伊達政宗名言「まともでない人間の相手をまともにすることはない。」 | 「ガイドが教える 仙台城を10倍楽しむ方法!」

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我らが天下の伊達男 伊達政宗様には残した数々の名言があります。

 

その中でも、あまり公には知られていないものの言いえて妙であり、大変興味深い会心の一言があります、それがこちら↓

 

「まともでない人間の相手をまともにすることはない。」

 

この発言の「まともでない人間」とはいったい誰のことなのか?

 

大変気になるところではありませんか?

 

どうやらこの発言が政宗様の口から発せられたのは、天下人”豊臣秀吉”から朝鮮出兵を命ぜられたときのようです。

 

1592(文禄元年)年2月13日に京都に入った政宗様の軍勢は、3月17日に京都を出発し、肥前名護屋城を目指しました。大軍の一番手は前田利家様、二番手は徳川家康様、そして三番手は我らが伊達政宗という順序でした。

 

 このときの政宗様の軍勢の戦装束が大変きらびやかで京都の人たちを大いに驚かせました。

詳細は『成実記』に記されておりますが、紺地に金の日の丸の幟が30本、それを持つ足軽は具足の下に無量の襦袢、黒の具足には金の星印。さらに鉄砲100挺、弓50張、槍100本、それぞれの足軽は銀のし付の脇差し、朱鞘の太刀をはき、金のとんがり笠をかぶっていました。

 さらに騎上侍30騎は、黒幌に金の半月のだし、黄金装の太刀をはき、馬鎧は豹や虎、熊の皮に孔雀の尾をつけるという派手派手さです。しかも原田宗時、遠藤宗信のふたりは長さ一間半という2メートルを超える大きな太刀を背負っていました。これには見物に集まっていた都人も驚愕し、他の行列が通る際は静かでしたが、伊達勢が通る際は大歓声をあげていたそうです。

 これがきっかけで派手な振る舞いをすることを「伊達をする」、そしてそんな派手な振る舞いをする人を「伊達者」と呼ぶようになったという説があります。

 

この戦支度を整えた際に、家臣たちから「どうしてこのような戦装束をするのですか?」と質問をされた際に、政宗様はこう答えました。

 

「まともでない人間の相手をまともにすることはない。」

なるほど、政宗様の心を深読みするとこういうことになるのでしょうか?

ようやく日ノ本の統一が成就し、今は基盤を固めて盤石なものとするべきときに民国に攻め入るとはどういう斯業か?まともな人間の考えることとは到底思えない。そういう下知ならこちらもまともに付き合う必要はないな。
 
世の中、上下関係においてはなかなか言いたいことも言えず、行動も起こせないもの。
それをあえて大金を掛けてまでして、自己主張を押し通した政宗様は大したものです。
 
もし、みなさんも日常生活で迷いが生じたら、政宗様のこの言葉を思い出してください。
熱くならず、開き直って考えれば、意外と物事を冷静に考えられたりするものです。

※昨今の歴史研究の進展は目覚ましいものがあり、過去の書物に記された史実や出来事などとは別の説が発表されたり、歴史認識が改められたりしている事も多く見受けられます。このブログで書かれたことは、諸説ある中でも多く語られることの多い部分を抽出して書かれたものであり、歴史認識や見解の確からしさを断定するものではありませんことをご理解頂きますようお願い申し上げます。