走り込みは必要ない? | パーソナルトレーナー/写真作家 古川貴久 【Personal Trainer / Photowriter】 Takahisa Furukawa

パーソナルトレーナー/写真作家 古川貴久 【Personal Trainer / Photowriter】 Takahisa Furukawa

◆ピラティス・マスターストレッチ・ウェイトトレーニング
◆東京浅草、ポルトガル写真

 

今回のテーマは“走り込み”です。

 

詳細はよく分かりませんが、
ダルビッシュ投手の発言が
一部で波紋を呼んでいるようですね。

 

その発言とは、

“野球選手に走り込みは必要ない”。

 

理由は筋肉の遅筋が優位になり、
野球で必要な速筋が劣位になるため、
パフォーマンスが落ちるというもの。

 

某有名トレーナーさんが
これについてと思われるアンサーとして
こうおっしゃっていました。

 

“それは正解であり、不正解でもある”と。

 

私個人の意見も、
人それぞれによってそれは変わってくると思います。

 

トレーニングには目的があり、
そこにはメンタルやその人の感覚だったり習慣だったり、
様々な要素が絡んできたりします。

 

勿論感覚や習慣でパフォーマンスが上がらない場合は
修正が必要になりますが、
トレーニングの目的によって内容は変わりますし、
選ばれるべきです。

 

先日、今年50歳で現役続行となった三浦カズ選手は
“全てのスポーツの基礎は有酸素運動”
とコラムの中で発言しています。

 

ボディビルダーなどの特殊な競技を除いて、
ランニングは必要であると個人的にも思います。

 

勿論内容、細部は目的によって変わってきます。

 

持久力やそもそも長距離を走る事が競技特性の場合は
長時間のランニングが必要になりますし、
瞬発系やミドルパワーを付けるなら
それ相応の距離を選択する事になります。

 

やり方によっては筋トレで持久筋を付ける方法もありますが、
身体全体のコーディネーションを考えれば、
ランニングで調整する事を選択するのは悪くありません。

 

一番良くないのは、
ダルビッシュ選手が走り込みは必要ないと言っていたから
俺ももうやらない、となってしまう事。

 

ダルビッシュ選手も走り“込み”を否定しているのであって、
“走る事”を否定しているわけではないようですし、
言葉の一端を切り取って全体を判断してしまう事は
何においても早急です。

 

何かを変えるためには
ドラスティックに物事を変える事も時には必要ですが、
そこには根拠も必要です。

 

いずれにしましても、
ダルビッシュ投手の両極の極の発言が、
野球に限らず未だ筋トレ否定者の多い日本人に対して
良い方に影響をもたらしてくれる事を祈ります。