
1942年6月18日、リバプールに生まれたポール・マッカートニー。 先月 80歳を迎えました。80歳ですよ! 2日後の6月20日には、かつての好敵手ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンも80歳となりました。
近年のブライアンのライブと言えば、ステージ中央の鍵盤の前に座り「あなたはそこに居てくれればいいんですよ。演奏はバンドがしっかり決めますから」みたいな、仙人のようなライブですが (一応歌は歌うがほとんど動かない) 、ポールの場合は、まだまだ現役感に満ちています。
4月28日に北米公演としてスタートした2019年以来のコンサート・ツアー 『GOT BACK』は、6月18日に予定の公演を無事に終えたようです。ポールの誕生日を祝って、ブルース・スプリングスティーンやジョン・ボン・ジョヴィ等もライブに駆けつけての華やかな話題も伝えられています。
Happy Birthday, Paul McCARTNEY!

今回のツアーの目玉として、ビートルズ・ナンバーの「I've Got A Feeling」を、ジョン・レノンとのデュオで披露、というのがあります。昨年公開されたドキュメンタリー『ザ・ビートルズ : GET BACK』の監督、ピーター・ジャクソンによって、ルーフトップ・ギグでのライブからジョンの声を分離させて使用。 実現に至ったようです。ステージでは、ルーフトップでのジョンが映し出されての “共演” となりました。
誰のアイデアなのか。ジョンとポールの共作曲というより、合体曲のような「I've Got A Feeling」は、仮想の共演にはうってつけの曲です。もともとが、ジョンの「Everybody Had A Hard Year」と、ポールの 「I've Got A Feeling」、それぞれ別の曲をひとつにまとめた曲なんですね。この曲のカッコ良さって、曲後半にそれぞれの曲を同時に歌う部分です。 それをライブで再現したわけです。あの曲でのポールのシャウトには、当時ジョンも刺激を受けたと言います。
現在は確かに高音部は苦しそうです。それでも挑戦するところが、やはりポール・マッカートニーです。あと何年、現役でやれるのか。思いついたアイデアはもう何でもやれば良いのではないでしょうか。
ツアー終了後の6月25日、ポール・マッカートニーは、グラストンベリー・フェスティバルのヘッドライナーを務め、「I've Got A Feeling」をジョンと共に歌っています。
Paul McCARTNEY / I've Got a Feeling
(Glastonbury 2022)
