HALL & OATES : 70's Hit Songs | Get Up And Go !

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ホール & オーツが解散したとのこと。昨年11月の、ダリル・ホール単独での来日公演とほぼ同じ時期に、ダリル・ホールがジョン・オーツに対する訴状を裁判所に提出、というニュースが伝えられました。ファンは皆 驚いたわけですが、ここへきて2人ともが解散の事実を認めたとのこと。

ジョン・オーツがダリル・ホールの承諾もなしに、2人の会社の自社株の半分を他の会社に売却しようと計画していたそうです。70年代からずっと2人で活動してきたわけで、正直、いったい2人の間に何があったんだ!という気持ちです。ジョン・オーツに何か経済的な事情があったのでしょうか。理由は今のところわかりませんが

寂しく残念な気持ちです。 ダリル・ホールは「グループを見ることはもうない」と言っています。





Rich Girl (1976)
ホール&オーツというと、80年代のスーパースターですよね。 今回は彼らがスーパースターの一歩手前だった頃の、70年代にヒットさせた曲をいくつか選んでみました。80年代は大ヒットを連発し、それだけに有名な曲が多いのですが、70年代の曲にも優れた曲があります。

70年代のホール & オーツのヒット曲というと、この曲を最初に挙げる人が多い思います。76年に、グループ初の全米No.1ヒットとなった曲です。洋楽を聴き始めたころ、ラジオの洋楽番組は欠かさず聴いていたのですが (情報の少ない時代だった)、その中でも湯川れい子さんの番組「全米トップ40」が、僕の中では最も権威があって信頼できる番組でした。 ゆえに、この曲は特別な曲として刻印されたんですよね。

"リッチ・ガール" とは、金に目がくらんで自分の愛を売ってしまう女性を意味しているそうです。ポップなメロディが印象に残る曲ですが、アレンジが洒落ていて洗練もされています。 そこに当時の他のポップ・ソングにはない魅力を感じたんですね。作詞/作曲はダリル・ホールです。





Sara Smile (1975)
この曲もホール&オーツ名曲集のひとつ。大好きなバラードです。曲タイトルにあるサラ (Sara) とは、ダリル・ホールにとっては、長く公私ともにパートナーであったサラ・アレンという女性のことです。ホール&オーツの多くの曲で、共作者としても名を連ねています。

"それは君と... 僕のこと、永遠に。サラ、僕のために微笑んで” と歌っています。自分の恋人の名前を、ストレートに曲タイトルに入れた曲はいくつもありますが、これはとりわけロマンティック! ダリル・ホールはこの曲のことを「永遠のソウル・ソング」と表現していますが、納得できます。ダリル・ホールとジョン・オーツの共作ナンバーです

75年にリリースされた『DARYL HALL & JOHN OATES (邦題:サラ・スマイル)』というアルバムに収録。シングルとして76年に全米4位となるヒットを記録しています。98年にリリースされたコンピレーション『The Best Of The Ballads』というラヴ・ソング集にも収録されていて、個人的には愛聴盤であるその選曲の流れの中で、いつもこの曲を聴いています。





Wait For Me (1979)
昨年のダリル・ホールの来日公演で歌われた曲です。生で聴いていたあの時、周囲のファンたちが一緒に歌っている姿をみて、この曲がとても愛されている曲だということがわかりました。 ダリル・ホール作詞/作曲のナンバー。 全米18位と大きなヒットには至っていませんが、ダリル自身はベスト・ソングのひとつにあげています。

79年のアルバム『X-STATIC』に収録。邦題には "モダン・ポップ" という名がついた、ニューウェイヴ以降のポップ感覚も感じさせるアルバムです。R&B をルーツに持ちながらも、新しいポップ感覚も持ち合わせ、それを上手く取り込んでいるのがホール&オーツの音楽の特徴です。





She's Gone (1973)
ダリル・ホールは、フィリー・ソウルでお馴染みのフィラデルフィア出身。ジョン・オーツはニューヨーク出身ながら、やはりフィラデルフィアで育っています。彼らの共通項はソウル・ミュージックにあります。モータウン・サウンドなどの60年代ソウルを好んで聴いていたそうです。彼らがブルー・アイド・ソウルと言われるのは、付け焼刃ではない、体に染みついたブラック・ミュージックの感覚ゆえなのだと思います。

「She's Gone」は、ホー&オーツ2枚目のアルバム『ABANDONED LUNCHEONETTE』に収録されています。まだ売れていなかった頃です。74年にソウル・ボーカル・グループのタバレスによるカバーがヒット。それによってオリジナルであるホール&オーツのバージョンにもスポットが当たり、76年にヒットすることとなりました。ダリル・ホールとジョン・オーツの共作であるこの曲のヒットが、ホール&オーツの栄光の歴史のスタート地点とも言えます。






70年代から何度か解散の噂のあったホール&オーツ。今回ばかりは訴訟絡みの問題。いわゆる発展的なコンビ解消といったものとは違うため、簡単に復活というわけにはいかないでしょう。それでも、彼らの作った音楽を必要とする人たちは世界中にいるということです。