一言紹介

:売り手市場と言われながら、

就活市場は超大変。

皆さん知っていました?

 

「子供をホワイト一流企業に内定させる方法」

竹内健登著:日経BP社

 

いきなりですが、

P23

現代の就活は、本当にものすごく大変です。

何十社も説明会を回って気の遠くなるような

分量のエントリーシートを書き、筆記試験を

受けて一次、二次、三次の面接。

時には、圧迫面接(面接官が学生に対して

意地悪な質問をしたり、わざと否定的な態度を

とったりしてくる面接)を受けなければいけない

こともあるでしょう。

体力的にも精神的にも、就活はかなりつらい

ものです。

事実、NPO法人POSSE(ポッセ)が学生600人を

対象に調べたところによると、

「学生の7人に1人は、就活でうつ(就活うつ)になる」

という結果も出ています。

これほど就活はストレスフルなのです。

 

これは、相談に来られる学生さんから聞く実態と

ズレてはいません。

 

そして親が実態を知らないがために、

親子関係がおかしなことになることもあります。

 

「まだ内定がとれないのか!」との言葉をかけられ

傷つく学生さんからの相談は増えています。

 

そんな時にほぼ出てくるのが冒頭の言葉

「親は全然わかってくれない!」

 

P33

就活中に親子間で感じたギャップアンケート

1.就活で内定を取ることの厳しさについて

  理解してくれない

2.大手企業に入れば一生安泰だと思っている。

 

さらに、現代の就活事情を一言で結論づけています。

 

P39

「いい大学に入ればいい企業に行ける」

というのはとっくに時代遅れであり、

「いい大学に行って、就職を見据えた対策を

取らなければいい企業には行けない」

 

P48の図で

就活の構造が明白になっています。

左岸の

5つの学歴グループの学生が

1.IQの川

2.EQの川

3.就活力の川

を渡りきり右岸の5ランクの企業グループの

どこかに入るまでを超分かりやすく記載して

あります。

そして、学歴フィルターが存在するが、

3つ上の企業グループまでには

努力と準備で補えると、大逆転も可能である

と、断言しています。

 

P53

就活で求められる3つの力

IQ  EQ、 就活力とは?

IQ 

筋道だった思考ができるか

論理的思考力があるか

EQ

自分の感情を認識し、それをコントロールする力

他人を尊重し、共感し、配慮する能力

就活力

就職活動をうまくこなす能力

 

では、新卒で「一流ホワイト企業」に入ることが

どうして大切なのか?

・成功のチャンスが多い

・単純に待遇がいい

・自分自身を一流に育てるチャンスを得られる

・とにかく「ブラック企業」に入ってはいけない

と説明し

 

P82

ちなみに、こんな風に企業の門戸が

開放されている国はさほど多くありません。

「自由」のイメージが強いアメリカは、

学歴による差別が強く、必ずと言っていいほど

大学・学科・時には研究室の応募制限があります。

指定の大学・学科(・研究室)でなければ門前払い

という訳です。

日本は、建前であっても

「どこの大学でも学部でもOK」

「大学での成績は問わない」と掲げているわけです。

こんなチャンスに挑戦しない手はないはずです。

 

ここで脱線。

私自身は、従業員数が

・数名

・数十名

・数百名

・数千名(いわゆる大手一流企業)

の会社を直接もしくは間接的に経験しています。

著者の言うとおりだと思いますが、

大手一流企業を横目に見ての感想があります。

(チョットだけ在籍経験あり)

 

まず、

若いうちは、いい先輩や上司に恵まれたら

どんどん引き上げてもらえる。

つまり、自分のレベルが上がる機会をたくさん

もらえるということでしょうか。

逆に、

年齢が上がればキツイということです。

40代くらいで暗黙のうちに(あるいはあからさまに)

選別が行われるからです。

やる気を失って目が死んだ魚のような目に・・・

 

 

 

もとに戻しますね。

では、このような就活において

親(保護者)がすべきことは

1.金銭的支援

2.精神的支援(カウンセラー・コーチ的支援)

3.プロジェクト・マネージャー的支援

 

特に3について具体的に書いてあります。

もう長くなりますので、

ここらへんで終わりにしたいと

思います。

 

いわゆる受験対策と似ていますね。

大きく違うのが、

応募先を考えるのは(決めさせるのは)

徹頭徹尾、学生本人です!

親はサポーターいうこと。

 

最後に、

ES(エントリーシート)の実例を挙げて見ます。

*ES=応募書類の一つで、選考対象です。

 

P232

最先端の技術を持つITメーカー社の本選考のES】

・I社は世界に価値のあるイノベーションを

届けることを企業理念の一つとしています。

あなたが取り組んだイノベーションについて

教えてください。イノベーションの定義は様々です。

何か新しく生み出したことでも現状を改善した経験

でも、些細なことでも構いませんので、具体的に

記述してください。(500字程度)

 

・I社ではお客様の成功に全力を尽くし、

お客様や社会にとってかけがいのない存在になる

ことを目的にしています。あなたは、I社の一員として

お客様や社会にどのような貢献をしたいですか?

希望職種を選択した理由に触れながら具体的に

記述してください。(500字程度)

 

・I社ではグローバルチームの一員として、すべての

関係者に誠実に対応し、自らの責任を果たすことが

求められます。

あなたが、他者と協業して何かを達成した経験に

ついて具体的に記述してください。ただし、他の設問

とは異なる体験について記述してください

(500字程度)

 

・(職種として)興味のある分野と、選択した理由を

記述してください。(400字程度)

 

これにどれほどの

時間とエネルギーをかけれますか?

 

竹内健登さん、日経BP社さんありがとう