前回の続きです。
8月15日に行われた「感謝の心をつなぐ青年フォーラム」の、日本の若者2名の提言からご紹介します。
まず登壇されたのが、株式会社キャリアコンサルティングメンバーの清水麻未さん。清水さんは、初めて靖國神社の遊就館を訪れた時の感動を、回天の特攻兵の遺書を紹介しつつ、話されました。そして、グァムの壕で英霊に感謝しつつも、本当に言いたかった一言が言えなかったとして、次のように述べられました。
「でも、本当に言いたかった一言を、伝えることはできませんでした。『皆さんのお蔭で日本はいい国になりました』と。どれだけ経済が発展し、裕福な国になったとしても、日本のために命を賭けて戦ってくれた人を悪者扱いし、目を背けるような国を『いい国になりました』と報告することは、私にはできませんでした」
そして、いつの日か必ず靖國神社で胸を張ってその一言が言えるよう、日本を変えていきたいと訴えられました。
次に登壇したのは、JYMA日本青年遺骨収集団学生代表の鈴木雄太さん。鈴木さんは、「遺骨収容現場は『平和』と『戦争』の最前線」として、次のように訴えられました。
「私たちJYMAは、自身の身体を以て現場に赴き、ペンを持つ手にスコップをとり、自身の目で直視し、そこで『平和』と『戦争』というものを感じ、考え、理解します。印象が先行する映像や、インターネット上に氾濫する情報、偏った書籍による知識などではなく、現実に触れるその瞬間を、私たちは何よりも大切にしてきました。そしてそれこそが、恒久平和を求める最前線の活動であり、行動であると思います。
恒久平和を願うのであれば、戦争というものをまず知ろうとし、戦争とは何であるのかを理解しなければならないということを、私は私と同じ青年世代、特に大学生に伝えたい、知ってほしい、と強く思います」
続いて、2名の方から特別提言が行われました。
最初に登壇されたのは、タレントのフィフィさん。フィフイさんは「平和」と「愛国心」についてお話されました。
まず「平和」について、フィフィさんは「日本は平穏ではあるが、果たして平和であると言い切れるのか」として、次のように訴えられました。
「世界を見てください。今の世界は平和ですか。中東情勢、ウクライナ情勢、テロ。先日は、バングラデシュで起きたテロで多くの日本人が犠牲になりました。日本だって、当然世界の中にあります。世界情勢とは、決して無関係ではないのです。
そしてこれらは、遠い国の話ではありません。南沙諸島の情勢に目を向けてください。中国とベトナムやフィリピンの衝突を見ても分かるように、明日はわが身の状況なのです。例えば尖閣問題。日本はどう対応できるでしょうか。九条があって平和を維持できると言うなら、それはあまりに危機感が薄いと思います」
そして、「愛国心」についても次のように訴えられました。
「愛国心は、自分の国だけを愛することではありません。まず大事なことは、自国を愛すること、他国の人がいかに同じく自分の国を愛しているか理解することです。自国の文化を知ること、自国の歴史を知ること、その上で国を愛しているということ。他の国々の人の愛国心も同じなのです。自分の愛国心のみでなく、他の愛国心を受け入れること。それは決して簡単なことではありません。しかし、それこそが理想的な愛国の姿勢であり、平和への道だと思うのです。だからこそ、愛国心は無駄ではないのです」
最後に登壇されたのは、ジャーナリストの井上和彦さん。井上さんは、ご自身のアジアでの取材体験に基づいて、次のように断言されました。
「『日本を嫌っている反日国家』というのは、中国と韓国だけです。それ以外の国は全て親日国家です。ベトナムの八〇%を超える国民が大好きな国・日本。台湾は言うに及ばす、インドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン――どこの国に行っても「反日」という声を聞いたことがありません。
私は、いつも本やテレビの中で呼びかけています。『NHKの方、朝日新聞の方、あなた方が取材する反日の声を発する方々に会わせていただきたい。どこに行けば、どうやったらそんな反日の声、日本軍を恨む声に会えるのか、どうか教えてください』と。私はそんな声に一度も会ったことがありません。これは、世界中をまわれば分かる話なのです」
そして、「本当の世界平和というのは、自国を愛すること、そして英霊に感謝の誠を捧げることだと私は信じております」と訴えられました。
全ての提言が終った後、宣言文が朗読され、歌手の山口釆希さんの先導で「故郷」を斉唱しました。