今日で日中が国交を正常化して50年となる。

 

自らの政治生命を賭した田中角栄の決断で、両国の国交は50年前に正常化した。戦前の日本の中国に対する行為や当時の中国の政治状況を考えると、結果の見えない厳しい交渉だったはずだ。

 

しかし、胆力のある田中首相と緻密な大平外相という日本側に、寛容で泰然とした周恩来という組合せが共同声明の調印に大きく貢献した。歴史にはこのような巡り合せの必然性があるものだ。

 

中国との交流は卑弥呼の時代に遡る。聖徳太子の遣隋使派遣以降は相互交流も活発化した。両国の関係はこのような長い歴史の上に築かれているが、不幸な時代が交流を遮断していた。

 

国交正常化は、その流れを正常に戻そうという両国の思いが結実したものだ。以降、紆余曲折を経ながらの50年となったが、中国の大国化や国際情勢の大きな変化で、祝賀ムードに乏しいのが現実だ。

 

ロシアによるウクライナ侵攻で国際社会の分断が進む中、中国との向き合い方は世界的な課題である。

 

歴史の必然が求めている解は見えないが、誤解から生じる不要な衝突を避けるためには、意思疎通が重要である。

 

 

 

 

安倍元総理の国葬が終わった。

 

政府は参列者が4,183人、一般献花者が約2.3万人と公表したが、会場周辺には反対の声をあげる人たちも多くおり、静かな環境でというには少し残念な国葬となってしまった。

 

反対を叫ぶ人たちは、この様子を海外メディアがどのように取り上げるかは考えたりしないと思うが、分裂する日本と評し、日本の先行きを懸念する報道が多かったのも事実だ。

 

国際社会で日本の立ち位置を高めてきた安倍元首相の外交努力が、このような形で下がってしまうのは残念だ。海外からは217の国や地域から700人前後、現職の首脳級が34人参列した。

 

徹底的に毛嫌いする人もいれば、熱狂的な支持者に支援されていたのも安倍元首相である。反対する声だけでなく、花を手向ける人も非常に多かった。

 

メディアは反対の声が半数以上と言うが、世論調査は聞き方で結果が変わる。Twitter上で国葬の話題は、直近24時間で66万件以上あったが、否定的な話題より肯定的な話題が3倍近くも多かった。

 

男性は30代や40代、女性は加えて10代も多い。普通の国を目指した安倍元首相の思いは、若い世代には着実に伝わっている。

 

 

 

 

 

 

財務省が、来年度予算編成に向けた議論を本格的に開始した。

 

日本は、GDP成長率が長年緩やかにとどまっており、一人当たりのGDPは2000年の2位から今年は28位まで後退した。

 

少子高齢化で生産年齢人口が減少し、持続的な成長は厳しい状況だが、家計金融資産は2,000兆円超、企業の内部留保や現預金も800兆円超と積み上がっている。

 

経済対策の名で毎年補正予算を編成してきた政府だが、積極的な財政運営が持続的な成長につながっているとは言い難く、債務残高だけが累増するという悪循環に陥っている。

 

米国を中心に世界が利上げに向かう中で低金利政策にこだわるのは、国債の利払が大きく膨らむことへの懸念が理由の一つとなっている。

 

1,000兆円を超える政府債務は金利に敏感に反応するため注視が必要だ。しかし、急速に進むインフレ対策も重要である。

 

日本の物価高は海外に比べて緩やかだというが、すでに生活に影響を及ぼしており、簡単に解決できる問題でもない。

 

これらの状況を踏まえ、防衛力やこども対策、GX等目玉となる予算の規模が決まってくる。今後の議論から目が離せない日が続く。

 

 

 

 

9月19日から9月25日までの「政策リサーチ」のアクセスランキングTop5は以下の通りとなった。

 

1位 デジタル田園都市国家構想及び地方創生に関する都道府県指定都市担当課長説明会・首相官邸(デジタル田園都市国家構想基本方針、デジタル田園都市国家構想・地方創生予算令和5年度概算要求概要)

2位 サステナブルファイナンス有識者会議・金融庁(今後のサステナブルファイナンスの取組)

3位 政策情報・厚労省(令和4年版厚生労働白書)

4位 中小企業政策審議会・金融小委員会・中小企業庁(事務局説明資料直接金融に関する中間とりまとめの進捗報告について)

5位 AIネットワーク社会推進会議・AI経済検討会・データ専門分科会合同会議・総務省(成果と課題)

5位 総合エネルギー調査会・省エネルギー・新エネルギー分科会・電力・ガス事業分科会・再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会・経産省(制度的な検討を要する論点の整理案)

 

 

 

8月の訪日外客数の推計値が169,800人となり、5ヶ月連続で10万人を上回った。1月から8月までの累計は821,900人となる。

 

新型コロナの感染拡大第7波や、訪日旅行が添乗員付きパッケージツアーに限定されていることから、夏休み期間にも関わらず大幅に増えることはなかった。

 

国別ではベトナムが引続き最も多く、韓国も徐々に増えている。中国は国内のゼロコロナ政策が続いており、まだ大きく増える環境にはない。

 

訪日外客者の伸びが低調だったのに比べ、日本人の海外渡航者は大幅に増えた。8月の出国者数は386,400人となり、前月比で10.8万人増えている。

 

 3年ぶりの行動制限のない夏休みに加えて、欧米を中心に入国規制や行動制限を撤廃した国が増えたことから、海外旅行に出かける人が増えたようだ。新型コロナ影響前に比べればまだ厳しい数字だが、回復基調にあると言っても良いだろう。

 

円安が追い風になるインバウンドは、入国者数の制限撤廃やビザ取得免除、個人旅行解禁等がないと大幅に増えるのは難しい。政府は10月にも全面解除の方向で調整を進めてるが、効果が出るのは少し先になるだろう。回復は年末以降になるものと思われる。