サセックス種の雌鶏は

よくたまごを産み

ヒヨコを育てるのも上手と

もっぱらの評判なのに対し

ウェルサマー種の雌鶏は

産卵数も子育て技量も

いまひとつというのが

通説らしいです。

 

「クリームレグバー種は

そこらへんどうなんだ」

 

「どうでしょう・・・

たまごは割と順調に

産んでくれますけど、

あんまり子供好きという

話は聞きませんね。

特に我が家の

クリームレグバー嬢

(通称『青たまご姉』)は

元々あまり

社交的ではないところに

妹を先日惨殺されたり

心に傷を負っていますしねえ」

 

 

我が家の雌鶏内序列では

青たまご姉夫人は

現在堂々の首位。

 

例の『孵化後1週間限定の

ヒヨコおよび母鳥の

集団内最優先権』が

切れた今、たとえば私が

ヒヨコと母鳥

(通称『公爵夫人』)に

庭先でおやつをやっていますと

その音を聞きつけた

青たまご姉夫人が

近づいてくる、すると

公爵夫人はすぐに頭を下げ

「これはお先に

失礼いたしました」と

その場から離れる。

 

 

そうなるとヒヨコも

不思議そうに

(『おかあさん、もう

おやつ食べないの?』)

公爵夫人の後を追う。

 

そんな2羽を尻目に

堂々とおやつを平らげる

青たまご姉夫人。

 

これが最上位雌鶏の貫禄!

 

しかしそんな世間を

いまひとつ理解できていない

ヒヨコちゃんは割と

恐れげもなく

青たまご姉夫人に

とことこと近づく時があり、

「おばさん、こんにちは」

 

青たまご姉夫人、

きれいにチビスケを無視。

 

 

その情景に公爵夫人は慌て

「青たまごの奥様、うちの子が

申し訳ございません、すぐに

下がらせますから、ほら、

こっち来なさい!

青たまごの奥様は邪魔を

されるのがお嫌いなの!」

 

「僕邪魔してないよ、

青たまごのおばさんを

見ているだけだよ、

ねえ青たまごのおばさん、

僕邪魔してないよね」

 

青たまご夫人、無視を継続。

 

「青たまごのおばさん、

何してるの、

さっきから動かないけど

おばさん何してるの」

 

青たまご夫人、根性で

チビスケを無視して

身づくろいを開始。

 

ところがそれを見て

喜んでしまったのがチビスケで

「何それ青たまごさん何それ!

どうして自分のお腹を

クチバシでつつくの?

あのねあのね、それたぶん

僕も出来るよ、見て!ね!」

 

 

さてところで本日の

母鳥ひよこ教室では

『身づくろいの仕方』が

授業科目であったらしく

公爵夫人はこの機を

逃してなるかと

「あら上手ねえ!そうよ、

そうやって体をきれいにするの、

よくできたわねえ!

えらいえらい!これも

青たまご姉奥様のおかげねえ!」

 

結局この日、庭先で3羽

(成鳥2羽とヒヨコ1羽)は

仲良く毛繕いの

練習をしておりました。

 

 

恐るべし

空気を読まない

ヒヨコの力・・・!

 

子どもは

怖いものなしでございます。

 

 

チビスケ恐るべし

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