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イギリス出身のギタリスト、ジェフ・ベックさんが10日に亡くなりました。細菌性髄膜炎とのこと。78歳。
昨年末には、ジョニー・デップとのライブの模様が伝えられていただけに、急死といった感が拭えません。これまで世界中のギタリストたちに、どれだけの影響を与えてきたことか。ベック死去のニュースは、大きな衝撃を持って広がっています。
僕等ロック世代にとっては、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジと共に、世界3大ギタリストのひとりとして常に語られてきたひとです。70年代以降で言うと、クラプトンは曲だけでなく詩作も行い自ら歌うシンガー・ソングライター的な側面の強いアーティスト。ペイジはレッド・ツェッペリンを支えるギタリストであり、バンド全体をプロデュースするアーティストといったイメージ。 ジェフ・ベックの場合は、常にギターの持つ可能性を追求するイノベーターであり、時代に迎合することなくギターを中心に据えたロック求道者といった感じでしょうか。
昔はロックの好きな友だちどうしの会話では、ベック派?クラプトン派?とかそんな話題がいつも出てきました。僕自身はクラプトンに心酔していたので、ジェフ・ベックのことは横目で見ていた感じだったでしょうか。例えば Charなんかもクラプトンを崇拝していたひとりでしたが、どこかの時点でクラプトンをこきおろすようになり、ベックを絶賛するようになりましたね。
新しいことを追求しなくなったと同時にルーツに回帰していったクラプトンを、刺激のないアーティストと捉えていたのかも知れません。ジェフ・ベックの言葉に「常に18歳から24歳ぐらいの気分を保つように心掛けている」というのがあって、このあたりが、枯れた味わいも含めて勝負するようになったクラプトンとの大きな違いでしょうか。わかりやすい言葉で表現すれば、ジェフ・ベックの場合はアンチエイジングってことですね。
クラプトン派であった僕が、ジェフ・ベックのライブに初めて行ったのは1999年5月のこと。随分と遅いのです。場所は東京国際フォーラムでした。驚いたのは、このライブでは、マイケル・ジャクソンのツアーに参加し名を馳せた女性ギタリスト、ジェニファー・バトゥンかメンバーとして参加したこと。 ギターシンセも操る凄いギタリストです。あぁ、やっぱりジェフ・ベックって、常に刺激を求め、進化することを目指したアーティストなんだな、と。
この時は、ジェフ・ベックのギターをじゅうぶんに堪能できました。
「Led Boots」「Superstition」「Blue Wind」「Freeway Jam」… 。 どの曲で送ろうか迷いましたが、ベックが枯れた味わいを見せた、旧友ロッド・スチュワートと共演した「People Get Ready」をあえて選んでみました。
R.I.P. Jeff Beck
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