こんな女に誰がした? 夫婦対決100番勝負! -108ページ目

ぎょうざの怨念



家の台所には暖房器具が置いていない


「ガスを使っていれば部屋も暖まるでしょうよ」


自分で発言したことですから


むやみに覆すことなんて出来ないですわ



北方面にある極寒の台所で


今日はせっせとぎょうざをのたねを作りましたの


叩いてはタントン


練り込んではムニュムニュ


味は知らないけれど


ぎょうざのメッカ宇都宮 にも負けませんわ



毎日亭主からは電車に乗り込む時間に


連絡が来るようになっているので


そこから帰宅する時間を計算して


誤差5分内の御膳立てが私のポリシーなのです



本日も連絡が来て


職人技ともいえるぎょうざを焼き上げて


待つこと・・10分


あれ・・おかしい?


このままでは黄金の餃子の風味が台無しじゃない!



1本分遅れて帰宅した亭主に訳を聞くと


連絡を入れた後に下痢でトイレに駆け込んだらしい


「どうして電車のトイレで足さなかったのよ」


私が愚痴をこぼすと亭主は言った


「停車中のトイレは使用不可だよ」



それなら直ぐに連絡をくれればいいじゃない


それなのにそれなのに



亭主め!


「冷めたぎょうざの怨念がおんねん」て駄洒落いってどうするのよぉ~

餃子職人の私が、怨念のぎょうざを作った女になっちゃったじゃない


こんな女に誰がした!