月刊誌『祖国と青年』応援ブログ

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青木聖子とその仲間たちが、『祖国と青年』や日本協議会・日本青年協議会の活動を紹介したり、日々考えたことを綴ったりします!
(日本協議会・日本青年協議会の公式見解ではありません。)

「祖国と青年」3月号、本日発刊しました!

 

 

 

 

Contents

 

 

 

防衛三文書改定の意義(二)

日本の国益と防衛目標の明記へ       村主真人

 

 

 

第7回OSAKA憲法トークライブ
「いざという時、だれが守ってくれるの?」  吉田明徳

 

 

 

映画「ラーゲリより愛を込めて」に
感動した若者たち

                                               

 

 

 

連載

巻頭言 別府正智/皇室だより/みささぎ巡拝/歌壇

日本がよみがえる授業実践 小森 誠

日本の防災・危機管理体制の変遷と課題 濱口和久

マンガ 咲薫るひめゆり〔沖縄編〕 稲崋森

 

 

 

【グラビア】天皇陛下、63歳をお迎えに/神武建国を偲ぶ/改憲の世論喚起へ! 「憲法チラシ」の拡散を

 

 

『祖國と靑年』には、

濱口和久氏(拓殖大学防災教育研究センター)の

 

日本の防災・危機管理体制の変遷と課題

 

という連載があります。

 

 

大規模災害などが生じた時における行政の役割とはなんでしょうか。

また、住民ひとりひとりの命を守るために、どのようなことが求められるのでしょうか。

 

2月号の内容から、市町村における防災体制の現状と、具体的な提案を一部紹介したいと思います。

 

 

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専門職員不在と部署間の連携の必要性

 

一般的に国も地方も公務員の職場は同じ部署には平均で2~3年しかいない。当然、市町村の防災担当も同じである。

 

昨日まで市民課や財政課にいた職員が年度が変わる4月1日のタイミングで防災担当に異動してくることはよくある。

 

そのため、防災担当の職員の全員が災害対処の経験が豊富なわけではなく、防災についての専門的知識があるわけでもない。

 

職員数の少ない市町村では、平時は他の部署の業務を行いながら、防災担当を兼務させているところもある。

 

(中略)

 

防災担当の職員についても専門職として採用する人事制度を導入し、長期的に防災担当の部署で様々な経験(被災地への派遣、外部の研修など)を積ませることで、平時から災害時にスムーズに移行する危機管理体制を役所内に構築するべきである。

 

通常の業務は縦割りで行われているが、災害が起きると、防災担当の部署と他部署間の横串の連携が絶対に必要となることを踏まえて、定期的に全部署の責任者が出席する連絡部会を設置することも必要だろう

 

(中略)

 

地域防災計画は、災害対処のための計画という側面が強いが、防災担当の職員以外の職員は一度も目を通したことがない場合が多い。

 

さらに言えば、災害時の司令塔である市町村長も内容をあまり掌握していない。災害が起きれば、職員は部署での役割が決められており、平時から地域防災計画に書かれている対処の流れを理解しておくことは必要だろう。

 

地域防災計画については、平時から連絡部会などを通じて内容の共有をするべきである

 

 

『祖國と靑年』令和5年2月号より

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後半は、「防災力の低下を招いた平成の市町村合併」「公費での防災士育成の在り方」について、言及しています。

 

続きは、ぜひ誌面にてご覧ください(^^)/

 

 

【参考】内閣官房 国民保護ポータルサイト👇

武力攻撃事態における国民保護については、以下のページにて確認できます。

 

 

 

本日、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始してから一年を迎える。

 

圧倒的な兵力差から、当初ウクライナがロシアの軍門に下るのは時間の問題と見られていたが、ウクライナの人々の勇敢な戦いにより、一年を経た今も戦いは続けられている。

 

この間、ウクライナ軍の戦死者は1万人以上にのぼるとされる(昨年12月、ウクライナ発表)。

 

今回は、令和4年10月号に掲載されたシュベド・オクサナさんからの提言を振り返り、祖国防衛に殉じたウクライナの英雄を偲びたい。

 

 

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シュベド・オクサナさん

令和4年10月号「感謝の心をつなぐ青年フォーラム」提言より(部分)

 

 

今日、我々はまだ救うことのできる人々を救いたいだけです。7月29日の夜、ウクライナの捕らえられた人、特に「アゾフ」連隊の兵士が、ロシア人に占領されたオレニフカで残酷に殺害されました。

 

今日、ロシアに忠実なSNSは、この単語を使用した者をテロリストと見なし、1回の言及でブロックしています。

 

彼等は、包囲されたマリウポリの防衛のために86日間にわたって勇敢に戦った若者たちです。これほど長い間、単一の封鎖が行われたことはありません。

 

水も食べ物もなく、重傷を負い、何の治療も受けずにそこで死ぬ危険を冒した男たち。彼等はそのことが祖国を守っていることを知っていたのです。

 

