"ELLE jazz" をジャズ女子のあなたに | Get Up And Go !

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より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ






10年ほど前からか。 あるいはもう少し以前からか。誰かが言い出した ○○ガールとか ○○女子なる言い方。

例えば歴女とか山ガールとか、その他いろいろ。驚いたのはカープ女子。 かつての古くて狭くてガラの悪い広島球場のイメージからはかけ離れていますからね。 洗練された新球場の登場と共にファンも洗練されたのか? そんなはずはないと思いますけどね (私、以前2年ほど広島に住んでいた)。

“ジャズ女子” なる言葉も生まれました。 好きではない言い方ですが。 そんな言葉のなかったずっと以前から、「ジャズってオシャレ 〜」 の頭カラッ○系女子はいました。 バブル期に大量発生したこの人種。 お金をたくさん持っているおじさんと一緒に、やたらとチケットの高いジャズ系クラブ・ライブハウスに出没。 ボンビー・ジャズマニアたちからひんしゅくを買っていたのでした。






フランスの有名ファッション・マガジン 「ELLE」 が選んだジャズ・コレクション。
フランスの女性ファッション雑誌 "ELLE" が、ジャズの名門レーベル、ブルーノートと共同でオムニバス・アルバムを制作、となっています。 発売されたのは90年代半ば頃です。 これはもう、"ジャズはお洒落" のイメージを利用して制作されたコンピレーションCDです。

ELLE と ジャズをお洒落で強引に結び付けたとは言え、わかりやすいイメージ戦略であったとは思います。内容は悪くはなったんですね。 黄金期のブルーノートの名盤からの選曲も多く、ジャズの入門編として楽しめるものであったと記憶しています。たしか8枚ほどリリースされたのか。 日本語のサブタイトルがまたクサイ! ではなくてお洒落です。 (^_^;)

例えば 「光の下でまどろんで」 とか、「秋 - 黄昏にさざめく舗道で」 とか、「キスへのプレリュード」 とか、「冬 - この想いを届けたい」 とか。 そのテーマにそっての選曲がなされていました。






90年代の数年間、ある外資系CDショップのジャズ売り場で働いていたことがあります。 商売ともなれば、 前年対比増、売り上げノルマといったものもあるわけで、そのための商品構成、売り場展開も考えなければならないんですね。 で、この "ELLE jazz シリーズ" を、試聴機に入れ前面に出して大きく展開したことがあります。

マニアだけを相手にした売り場では、大幅売り上げ増は望めないので、一般の方、年に数枚しかCDを買わないような方も取り込んで買わせなければならないわけです。ジャズの場合、いわゆるコンサバ系 (死語?) の女性もふらっと売り場に立ち寄るなんてことも多いので。 まぁターゲットのひとつとしてそこも狙うわけです。 そういった方は、「ジャズの雰囲気は好きなんだけど何を聴いていいのかわかんな~い」 って方も多くいて、そこでわかりやすいコメントカードなんぞをくっつけて解説をしてあげるわけですね。

例えば音楽の内容はそっちのけで、「あなたのハンドバックにこのCDを忍ばせてみては。ハンカチを取り出したとき、ちらっと覗いた洒落たジャケットに、彼のあなたへの洗練度評価はきっとアップすることでしょう」 とか、思い切りクサいのを付けるわけです。 ポイントとしては、洒落たポップ文字でキャプションを書くことでクサさはやわらぎます。

で仕掛けた罠に引っかかってくる客を、売り場の端から観察するわけですね。「おっ 試聴機で聴いてるぞ」とか、「おっ ジャケ写 見てるぞ」とか、「おっ お洒落で上品そうなオネェちゃんだ!」とか ( °д°)






ジャズ売り場で働いていた時代は、売るための見せ方というのをずいぶんと勉強しましたね。 ロックであろうとソウルであろうと、どのジャンルであってもそれは同じだとは思いますが、ジャズの場合はモダンジャズの時代から、アートワークに力を入れていたレーベルが多く、売る立場の人間からすると面白い素材が多かったんですよね。

ELLE jazz は残念ながらあまり売れませんでしたが、コンセプトが明確であっただけに印象に強く残ってはいます。(^_^;)














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