マルチプルガン=万能砲
こんな都合いい兵器がありゃ困らないよって事ですが…
成功した万能砲って、やっぱりあるのよ。
成功例その1 88mm高射砲Flak18 36 37シリーズ
こいつは大成功だよ。
1つで野砲兼高射砲兼対戦車砲って、美味しいよ。
88mmFlakで特に優れた任務は、あんまり紹介されないけど時限信管を使った野砲任務で砲弾を空中炸裂させて地上制圧や対砲兵射撃が大得意。
唯一弱点は背が高いのと重い位かな?。
成功例その2 25ポンド野砲
こいつは中途半端な87mm口径の野砲なんだけど、弾道特性と射程が長いのが特徴で更に対戦車砲任務も可能で短脚なのにターンテーブル標準装備で迅速に方向転換可能なのも成功の秘訣かも?
唯一弱点は分離炸薬で速射が苦手って位かな?。
失敗例 その1 野砲兼対空砲
この分野はスコダの輸出砲とソ連のF22ってのがチャレンジしましたが…普通に野砲としか使ってない?。
ソ連は、野砲兼対戦車砲のZis3にモデルチェンジしてリベンジしましたから良かったね。
そして、ドイツは大砲の合理化+万能砲制作に挑んだシュペーア軍需相は結果的には失敗で死屍累々の山を築いてしまいました。
ドイツ万能砲失敗例その1
歩兵砲兼対戦車砲 対戦車砲兼歩兵砲
IG-37歩兵砲 pak50
って二種類作ってみたけどIG-37お安く37mmpakの砲架とフランスの捕獲野砲をぶったぎる改造で手間かけた割には低初速で当たる分け無いから失敗ですね。
Pak50は威力無いpak40だから結局重いし戦車撃破出来ないって理由で挫折。
しかも、pak97/38って似たような性能の砲が既にあるし元の1897野砲の弾丸のストックも山程あるならいらないぢゃんって作ってから判ったって悲惨です。
ドイツ万能砲失敗例その2
128mmpak44 対戦車砲兼カノン砲
桁違いの破壊力に長射程はいいけど重すぎて動けないよ。
18tハーフトラックでも運動出来ないんぢゃない?。
ドイツ万能砲失敗例その3
Flak41 高射砲
純粋に複雑化し過ぎ+薬莢排出不良の持病は完治出来ませんでした。 しかも、悪い事に鉄薬莢の榴弾が特にダメだったみたいです。
これら大戦中の努力は無駄ではありません。
戦後の155m mFH70榴弾砲は、事実上、山砲兼カノン砲兼重榴弾砲兼ついでに対戦車砲として使える万能砲ですから。
先人の努力の結晶だと思います。