彼らの投降の条件には、安全の確保と捕虜交換を保証することが掲げられていました。しかしロシアは、冷笑的に彼らを殺し、これをウクライナのせいにしました。そして、ロシアはすべての規範と法律に反して、赤十字を含む誰に対してもオレニフカのテロ攻撃の現場、負傷者の救護に立ち入ることを許可していません。

 

ウクライナはその英雄を忘れず、彼らが家に帰るのを待ちます。少なくとも生き残った者を連れ戻すためにウクライナは頑張り続けます。私たちは世界が私たちの声を聞いていることを知っています。

 

私は、日本人がキエフの幽霊についてのマンガをリリースしたことを知ったとき、非常に感動しました。このマンガは伝説的で、幾分か神話的なパイロットを描いたもので、現在のウクライナのパイロットの集合的なイメージであり、無私無欲で勇気そのものです。

 

また私は友人の話に触発されて、国を守るために無私無欲に戦った日本の英雄たちへ敬意をもって制作された映画「永遠の0」を見ました。それを見て、ウクライナと日本の類似点を見つけました。

 

現在、ウクライナには独自の特攻ともいうべきカミカゼパイロットもいます。いつかウクライナでこのパイロットについての映画が作られることを確信しています。

 

(中略)

 

日本はとても美しい国です。海、山、花咲く庭。いつか必ず日本に行きたいです。しかし、まず、私の国であるウクライナでの戦争が終結することを望んでいます。

 

『祖國と靑年』令和5年2月号)

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※「キエフの幽霊」とは、同人作家の松田重工さんが描いたマンガ。SNSを通じてウクライナでも知られるようになり、ウクライナの「ラノック出版社」がウクライナ語や英語に翻訳して出版。ウクライナや隣国のポーランド、ドイツの一部の書店で販売され、「ベストセラー」になっている。

 

 

 

 

 

日本を取り巻く国際環境の劇的変化

 

 

昨年12月16日、政府は「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」のいわゆる三文書を閣議決定し、「反撃能力の保有」、「防衛費に関する上限枠の変更」」といった重要な政策転換がなされました。

 

閣議決定後の記者会見に臨む岸田首相(令和4年12月16日)

出典:首相官邸HP

 

 

「祖國と靑年」2月号では、なぜこれほどまでの重要な政策転換がなされたのか、その「背景」、すなわち我が国を取り巻く安全保障環境の変化について記しています。

 

 

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1、北朝鮮のミサイル開発の進化

平成10年(1998)、北朝鮮のテポドンが初めて日本列島上空を通過し緊張が走ったが、近年の北朝鮮のミサイル開発はその当時以上の格段の進化を遂げており、開発から配備の段階へと進んでいる。

 

金正恩委員長は朝鮮労働党大会で、「核兵器の小型軽量化」「戦術核」「超大型核弾頭」「極超音速ミサイル」「固体燃料式ICBM」「無人偵察機」「原子力潜水艦」の開発・配備を明言し、昨年は「極超音速ミサイル」「鉄道発射型弾道ミサイル」「潜水艦発射弾道ミサイル」「長距離巡行ミサイル」の試験発射が繰り返された。

 

従来の弾道ミサイルだけでなく、新型兵器が同時に運用された場合、日米のミサイル防衛網が突破される恐れがある。

 

 

2、中国の大軍拡とミサイルギャップ

中国が公表している国防費は、昨年度は日本円に換算して約24兆円に相当し、これは日本の防衛費の4倍強にあたる。

(中略)

過去30年間で中国の国防費は、40倍に増大しているが、それでも公表されていない予算があり、実態とはかけ離れていると米国は警戒する。

(中略)

中国は米国とロシア(旧ソ連)間で結ばれた中距離核戦力全廃条約(INF)の制約を受けない。そのため、米ロが軍縮している間も着々と射程500キロから5,500キロの中距離弾道ミサイルを配備してきた。日本が射程に入る中距離ミサイルは1,900発に及ぶと米国防総省は指摘する。

 

一方の米国はINF条約の制約によって現在保有はゼロであり、当然日本も保有していない非対称の関係にある(米中ミサイルギャップ」)。

 

 

3、ロシアの「力による現状変更」

ロシアによるウクライナ侵略は、2021年(令和3年)9月に、ロシア軍がベラルーシとウクライナの国境付近に8万人に上る兵力を終結させ、軍事演習を行ったことにはじまる。

 

この年8月、アメリカはアフガニスタンから兵力を撤収し、それとともにアフガニスタン政権は瞬く間にタリバン勢力へと移った。

 

バイデン大統領からすれば、限られた米軍のリソースをアジアにシフトする意図だったろうが、サイゴン陥落になぞらえられる政権崩壊は、バイデン政権の大失態としてプーチン大統領の目にうつったであろう。

(中略)

