こんにちは。誠心堂薬局誠心堂 船橋店の相談担当の塩野です。
今回は妊娠してからの過ごし方と産後の養生についてお話します。
私は中国に何度か研修に行っているのですが、中国では妊娠の継続のために漢方薬を使ったり、産後の養生に四物湯(熟地黄、当帰、芍薬、川芎)のスープを飲ませたりと漢方と妊婦さんの距離は非常に近く感じました。
日本でも病院で妊娠中の方に漢方が処方されることがありますがほとんどが当帰芍薬散です。
昔、中国の婦人科の病院で中国人の先生が、日本から来た患者さんがもらってくる漢方薬は全員当帰芍薬散だと冗談交じりに言っていたことが記憶にあります。
さて、妊娠中ですが、一番最初に来るつらい症状が悪阻(つわり)ではないでしょうか。
悪阻(つわり)とは、妊娠によっておこる悪心・嘔吐などの症状を中心とする症候のことです。
妊娠5-6週頃から症状が出始めますが、一過性で12-16週頃までに自然に消失することが多いです。
症状は個人差があり、全くない人もいれば治療が必要となる妊娠悪阻と呼ばれる状態になる人もいます。
<症状>
悪心(吐き気)、嘔吐、唾液量の増加、頭痛、眠気、
全身倦怠感(だるさ)、食欲不振、嗜好の変化
<対策>
・食べたいものを食べたい時に食べる
・家事や仕事で無理をしない
・リラックスを心がけて過ごす
・起床時にすぐにつまめるように、枕元に軽食(クッキーなど)を用意しておく
・安静にしたり、趣味などの集中できるものを見つけたりする
・外出時は空腹を避け、糖質補給を心がける
<漢方>
半夏厚朴湯や小半夏加茯苓湯など。脾虚が強い人は六君子湯を加えたりします。煎じ薬の方は蘇葉を短い時間煎じてもらったりしています。
<お勧めのツボ>
足三里 膝蓋骨の下、靭帯の外側から足首に向かって指4本離れたところ
内関 手首の横じわから肘に向かって指三本離れたところ。2本の筋の間
また、こちらは誠心堂で妊娠された方にお渡ししているマタニティノートを抜粋したものです。
妊娠中における漢方と鍼灸の有用性についてのお話です。
こちらにも記載があるように、妊娠中は赤ちゃんに先天の精を与えてあげられる最大のチャンスです。
自分はよく養胎や胎育という言葉を使って、説明しています。
この時期のマイナートラブルをなくしてストレスをため込まないようにすることで元気な赤ちゃんの出産につながります。
また補腎や補血の漢方を使うことで、髪の毛がふさふさのお子さんが生まれてくることが多いので産後に喜ばれることが多いです。
女性にとっての妊娠期は不安も多く、体にとっても負担の多い大変な時期です。
しかし、同時に胎動を感じたり、出産を迎えたりと女性としての喜びを多く感じられる時期でもあります
皆さんもぜひこの時期をゆったりと楽しんで過ごせるように体と心のケアをしていきましょう
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