私のお散歩仲間である

例の元・毒舌夫人が先日

ご自身の愛犬について

「うちの子って実は

社会性がないのよ」と

突然白状・・・もとい、

告白なさってまいりまして。

 

奥様のところの犬は

元・牧羊犬(今も実は

週に1,2回羊相手に

働いているらしいです)。

 

「この子がうちに来た時には

他にもう1頭牧羊犬がいて、

だから他の犬との付き合い方を

そのもう1頭から学んだんだけど、

その子も結局牧羊犬で・・・

つまりね、この子の世界では

他の犬、牧羊犬は仕事仲間なの。

友だち・遊び相手じゃないの。

だからこの子は

他の犬との遊び方を知らないまま

ここまで育っちゃったのよ」

 

「え、でも犬には

遊び相手が必要でしょう。

犬が遊びたがったら

どうしていたんですか」

 

「人間が遊び相手になるのよ」

 

なるほど。

 

というわけで、わが愛犬

アーシー(黄色大犬)は

この牧羊犬ちゃんにとって

文字通り『はじめてのお友達』

であるのだそうです。

 

私は牧羊犬ちゃんの当初の

アーシーに対するつれない態度を

「使役犬としての誇りが

他の犬を遠ざける」状態なのかと

理解していたのですが、

ここにきてまさかの

『コミュ障』疑惑・・・!

 

 

(Norizoさん、他人様の

大事な愛犬をつかまえて

『コミュ障』はないでしょう)

 

でもそうか、そうなると

牧羊犬ちゃんが他の犬と

すれ違う時に先方の犬が

物凄くフレンドリーに

距離を詰めてくると

突然不機嫌になっていたのは

あれは傲慢さからくる

不遜な反応なのではなく

「どうしよう、こんなに

ニコニコ話しかけられても

どうしていいのかわからない」の

混乱のあらわれであったのか!

 

というわけでそんな

牧羊犬ちゃんにとって

アーシーとの邂逅は

一種のショック療法に

なった模様です。

 

最近は本当に2匹一緒に

つかず離れずというか・・・

 

別にベタベタは

していないんですが、

前方から見慣れぬ犬

(とその飼い主)が

近づいてくる時など、

牧羊犬ちゃんは足を止めて

アーシーのことを振り返り

「ちょっと!アンタの出番よ!」

 

その眼差しを受けてアーシーは

「任せて頂戴!」とばかりに

相手に近づいていき

規定通りに挨拶を済ませ

(少し距離を取って目礼、

近づいてニオイを嗅ぎ合い

向こうが仔犬だったら

そのままかけっこ開始)、

その一連の流れを

確認したところで

牧羊犬ちゃんが

「おやおや出遅れまして、

では私もご挨拶」みたいに

犬の間に混ざっていく。

 

「あのねえNorizo、

あなたは見ていないから

わからないかもしれないけど、

私とうちの犬がアーシー抜きで

散歩をしている時はね、

うちの子はあんな風に

他の犬に絶対に

近づいていきませんからね。

首の後ろの毛を逆立てて

私の足に体を押し付けて、

本当に不安そうな様子を見せるの」

 

「牧羊犬ちゃん、一時は

我々と一緒でも

そんな感じでしたが、

もうそこからは

立ち直ったのかと思っていました」

 

「アーシーと一緒にいる時だけよ!

アーシーがいない時は

他の犬が危険か危険じゃないか

自分で確認しないといけない、

そういう重荷をあの子は

アーシーに肩代わりして

もらっているのよ。

だからあの子は

アーシーのことを

すごく信頼しているのね。

ほら、アーシーって

他の犬を見る目があるから」

 

 

「・・・ありますか?」

 

「あるわよ!なかったら

うちの子がアーシーに

そんな難しい役割を

お願いするはずがないでしょう?」

 

奥様の贔屓目は続いています)

 

さてそんな牧羊犬ちゃんが

近頃は社交性開拓の階段を

自らもう一段上りまして

そのお話はまた明日。

 

 

仕事は出来る系で

同僚や上司ともそれなりに

うまくやれるものの

勤務時間外では社交力ゼロ

 

・・・割と難儀な性格ですよね

 

可愛いと言えば可愛いですけど

 

人間でもそういう人、いますしね

 

そういう人を

知っているアナタも

自分のことかと思って

ドキッとしたあなたも

お帰りの前に1クリックを


ヨーロッパランキング