フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白 | Get Up And Go !

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より高く! より深く! けれど優雅に・・・ 冗談も好きなんですけどね (*゚.゚)ゞ







やあ! (^-^)ノ
子供の頃、ウイスキーボンボンを食べ過ぎて気持ち悪くなったことがある やんです。

またチョコレートの季節ですか (^o^;) ラヴソング特集はもう飽きたので、今年は純愛映画でいきます (・ω・)b キッパリ。



フォーエヴァー・ヤング / 時を越えた告白 (原題: Forever Young ) (1992 / アメリカ)
● 監督 スティーヴ・マイナー 
● 脚本 ジェフリー・エイブラムス
○ 出演 メル・ギブソン / ジェイミー・リー・カーティス / イライジャ・ウッド / イザベル・グラッサー 他







ストーリー 映画
1939年、米軍のテスト・パイロットであったダニエル (メル・ギブソン) は、幼なじみで恋人のヘレン (イザベル・グラッサー) にプロポーズをしようとしていたが、そのタイミングをうまく計れずいた。 そしてそのヘレンは、ダニエルの目の前で交通事故にあい、昏睡状態となってしまう。

半年経っても意識が戻らず、眠ったままのヘレン。 絶望の中、その現実に耐えかねたダニエルは、友人の科学者・ハリーが発明した冷凍睡眠装置の実験台に自ら志願して眠りにつく。もしヘレンの意識が戻るようなことがあれば、起こしてくれるようにと、友人のハリーに託して。






やがてハリーは亡くなり、そして第二次世界大戦の中、装置の存在すら忘れ去られてしまう。 ダニエルが、倉庫の隅に置き去りにされた冷凍装置から目覚めたのは1992年、50年後のこと。

何もかも変わってしまった50年後の世界で、ダニエルは自分が眠りについている間にヘレンが奇跡的に意識を取り戻し、まだ生きていることを知る。 少年・ナット (イライジャ・ウッド) とその母親・クレア (J.L. カーティス)の協力のもと、ダニエルはヘレンのもとへと向かう。あの時できなかったプロポーズをするために。 しかし50年後の世界で、ダニエルの身体は異常をきたし、急激に老化していく。






The Very Thought Of You / 君を想いて
時間ものSFに純愛を絡めたファンタジー映画です。 『ゴースト ニューヨークの幻』 が大ヒットしたのが1990年。 純愛映画と言う意味では、『ゴースト』 を意識したのかもしれませんが、大ヒットには至らずもファンタジーが好きな人にはこちらも楽しめる映画です。

脚本の良さに加え、『マッドマックス』 や 『リーサル・ウエポン』 でアクション俳優のイメージが強かったメル・ギブソンの、意外とも言える純情男ぶりに好感が持て、また当時まだ10歳であったイライジャ・ウッドもキラキラと輝いていて、そのあたりも爽やかな感動を呼ぶ要因となっているように思います。







そしてこの映画、何と言ってもビリー・ホリデイの歌う 「The Very Thought Of You」 が効いています。 まず若き日のダニエルとヘレンがデートする場面でラジオからこの曲が流れ、愛し合うふたりの青春のBGMとしての役割を果たします。

そして50年後の世界で、CDから流れてきたこの曲に深く聴き入り立ち止まり、ダニエルは幸せであったヘレンとの日々に思いを馳せるのですが、同時に悲しみにも襲われるのです。 音楽は、一瞬にして人の心を過去の世界へと引き戻し懐かしさを呼びおこす力にもなるわけですが、同時にあの時には2度と戻ることが出来ないという、絶望の淵へと人を追いやることも、時にはあるんですね。

そしてふたりの物語がすべて終わった後、エンドロールで再びこの曲が流れるのです。






ビリー・ホリデイが史上最高のジャズ・シンガーと云われる所以は、比類なき深いエモーションを持っているからです。 第二次大戦中、ヨーロッパで戦うアメリカ兵士たちは、ラジオから流れるビリー・ホリデイの曲を聴き、故郷に残された恋人のこと、その唇、髪の匂い、肉体までもを生々しく思い出しひどく感動したというエピソードがいくつも残されています。 ホリデイの持つ表現力が深く濃密であるがゆえのことなのでしょう。

「あなたを心に想っただけで、夢うつつで何もかも忘れてしまう」 と歌うホリデイ。 ダニエルがこの曲を聴いて、遠い過去の恋人を想うシーンにはベストマッチの曲であると思うのです。この映画の製作者は、ビリー・ホリデイのことをよくわかっているのではないかと見ています、




BILLIE HOLIDAY / The Very Thought Of You (1938)
ビング・クロスビー、ナット・キング・コール など多くの歌手によって歌われています