THE ROLLING STONES / HACKNEY DIAMONDS | Get Up And Go !

Get Up And Go !

音楽を中心に、映画、文芸、スポーツ など・・・。

より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ







ザ・ローリング・ストーンズ 18年ぶりの新作スタジオ・アルバム、『ハックニー・ダイアモンズ / Hackney Diamonds』が10月20日(金)リリースとなりました。

18年ぶり! でもそんなに間があいたとは思えない感じです。 ライヴ活動はずっと続いていたし、ライヴの模様は何枚も作品化されています。 たまに新曲が発表され、2015年には『BLUE & LONSOME』というブルースのカバー・アルバムも発表されていますからね。

発売日20日の夜に、TBS のNEWS 23 という番組内で、ミックジャガーとロン・ウッドの最新インタビューが放送されました。↓




新作『ハックニー・ダイアモンズ』の制作は、昨年12月にスタジオに入り、1月に仕上げ2月にミックスしたとのこと。タイトルにある "ハックニー" とは、ロンドン東部の街の地名から取っているようです。近年はストリート・アートの多い芸術家が集まる街となっているようですが、それ以前は犯罪の多い危険な街として有名であったでそうです。

ミックによると、タイトルについては「ハックニーあたりの路上でフロントガラスが割られ、その破片が路上に散乱しているようなもの」だと。 ストーンズらしいタイトルです。なお、9月6日のメンバー出席による新作についての記者会見は、ハックニーのエンパイア劇場で行われています。



Now ! Buzz Clip


アルバム冒頭の曲は、9月に先行シングルとして発表された「Angry」。 ゆったりとしたノリがストーンズらしい曲。 内容は文字通りの怒りをテーマにした曲です。アルバム全体としても "怒りや嫌悪" をテーマに持った曲が多いのですが、ロシアによるウクライナ侵攻がひとつのきっかけになったのは間違いないと思います。さらにこのタイミングでイスラエルとガザ地区による大規模な紛争も起きてしまい、これは何と言えばよいのか。

「Angry」のドラムはスティーブ・ジョーダン。 生前にチャーリー・ワッツの推薦があったそうです。MVには、過去のストーンズの姿が次から次へと映し出されています。 ビル・ワイマンも省かれずに映し出されています。今回はベースで1曲参加しているし、ストーンズとの関係はおそらく修復したのでしょう。



Oct.19 2023 Racket NYC


Mess It Up
2021年にチャーリー・ワッツが亡くなる以前に残された音源が2曲収録されています。「Mess It」はバスドラ4つ打ちのダンス・ナンバー。 チャーリー・ワッツらしいグルーブと質感を感じます。

じっくりとアルバムを聴き込めば、もう一曲のチャーリー / ワイマンによるリズム隊の曲「Live By The Sword」のほうが良くなるのかもしれませんが、今回は曲のキャーチーさとギターのカッティングの気持ちよさもあってこちらを選びました (個人的な好みです)。





Sweet Sounds Of Heaven
アルバムのゲストは豪華です。ポール・マッカートニーにエルトン・ジョン。 そして「Sweet Sounds Of Heaven」というゴスペル・タッチのナンバーでは、レディ・ガガがヴォーカルで参加。 ピアノはスティーヴィー・ワンダーです。

レディ・ガガの歌唱が素晴らしいこの曲が、アルバムでは聴きどころということになるのでしょう。アルバム発売の前夜である19日に、ニューヨークにてリリース・パーティという形でサプライズパフォーマンスが披露され、レディ・ガガも参加。 ミックと共にこの曲を歌っています。





Whole Wide World
インタビューでのミックの口ぶりからは、来年は来日してくれるのではないかと期待を持たせてくれます。 2014年に参加した東京ドームでのライヴは凄く良かったんですよね。 あの日のステージでの姿が目に焼き付いています。

あの時だってメンバーの平均年齢は70歳で、大丈夫なのか? と心配にもなったのですが、そこから約10年。彼らは歳を取らないのでしょうか。

新作はまだ2回しか通して聴いていません。 キースとロンのギターが絶妙に絡みながら、そこにミックのワイルドなヴォーカルが踊る。 ストーンズのロックの味わいは、聴くほどに深味が増すんですよね。バンドのタイム・キーパー、チャーリー・ワッツがいないのが残念なのですが。

アルバムの曲順とは違いますが、最後は歌詞に「グラスを上げて乾杯して、立ち上がって踊ろう 」という一節のある曲 「Whole Wide World」で!