

 

 

相模女子大学教授で臨床心理士の石川勇一氏の論文を集めた本なので、お値段はかなり高め。私は図書館で借りて来ると言うわけにもいかないので(笑)、中古品を買いました。それでも結構な値段がしましたが、「前世療法」の臨床心理学的検証と言う論文は大変面白かったです。

 

その内容をうんと要約させて頂けば、

前世療法は極めて適応範囲が広く、心理的、身体的、霊的に癒されるとされているが、前世療法家のほとんどは臨床心理学の基礎知識を持たないレイセラピスト(民間心理療法家)である。レイセラピストが常に実力が劣っていると言うわけではないが、確率された心理療法家ような諸学派を超えた事例検討会などの研究会もなく、危険な業界と言える。

前世療法で出てくる前世の記憶の客観性は現時点では極めて低く、実際の記憶、偽の記憶と言う二元論的発想自体にも限界があると思われるので、その両方、もしくはそのグラデーションの可能性を残し、「前世療法」を「前世イメージ療法」と呼ぶ事を提唱したい。

 

こんな感じでしょうか。

前世療法下に置ける偽記憶の危険性や、何故多くのクライアントが前世体験を事実と考えるのか?などは石川氏の論文をお読み頂きたいと思います。

 

個人的には、私は前世療法で出てくる前世にはいわゆる前世人格と(超心理学系、ガチで霊系?)と、今世や前世から紡ぎ出された、クライアントの潜在意識のメタファー表現としての前世と、両方があるのではないかと思っています。どちらが良い悪いと言うものでもありません。そしてそのどちらが出てくるのかの原因も、クライアントがいつ、どこで、どのセラピストの、どんなタイプの前世療法を、どのようにして、何故(すっげーなげーな)受けたのに依るのではないか?と思っています。結局そういうのもエビデンスを揃えていかないと何とも言えないのですけどね。

 

いわゆる後者の潜在意識メタファー系が出て来た場合、前世療法から前世イメージ両方に切り替えなければならないので、その時に必須なのが臨床心理学の知識。ここで精神世界系代替療法で突っ走って行くと、怖い結果になるのかな、と思われます。

 

前世療法の世界も、学派を超えて多角的かつ学際的に共同研究が進んでいくのが望ましいです。