アライアンスカラーの塗装機シリーズ③(スターアライアンスその3) | 青春の1ページ航空機等撮影記録~since2019 New Edition~

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今年もこれから暑い時期になる・・・

本日はもう1本記事をアップ、続けてスタアラ塗装機の紹介をしていきます。今回はヨーロッパとアフリカの会社を一気にアップしていきます(なお、今回は画像が少ない分、文章が多めになりますがご了承ください)。
 
⑨ルフトハンザ・ドイツ航空(1997年創設時メンバー) 16機保有
A340-300(D-AIGN,D-AIGP,D-AIGV,D-AIGW)、A321-100(D-AIRW)、A320-200(D-AIZH,D-AIZM,D-AIZN,D-AIUA)、A319-100(D‐AIBH,D-AIBI,D-AIBJ,D-AILP,D-AILS,D-AILT)、Embraer195(I-ADJV)
※D-AILP、D-AILS、D-AILTはルフトハンザ・シティライン、E195はエア・ドロミティが保有
 
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A340-300(D-AIGN)
1枚目 2015.1.17 中部国際空港
2枚目 2014.5.11 中部国際空港
 
A340-300(D-AIGV)
2枚とも 2020.2.23 中部国際空港
 
A340-300(D-AIFE) ※終了
2枚とも 2020.9.19 羽田空港
 
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A340-300(D-AIGC) ※退役済
2枚とも 2013.4.20 中部国際空港
 
まずは1997年のスタアラ創設時メンバーであるルフトハンザから。保有機数が多いこともあり、スタアラ加盟会社の中では最も多い16機のスタアラ塗装機を有しています。また、子会社のルフトハンザ・シティラインとエア・ドロミティが運航する機体には機体前方下部の「Lufthansa」ロゴが入っていないのが特徴です。かつてはジャンボにもスタアラ塗装がいましたが、現在保有する長距離国際線用のスタアラ塗装はすべてA343となっており、一時は全機がルフトハンザ・シティラインによる運航となっていましたが、2019年3月に「D-AIGV」が、翌4月には「D-AIGN」が、さらに2020年に入ってからは残る機体もルフト本体の運航機として復帰しています(「D-AIFE」「D-AIFF」は新塗装化されました)。ルフト本体への復帰に併せて社名ロゴも入れられましたが、「D-AIGW」は、現在もこのロゴがありません。日本路線ではフランクフルト~羽田線で期間限定でアサインされる場合があるほか、かつてはセントレアや関空への飛来実績もありました。なお、A343以外のエアバス機は主に欧州域内路線やドイツ国内線で運航され、E195は主にミュンヘンを拠点として、ドイツ~イタリア路線で運航されています。また、2018年8月に登場したA320の「D-AIQS」は、SQの機体と同様の尾翼が白いデザインとなっていました(現在は新塗装に変更済み)。
 
⑩スカンジナビア航空(1997年創設時メンバー、2024年8月31日で脱退) 3機保有
A319-100(OY-KBP,OY-KBR,OY-KBT)
 
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A340-300(OY-KBM) ※退役済
1枚目 2016.1.9 成田国際空港
2枚目 2016.9.24 成田国際空港
 
続いては、ルフトハンザ同様に1997年の創設時メンバーであるSASです。現在保有するスタアラ塗装機はA319が3機で、オスロを拠点にして欧州域内路線を中心に使用されています。かつてはB738に3機塗装されていましたが、2021年から2022年までに全機退役し、代わって2022年に入ってからA319が3機スタアラ塗装に変更されています(なお、この3機のA319は塗装変更時にコクピットウインドウの塗装がA339に準じた、いわゆる「サングラス君」デザインになっています)。また、コペンハーゲン発着の長距離国際線用としてA343のスタアラ塗装機も在籍し、時折日本路線にもアサインされており、成田でその姿を見かけることができましたが、2020年6月に退役しました。
なお、SASは2022年に経営破綻し、アメリカ連邦破産法11条(チャプター11)を申請したことから、エールフランス・KLMや投資会社などによる支援のもと、経営再建を行っており、エールフランス航空やKLMオランダ航空との提携を行うため、2社が所属するスカイチームへと移籍することが発表されました。加入日は2024年9月1日となっており、その前日の同年8月31日をもってスタアラを脱退することとなります。なお、スタアラの創設時メンバーの脱退は今回が初のケースとなります。
 
