Let It Be / レット・イット・ビー | Get Up And Go !

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何で今さらレット・イット・ビー? と思っている方もいるかと思います。 もう一か月前になりますが、この曲の公式ビデオ・クリップ映像が発表されました。既に見た方も多いとは思いますが、ビートルズ・フリークで、ビートルズ無条件推しの本ブログとしては、やはり取り上げておくべきかなという事で。

ビートルズのシングル「Let It Be」は、1970年3月にイギリス・アメリカでリリース(日本でも同月にリリース)。 全英最高位2位、全米最高位1位となった曲です。多くの説明は不要のビートルズの代表曲のひとつです。解散後にも作者であるポール・マッカートニーによって、ライヴではずっと歌われ続けているので、ポールの代表曲と言ったほうが妥当なのでしょうか。

1970年公開の映画『LET IT BE』が、今回レストアされてストリーミング公開されたのに関連して、新ミュージック・クリップが制作されることとなったようです。クリップを制作したのは、映画を監督したマイケル・リンゼイ=ホッグです。このクリップ映像、なかなかに素晴らしい出来です。2024年になって、やっと本気の「Let It Be」MVが登場した! といった感じでしょうか。

映画では使用されていない、多くの新たなカットが挿入されています。あの映画を何度も観た方なら、その部分はすぐに気づくでしょう。そこが見どころですかね。





「Let It Be」にはいくつかのバージョンが存在します。基本的にはシングル・バージョン(ジョージ・マーティン/プロデュース)とアルバム・バージョン(フィル・スペクター/プロデュース)の2つです。今回はジョージ・ハリスンのディストーション・ギターが後からダビングされたバージョンなので、アルバム・バージョンです。個人的にはブルース・ロック・ギター初心者みたいなジョージのギターがけっこう好きなので、今回のバージョンはOKです(好みは人それぞれです *^^)。

歌詞のほうも有名ですが一応 少しだけ。
"僕が苦しみ悩んでいると、 母なるメアリーが訪れて、知恵ある言葉をかけてくれた。なるがままになさいと”

ポール・マッカートニーは、“母なるメアリー” が14歳の時に亡くした母であることを否定してません。あの頃はメンバー皆が独立を考えるようになり、親友であるジョン・レノンとの間にも溝ができて、自分はどうなってしまうのだろうかという不安の中にあったと。 夢の中に母・メアリーが現れたのだそうです。



ビートルズ解散後もポールはこの曲を歌い続けています。 セットリストの中には当たり前のようにあって、来日公演のたびに歌われているので、「もうレット・イット・ビーはいいよ」と思ったことも正直ありましたが、1990年の初来日公演のさい、初めて生で聴いた時には感動しました。

あの時の会場には、僕よりもひと回りふた回り年長のいわゆるビートルズ世代の方も大勢いらして、おそらくその方たちの感動は言葉には出来ない大きなものであったと想像できます。 それはあの時の会場の空気感からも伝わってきました。曲調といい歌詞の内容といい、ビートルズ解散の頃と、ひとつの時代の終わりと、連動しているところがあるでしょ。ビートルズ世代の方がこの曲を聴いて涙するとき、そこには特別の意味があるような気がしています。