汚れた血 | 5時から7時までのパブロ☆パブロのひとりごとブログ☆

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『汚れた血』
1986年 フランス
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カラックスの描く近未来のパリの街
『気狂いピエロ』を遥かに凌ぐ完璧な色彩設計で彩られた世界と、カラックスの分身ドニ・ラヴァンの躍動感は私を夢中にさせました
初めて見た時の興奮と感動は何度見ても衰えません

彗星が近づいている為に異常気象が続き、STBOという奇病が蔓延する近未来のパリ
借金を背負わされた父の友人マルクに請われ、アレックスはSTBOの特効薬を盗む計画に加担します

恋人リーズに別れを言い、同時にマルクの恋人アンナに惹かれていくアレックス
しかし、彼らは借金取りの“アメリカ女”に追い詰められてはいきます

『ボーイ・ミーツ・
ガール』と同じく夜のパリの街を描きながら、その世界は計算しつくされた完璧な色彩に溢れています
アレックスの黄色い革ジャン、リーズとアンナの赤いカットソー、アンナの青いバスローブ
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主人公アレックスを演じるのは、カラックスの分身ドニ・ラヴァン
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『ボーイ・ミーツ・ガール』で初めて彼を見た時には、その特徴的な容姿に一瞬ためらいましたが、アレックス3部作を見終わった時には、すっかり大ファンになってました
特にこの『汚れた血』は、彼の持つ類い希な身体能力が存分に活かされた作品です
デヴィッド・ボウイの「モダン・ラブ」に乗せて疾走するアレックス
その躍動感は、ラストの両手を広げて疾走するジュリエット・ビノシュに繋がります

リーズとアレックスのシーンは好きなシーンが多いです
森を同じ歩幅で闊歩するアレックスとリーズ
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彼らが呪文のように呟く“いつの日か、別の日か”という台詞も印象的

それから、アレックスがアンナに言うこの台詞が好きです
“もし君とすれ違ってしまったら、世界全体とすれ違うことになる”

この映画はVHSしか持ってないので、DVD欲しいです