⑪LOTポーランド航空(2003年加盟) 2機保有
Embraer175(SP-LIO)、Embraer170(SP-LDK)
続いては、ポーランドのフラッグキャリアであるLOT。現在確認できているスタアラ塗装機はE75とE70が各1機ずつで、主に欧州域内路線で運航されています。
 
⑫オーストリア航空(2000年加盟) 2機保有
A320-200(OE-LBZ)、Embraer195(OE-LWH)
続いては、オーストラリアのフラッグキャリアであり、日本路線も復活したオーストリア航空(OS)です。現在確認できているスタアラ塗装機は2機で、主に欧州域内路線で運航されています。なお、同社はかつてはスタアラ塗装機では唯一のターボプロップ機であるボンQを保有していましたが、2022年までに全機が退役しました。
 
⑬スイスインターナショナルエアラインズ(2006年加盟) 1機保有
A320-200(HB-IJM)
続いては、スイスインターナショナルエアラインズ。かつて存在したスイス航空は、「クオリフライヤー」という航空連合の中心的存在でしたが、同社の倒産により消滅し、その後同社の子会社だったクロスエアが改称して現在のスイスインターナショナルエアラインズとなっています。前述のオーストリア航空とともに現在はルフトハンザの子会社となっています。スイスのスタアラ塗装機は2022年現在で残っているのは「HB-IJM」の1機のみで、欧州域内路線や北アフリカ路線で運航されています。A320は全部で3機スタアラ塗装機が在籍していましたが、2機は2022年に退役となっています。なお、かつては小型4発機のRJ100のスタアラ塗装も在籍していましたが、2017年に全機退役しました。
 
⑭ブリュッセル航空(2009年加盟) 3機保有
A320-200(OO-SNC,OO-SNP)、A319-100(OO-SSY)
ここからしばらく日本に就航していない航空会社が続きます。まずはベルギーのブリュッセル航空。かつて存在したサベナ・ベルギー航空の子会社が機材や運航路線の一部を引き継ぎ、2007年に現社名になっています。こちらも2016年にルフトハンザの子会社となりました。現在確認できているスタアラ塗装機は3機で、主に欧州域内路線で運航されています。かつてはA319がスタアラ塗装機となっていましたが、2021年に退役しA320が後継機となり、その後2023年にA320とA319に1機ずつ追加で塗装されました。なお、A319には現時点で社名ロゴが記載されていません。
 
⑮TAPポルトガル航空(2005年加盟) 2機保有
A330-900neo(CS-TUK)、A320-200neo(CS-TVF)
続いては、ポルトガルのフラッグキャリアであるTAPです。現在確認できているスタアラ塗装機は2機で、ともに2019年7月に新たに登場した機体です。A339は主に北南米方面への国際線、A320neoは欧州域内路線、アフリカ路線、国内線で運航されています。なお、かつてはA332とA320ceoにスタアラ塗装が施されていましたが、A332は2019年に、A320は2022年に退役しています(後者はクロアチア航空が購入)。
 
⑯アドリア航空(2004年加盟、2019年脱退) 
アドリア航空は、スロベニアの国営航空会社でフラッグキャリアでもあります。CRJ900の1機にスタアラ塗装が施され、欧州域内路線で運航されていましたが、同社が2019年に破産の申し立てを行い、同年9月30日付で全便の運航が停止され、同年10月2日付でスターアライアンスを脱退したため、退役しています。なお、以前はCRJ200にスタアラ塗装が施されていましたが、こちらもCRJ900と入れ替わりで退役しています。
 
