ギルバート・オサリバン The DRIVEN Tour Japan 2023 | Get Up And Go !

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10月14日に、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールにて開催された、ギルバート・オサリバンのコンサートに行ってきました。備忘録を兼ねての簡単なレポを。 そしてオサリバンさんへの個人的な思いも加えて記事にしてみました。

この記事を読んでくれている若い方は、オサリバンのことは知らなくても、TV-CMでも使用されて耳に馴染んだ曲 「Alone Again」や「Clair」のことは知っているのでは。親しみやすいポップなメロディを特徴とするシンガー・ソングライターです。

ギルバート・オサリバンは、1947年アイルランド出身。現在76歳です。 13歳でイギリスに移住。 イギリスを代表するシンガー・ソングライターのひとりと言って良いと思います。72年に全米ポップチャートで6週に渡って1位となった「Alone Again」 をはじめ、ヒット曲を連発。 70年代は華やかな活動期でした。





70年代半ば頃、ラジオの洋楽番組でオサリバンの曲を初めて聴いた時には、ポール・マッカートニーに似ているな、と思いました。親しみやすいメロディと牧歌的雰囲気、声質も似ている所があるんですね。だからもちろん好きでした。

80年代に入るとほとんど名前を聞かなくなってしまいました。 ロイヤリティをめぐってマネージメントと裁判で争うこととなり、活動の停滞を余儀なくされたようです。 当時はそんなことは全く知りませんでしたが。

なので、92年の初来日公演はファンにとっては待ちに待ったライヴだったんですね。行きましたよ。92年2月24日 / 新宿厚生年金、2月26日 / 中野サンプラザホールの2回。26日の公演では、オサリバンのフリークとして知られる来生たかお氏がステージに上がり、共演もしています。 24日も会場で見かけました。温かい雰囲気に包まれたコンサートでした。 一般のファンだけでなく、アーティストの中にもオサリバンの音楽に影響を受けた人は多く、例えば杉真理さんなどもそのひとりで、自らのラジオ番組ではよく曲をかけていますね。









個人的には、今回は約30年ぶりとなるオサリバンのライヴです。公演数日前に会場に直接電話したところ、2階席ならいくつか残っているということだったので急遽参加。 モーツァルトホールは、オーケストラ演奏を主目的に設計されているだけあって音の非常に良い会場です。

今回サポートで参加したギターのビル・シャンリーさんは、繊細な音を持つ優れたギタリストです。特にアコーステック・ギターを弾いた時には、音響設備の良さが素晴らしい音色を損なうことなく、耳に響いてきました。「Alone Again」のギターソロは出色でしたね。 それは観客の反応からもよくわかるものでした。オサリバンは彼のプレイをとても気に入っている様子です。


GILBERT O'SULLLIVAN & BILL SHANLEY
(アンコール時は撮影OKでした)



いくつかの曲ではリズムマシンも使用していましたが、基本的には2人だけの演奏です。ですが、オサリバンのピアノ演奏はパーカッシブに弾く独特のもので、リズミカルなのです。左手の低音部などは、チョップのようにして鍵盤を叩く時もあり、ドラム/ベースのリズム隊は必要ないようにも思えます。曲自体がバラード主体でもあるし、スネアの音がパーンとは入ったなら雰囲気を壊してしまう可能性もあります。

オサリバンの歌声は、加齢によって多少の変質もありますが、シャウトしたりがなったりする曲はないですからね。 問題なく素晴らしかったです。

長く行きませんでしたが、ギルバート・オサリバンの音楽を嫌いになったわけではありません。誰でも音楽の好みが変わる時期もあるわけでね。 でも今回は、自分の中にメロディの素晴らしい音楽が帰ってきたような感じです。と言ってもオサリバンはあれからも変わらずにずっと曲を作り続け、自分のスタイルで世界中を回ってエバーグリーンな音楽をみんなに届け続けてきたわけで。 今後もそれは続いていくことでしょう。





前半50分に休憩20分を挟んで後半50分。 冗談も言いながら短く曲を紹介。 ニュー・アルバム『DRIVEN』の曲にヒット曲を交えての26曲のライヴでした。
「Alone Again」「Clair」「Tomorrow Today]」「Happiness Is Me And You」「What's In A Kiss」「Get Down」・・・など、70年代の曲も多く演奏され、とても心地よい時間を過ごすことができました。

「Alone Again」「Clair」 と並んでの、オサリバンの最も好きな曲「Nothing Rhymed」。 ブロ友のカメコさんもブログで好きな曲としてあげていましたが、ぼくも大好きな曲です。オサリバンの曲って、背景に孤独感を持った曲が多いのですが、「Nothing Rhymed」は誰もが持っている心のひだに染み渡り、癒してくれる曲なんですよね。