ラズベリーズ | Get Up And Go !

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先週の土曜日 (16日)、「山本さゆりのミュージック・パーク」というラジオ番組内で、エリック・カルメンを追悼するコーナーがありました。さゆりさんが、訳した歌詞を自ら朗読したのに続いて、「Never Gonna Fall in Love Again」、"恋にノータッチ" がオンエアされました。この曲と「All By Myself」のリクエストが多かったのは容易に想像できますが、さゆりさんにとっても思い入れのある曲なのだと思います。

前回のブログ記事を要約して、番組に追悼コメントとしてメールしたところ、そのまま読み上げていただきました。流された曲が「Never Gonna Fall in Love Again」でもあったので、追悼という悲しい企画ではありましたが、感慨深い放送となりました。

もうひと方、追悼コメントを読み上げられた方がいて、その方はラズベリーズへの思いを語っていたのですが、それが印象深かったので今回はエリック・カルメンがソロ活動以前に所属していたラズベリーズについてを簡単に。

RASPBERRIES (1972 - 1975)
ラズベリーズは、70年代前半にアメリカで活動したパワー・ポップ・バンドです。1971年にデビューし、75年に解散。4枚のアルバムを残しています。バンドの中心メンバーであったエリック・カルメンは75年にソロに転身しています。

番組内のコメントでラズベリーズについて語っていたその方は、ラズベリーズをベイ・シティ・ローラーズのカバー・ソングによって知ったと仰っていましが、実は僕も同じです。ベイ・シティ・ローラーズのアルバム『DEDICATION』に収められた「Let's Pretend」という曲によってです。

初めてローラーズのそのカバーを聴いた時に、なんて素敵な曲なのだろう!と思ったんですね。辿ってみたら、エリック・カルメンがラズベリーズ時代に書いた曲がオリジナルだと知ったわけです。ラズベリーズの当時の写真を見ると、レコード会社はアイドルとして売り出そうとしていたことがわかります。夢見るティーンに訴えかけるには、じゅうぶんにロマンチックな曲です。


RASPBERRIES / Let's Pretend (1972)


現在では、ラズベリーズはパワー・ポップ・バンドの元祖として評価されています。エリック・カルメンはビートルズに多大な影響を受けたことで知られていますが、ビートルズよりもややハードな音のザ・フーにも影響を受けています。コーラスの部分はビーチ・ボーイズですね。

ポップな曲の多面体ではありますが、ロックの衝動も持ち合わせているので、そのあたりがブルース・スプリングスティーンや、ポール・スタンレー等に影響を与えた要因になっているのかもしれません。


RASPBERRIES / I Wanna Be With You (1972)


初めてラズベリーズのアルバムを入手したのは76年頃だったか。 エリック・カルメンがソロとしてヒット曲を連発しスターダムに駆け上がっていった頃です。ラズベリーズの4枚のアルバムから選曲されたベスト盤がリリースされたんですね。

10曲が収録されたこのベスト盤は美メロ満載のアルバムです。 ビートルズにも通ずる親しみやすくポップなメロディと、ロックもバラードもOkという所は、やはりポール・マッカートニーの影響下にあるアーティストであることがわかります。

そしてエリック・カルメンしか持ち合わせていない声にも魅力があります。ラズベリーズをラジオで紹介する際には、現在もこの曲がはじめにかかるようです。名曲です。


RASPBERRIES / Go All The Way (1972)





山本さゆりのミュージックパーク
ラジオ日本
毎週土曜日 (不定期で休回もあり):20:00 ~ 21:00

山本さゆりさんは、ラジオDJ、音楽評論家、として現在も活躍されています。 これまでに洋楽のライナーの歌詞対訳でも、かなりの数の仕事をされています。
チャッピーさんの放送には、10代の頃からお世話になっています。勉強させてもらっています。音楽番組として親しみやすい内容で、いい意味で敷居は高くありません。洋楽ファンにはお薦めの番組です。

16日の放送は radico のタイムフリーの機能を使えば、23日までは聴くことが出来るようです。興味のある方は。