⑰クロアチア航空(2004年加盟) 2機保有
A320-200(9A-CTO)、A319-100(9A-CTI)
続いては、クロアチアのフラッグキャリアであるクロアチア航空。加盟は上のアドリア航空と同時でした。現在確認できているスタアラ塗装機はA320とA319が各1機で、国内線や欧州域内路線で運航されています。なお、2023年に登場したA320は尾翼が白いデザインになっています(ちなみに、この機体はTAPからの移籍機で、同社時代もスタアラ塗装だった機体でした)。
 
⑱エーゲ航空(2010年加盟) 1機保有
A320-200(SX-DVQ)
続いては、ギリシャのエーゲ航空。ギリシャでは初となる民営国営会社です。現在確認できているスタアラ塗装機はA320の1機で、国内線・欧州域内路線のほか、中東方面への国際線でも運航されています。
 
⑲ターキッシュエアラインズ(2008年加盟) 12機保有
A321-200(TC-JRA,TC-JRB,TC-JRD,TC-JRL,TC-JRP,TC-JRR,TC-JRS,TC-JRY,TC-JSG)、A320-200(TC-JPP,TC-JPS)、A319-100(TC-JLU)
ヨーロッパの最後は、トルコのフラッグキャリアであるターキッシュエアラインズです。スタアラ塗装機はエアバスの3機種に延べ12機と多く在籍していますが、このうちA321が9機を占めています。日本路線にアサインされる機体はなく、全機がトルコ国内線と欧州域内路線を含む近距離国際線で運航されています。なお、かつてはA343、A332、738にもスタアラ塗装が存在し、A343は数回だけですが日本への飛来実績もありました。
 
⑳エジプト航空(2008年加盟) 2機保有
A330-200(SU-GCK),B737-800(SU-GCS)
 
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A330-200(SU-GCK) ※15周年ステッカー付き
2枚とも 2013.5.26 関西国際空港
 
ここからはアフリカの航空会社となります。まずは日本への就航実績もあるエジプト航空です。現在のスタアラ塗装機はA332と738が1機ずつの2機体制となっています。A332は中東方面への路線で運航されたほか、以前運航されていた関空線でも飛来したことがありました。2020年3月に一度退役後、2022年に入ってから復帰し、現在は主にサウジアラビア方面への路線で運航されています。738は国内線のほか、中東、欧州、アフリカ諸国への国際線と幅広く運航されています。また、かつては772にもスタアラ塗装が在籍し、長距離国際線で運航され、成田線にシップチェンジでアサインされたことがありましたが、2018年に一度退役後、2020年にコロナ関係特需により貨物機として復活したものの、2022年に再び退役となっています。
 
㉑エチオピア航空(2011年加盟) 2機保有
A350-900(ET-AYN),B787-8(ET-ATG)
続いては、エチオピアのフラッグキャリアであるエチオピア航空です。保有機は結構多めですが、現在のスタアラ塗装機はA359と787が1機ずつとなっており、A359は2021年12月に登場した機体で、787とともにアフリカ域内路線から長距離路線まで幅広く運用され、787はこれまでに2度(2020年11月と2022年11月)成田への飛来が確認されています。2023年の冬スケからは成田線の機材がA359に変更され、このスタアラ塗装も同年11月に早速成田へ飛来しています。なお、以前は767にもスタアラ塗装機が在籍し、西アジア方面やアフリカ諸国の路線で運航されていましたが、2022年に貨物機へと改修され消滅しました。
 
㉒南アフリカ航空(2006年加盟) 保有機なし
アフリカの最後は、南アフリカ共和国のフラッグキャリアである南アフリカ航空です。同社のスタアラ塗装機は2022年初頭ではA346が1機在籍していましたが、同年に退役したことにより、現在はスタアラ塗装機の在籍はなくなっています。A346は同機種では世界でも唯一となるアライアンスカラーの機体で、長距離国際線で運航されていました。また、かつては738にもスタアラ塗装がおり、国内線とアフリカ諸国の比較的近距離の路線で運航されていました。
 
(その4に続く)