2021年(令和3年)7月、プーチン大統領は「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性」という論文を公表していた。いわばロシアにしか通用しない理屈を正当化する論文である。

 

その中でプーチン大統領はロシア人とウクライナ人は単一の民族であり、ソ連時代も両者は一体で現在の国境は形式的なものだと語った。ロシアとウクライナは言語、宗教、経済が一体であり互いに不可分の存在だと語っている。

(中略)

こうした「修正主義」的な言動がなされても、ロシアが全面侵攻に出るとは、おおかたのロシア研究者にも想定できなかった。

 

 

『祖國と靑年』2月号

防衛三文書改定の意義(1)日本を取り巻く国際環境の劇的な変化とは

村主真人

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「我が国を取り巻く国際環境は一層厳しさを増し」という慣用句は、上記の内容を指しているわけですね。

 

このような困難な局面から、この度、防衛三文書が改定されたのです。

 

 

 

「ぜひ、改憲を実現したい。憲法を通じて、国のありようや、世界の中での日本の位置づけなど大きな枠組みでものごとを考えることは大変重要です」

 

 

岸田首相は、元旦でのラジオ放送番組にて憲法改正への意欲を明確に示しました。

 

『祖國と靑年』 2月号の「巻頭言」では、岸田政権のもとで着実に前進している憲法審査会の状況について記しています。

 

 

『祖國と靑年』最新号の内容はこちらから

 

 

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元旦の読売新聞にも岸田首相は「任期中に憲法改正を実現したい考えにいささかの変りもありません」と決意を語っている。

 

 

1月23日の施政方針演説でも、野党への配慮もあろうが「先送りできない課題」として憲法改正に言及した。

 

施政方針演説を行う岸田首相(1月23日) 出典:首相官邸HP

 

岸田首相の自民党総裁任期は来年9月までである。その任期内に改憲を目指す考えを、首相は年始において改めて述べている。

 

 

かかる岸田首相の発言の背景の一つに、昨年来の憲法審査会の進展があると窺われる。昨年は、通常国会で衆参の憲法審査会は週1回ペースで開催されて定着し、秋の臨時国会でも引き続き行われた。

 

 

昨年1年間で行われた会合は衆院で24回、参院で12回、いずれも過去5年間で最多であり、40時間以上の審議が行われた。

 

 

中でも緊急事態条項に関しては、自衛隊明記とともに各党が意見を表明して議論され、臨時国会では、臨時国会では、緊急事態条項における災害時などの「国会議員の任期延長」の必要性について、自民・公明・維新・国民民主の四党が一致するに至った。

 

(12月1日の衆院における第5回審査会では、法制局による取りまとめ一覧表が提出され、ホームページでも閲覧可能)

 

※衆議院憲法審査会HP👇

https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kenpou.nsf/html/kenpou/2101201housei-siryou.pdf/$File/2101201housei-siryou.pdf

 

 

このことは、衆参国会議員の3分の2以上にあたる4党の憲法改正への合意形成がようやくにして確立し始めた、と云っても良い。

 

 

今はまだ国会議員の任期延長による合意ではあり課題は残るものの、衆院の憲法審査会で「おおむね意見が一致」(筆頭幹事の新藤義孝議員)し、4党が積極的に憲法改正へ向けて足並みを揃え始めている意義は大きい。

 

 

公明党の北側一雄幹事は

「(緊急事態時の国会議員任期延長を憲法に盛り込むことについて)1番合意形成に近いところに来ている」(12月22日)

と述べ、

 

 

日本維新の会の馬場伸幸代表も

「岸田首相は、早期に国会が憲法改正の発議を行うための取り組みを進める考えを示しました。国民投票の実施に向け、今年は与野党で具体的な行動を起こしていく年になるでしょう」(1月6日)

と述べ、憲法改正は憲法審査会によって着実に前進していることが窺われる。

 

 

4党はこれまでの議論を踏まえ……

 

 

◆この後は、緊急事態条項の核心ともいうべき「緊急政令」に関する議論や、九条改正が急務であることについて記しています。

 

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※サムネイル画像:施政方針演説を行う岸田首相(首相官邸HP)を加工して作成


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『祖国と青年』3つの特徴

1、伝統に基づく日本の国柄を求めて

皇室を中心とした日本の国柄について提唱します。また、天皇皇后両陛下の御製・御歌やお言葉、また地方行幸の模様や外国御訪問等や日々の宮中祭祀等、一般の皇室報道ではなかなか伝えられない日々のお務めを詳しく伝えます。
 

2、靖國の英霊のこころを青少年に伝えます

先の大東亜戦争において、わが国を守るために戦われた英霊を慰霊顕彰し、英霊の遺志を胸に戦後日本の再建に尽くしてこられた先人の心を、次代を担う青少年に伝えます。
 

3、真正保守の理念に基づく国家構想を提唱します

歴史と伝統と文化に立って日本を再建するため、憲法・教育・外交をはじめとした国家の重要課題に切り込みます。