第87話 食後の会話 さりげない一言! | 星流の二番目のたな

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デジモンフロンティアおよびデジモンアドベンチャー02の二次創作(小説)中心に稼働します。たまに検証や物理的な制作もします。
続き物、二次創作の苦手な方はご注意くださいませ。

「ケレスモン、きっとまた仕掛けてくるよねー」

 葉月のスプーンがパフェからアイスをすくいとる。おまけにコーンフレークが一枚くっついてきた。

「そうね。一緒に落ちてきた島もそのままだし、このまま終わるとは思えないわ」

 私は言ってからティラミスを口に含んだ。本場イタリアにはかなわないけど、苦みと甘みが混ざり合ってけっこうおいしい。

 葉月、ピクシモン、私の三人は食後のデザートを食べながら話し合っていた。私は普段からよく食べる方だけど、今日のご飯は特にだった。


 さっきから純平が目を点にして私達を見ている。

「何か言いたい事でもあるの?」

 私が聞くと、純平はブルブルと首を横に振った。


 私達はデザートと女子の会話に戻る。

 ピクシモンが焼きたてのアップルパイをフォークで切った。

「私もあの島が気になってるの。上手く言えないけど、あの森は普通の森とは違う雰囲気がするのよ」

 ピクシモンの真剣な表情。アップルパイが口の中に消える。

「違うって、あの《飢餓ファミス》を使ってきた木々のよーだってことー?」

 葉月がイチゴを飲みこんでから聞いた。

 ピクシモンが口を動かしながら考える。

「あれとも違う。もっと大きな何か。あのケレスモンも森の女神にしては気配が薄かったし」

 三人が黙りこむ。食器の音だけが響く。

「とにかくあの森を調べてみる必要がありそうね。あんなのが落ちてきたせいで、葉月達の世界につながる歪みが埋まっちゃったし……」

 私がフォークを置きながら言った。ケレスモンの企みをあばくにしても、葉月達が帰るにしても、あの森が鍵になるのは間違いない。


「そう言えば純平、他の男の子達は?」

 デザートが終わった所で、純平に話を振る。純平は私達の空のお皿から慌てて視線を動かした。

「え? ああ、みんなで風呂に入るってだいぶ前に出ていったんだ。巧とリオモンと信也と友樹とボコモンとパタモンな。俺はじゃんけんに負けて警戒担当で後回し。ネーモンはそこのいすの上で寝てる。輝一はまだ帰ってきてない」

 純平が言ってすぐに、遠くから賑やかな声が聞こえてきた。


「最後で俺が床に滑って転んでなければ、俺の勝ちだった!」

 巧の不満そうな声。

「へへっ、『運も実力のうち』ってやつだな」

 信也の勝ち誇った声。

「信也、巧さんが凹んでるよ……」

 友樹の遠慮がちな声。

「面白かったです~」

 パタモンの嬉しそうな声。

「お前達はいいよな、俺なんか質問攻めにされてたんだから……」

 リオモンの疲れた声。

「感謝しとるぞい! 『カンゼンタイ』やら『セーチョーキ』やら、新しい事がずいぶん分かったからのう!」

 ボコモンの満足そうな声。

 そこでドアが開いた。ホカホカの湯気を上げながらみんなが入ってくる。「お風呂に入ってきた」っていうより「いい汗かいた!」って感じ。全く、お風呂場で何やってたんだか……。

 友樹が純平に声をかける。

「お待たせ。純平さん次、入る?」

「いいよ、俺は輝一が帰って来てからにするから」

 純平がひまそうに頭の後ろで手を組む。

「じゃあそっちの食欲女子が先か」

 信也が笑いながら言った。

 私達の視線で、瞬間的に笑顔が凍りついたけど。


「こ、輝一って純平達の仲間の一人だったよな?」

 巧がすぐに話を反らした。純平も素早くうなずく。

「そうそう! 後で紹介するって言ったけど、本人が『まだ』来ないんだよなー。そろそろ来る頃だと思うんだけど」

「輝一は僕達の2コ上だから、巧さんの1コ下なんだ」

 友樹がそのまま説明を始めた。

「そいつも友樹達みたいにナントカの闘士になれるのか?」

 リオモンが両手を動かしながら聞く。スピリットエボリューションの真似、かしら?

 信也がうなずく。

「ああ。輝一は――」


 ちょうどその時、輝一が部屋に入ってきた。



「『闇』の闘士なんだ」

 信也が続けた何気ない言葉。



 直後に、巧達4人の視線と輝一の視線がぶつかった。

 巧達のそれは、とても好意的とは言えなかった。


☆★☆★☆★



男子風呂の話をやろうかとも思いましたが、いまいちテンションが分からない&話が長くなるのでパスしました。
修学旅行のノリ的な何かだとは思います。本当に、何をやっていたのやら……(苦笑)


しかし、ここんとこ思った以上に忙しかったです(汗)お盆? 花火大会? ああ、過ぎてたんだ、みたいな。

そんな中でも特撮の映画を見に行けたので満足ですけどね☆


信也「お前、忙しいと言いつつ遊んでるんじゃないか……」


こ、これは自分の表現の幅を広げるためのお勉強だよっ!?

実際、フロ02の中で使いたいセリフを一個入手したし。

個人的には魔法使いライダーの「フラワー」の魔法で吹きましたけどね。

一応ネタばれなので見に行く人がいらっしゃれば、スクロールしない事を薦めます。↓




「フラワー」の魔法

発動すると画面いっぱいに花が咲き乱れて相手の視界をかく乱する。




……なんだろうこの既視感(笑)