世界のコロナの経済対策費は2021年1月末時点で円換算で1,445兆円と膨大だが、その半数近くを日米が占めている。

 

日本は米国の437兆円に次いで2番目の234兆円もの大金を対策費に投入している。これらの資金でしっかり対策が行われれば、もっと早く経済を立て直していたはずだ。しかし、現実には他国に比べて遅れが目立つ。

 

党首討論で野党が補正予算の編成を呼びかけたのに対して、総理は未消化の予算が30兆円以上あり、その執行が最優先だと答えたが、認識が違う。

 

対策を講じても予算が執行されなければ、その時間軸はコストとなる。執行が遅くなれば更に必要な費用は増えると考えるべきだ。緊急対応の予算を速やかに執行できなければ、それは政府の責任である。事態の深刻さをもっとしっかり自覚すべきである。

 

日本の対策は、意思決定の遅れ、政策決定の遅れ、給付手続きの遅れが三重のコスト高で対策費を234兆円まで膨らませてしまった。

 

政治家は、時間をコストと考え、財政破綻を避けるためにも、経営的視点でも政策を考えるべきだ。経営視点なき国家運営は、国民を不幸にするだけだ。

 

 

 

世界的な個人データ保護の流れから、Cookie規制が進んでいる。

 

iOSやGoogleでは、最近トラッキングの許可を聞いてくることが多くなった。自身の情報が意図に反して使われる可能性もあるトラッキングは、聞かれれば拒否をするのが普通だと思うが、今まではユーザーの許可を求めず自由に使われていたわけだ。

 

その意味で、IT業界は個人情報保護も視野に入れた新たなモデルを展開する必要があり、デジタル経済が次のステージに入ったのは間違いない。

 

AppleやGoogleがサードパーティクッキーの規制に舵を切り、ユーザーに選択肢を与えたのは大きな進歩である。しかし、AppleやGoogleが引き続き膨大な個人データを保持し、IT業界のメガプラットフォーマーであることは変わりない。

 

最近、コンバージョンAPIなる技術がクッキー利用に変わる技術として注目され始めたが、個人情報は規制してもデーターの価値を高めることが重要である。

 

デジタル世界では、個人情報への制約が少なく大量のデータを利用できる中国のアドバンテージが大きい。デジタル経済の民主化のためにも更なる技術革新が求められている。

 

 

 

 

先日、中国のSF作家として有名な劉慈欣の『三体』を購入した。壮大なスケールに魅了され一気に読み終えた。

 

三部作上下巻合わせて850ページを超える大作だが、時間を忘れるほど読み応えがあった。本人公認のスピンアウト版もあるらしいので、そちらも後日購入して読みたいと思う。

 

恥ずかしながら、この著者の名前をつい先日まで全く知らなかった。完結版の日本語訳が最近発売されたとのニュースで興味を持ち、思わずAmazonで三部作全部をポチった。

 

原作は2006年に発表され、アジア人で初めてヒューゴ賞を受賞した作品である。現在、Netflixでドラマ化の話も進んでいる。

 

文化大革命が宇宙の遥か彼方にいる三体星人の地球侵略へのきっかけになったという衝撃の事実から物語は始まり、物語の終わりも思わぬ結末となっている。

 

作者の豊かな想像力と科学知識の深さが至る所に散見し、H.G.ウェルズの宇宙戦争や小松左京の日本沈没と同じくらい衝撃的を受けた。

 

生き残りをかけた思惑の錯綜は人間社会の縮図そのもので、科学技術が人類にとってどのような存在かも改めて考えさせられた作品である。興味のある方は是非ご一読を!

 

 

 

 

菅内閣の支持率が下げ止まった。国会閉会前後から上向いてきたようだ。

 

苦手な国会答弁で追及される心配が無くなり、G7サミットでオリンピック開催に向けた各国の理解を得られたことで、政権運営にも自信を強めている。

 

ワクチン接種が予定通り進み、オリ・パラ開催時に感染の第5波を回避できれば、第2次菅内閣が発足する可能性は高い。

 

しかし、再び緊急事態宣言下となれば、政局は一挙に流動化する。政権交代を目指す野党がブレブレなため、野党への期待度は残念ながら薄い。

 

菅首相は党首討論で、コロナ対策をしっかり行った上で解散を考えたいと自らの手で解散する可能性を示唆したが、総裁の任期切れ直前の解散は自身の再選も視野に入れた発言だ。

 

しかし、党内では新たな総裁のもとで選挙をした方が有利と考える議員もおり、総選挙に向けた主導権争いも活発化している。

 

総裁選の前に解散するなら相当高い支持率が必要となるが、そこまでの回復が難しいだろう。

 

今回の総選挙はポストコロナの重要な期間を任せる選挙となる。総裁選で党内の議論を活発化させることが、自民党には求められている。

 

 

 

 

6月14日から6月20日までの「政策リサーチ」のアクセスランキングTop5は以下の通りとなった。

 

1位 健康・医療戦略推進本部・健康・医療戦略参与会合・首相官邸(健康・医療戦略の実行状況と今後の取組方針2021案、健康・医療戦略第2期)

2位 経済財政諮問会議・内閣府(経済財政運営と改革の基本方針2021)

3位 成長戦略会議・内閣官房(成長戦略実行計画案)

4位 健康・医療新産業協議会・経産省(これまでの検討を踏まえた健康・医療新産業協議会の検討の方向性、ヘルスケアサービスガイドライン等のあり方改訂案)

4位 政策情報・経産省(半導体デジタル産業戦略)

5位 IT戦略本部・高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部・官民データ活用推進戦略会議合同会議・首相官邸(包括的データ戦略案概要)