どうも、すこっちです。!(^^)!
最近、映画がかなりご無沙汰だったので先日の「ミッションインポッシブル~」に続いて再び、すこっち映画ナゥです。
今回紹介する映画は「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」。題名だけ見ると、なにやらセクシーな女性キャラが極悪非道な悪役を撃退して、めでたしめでたしっていう勧善懲悪モノですか?って感じがしますが、まあ勧善懲悪モノってところは当たってますが、これはウーマンリブ(女性解放運動)の世紀の対決として実際に開催された男性選手対女性選手のテニスの試合をモデルにした映画なのです。
1960年~1970年代、世界のテニス界は男性と女性に分かれていたんだけど、女性の優勝賞金は男性の1/8だった。当時の女子のトップだったビリー・ジーン・キングはこのことがずーっと不満だった。なんでチケットの売り上げは男子も女子も同じくらいなのに、賞金に差をつけるのか?これって明らかに男尊女卑じゃないの?さんざん抗議しても受け入れられない事に業を煮やしたビリーは他の女子選手を引き連れてテニス協会を脱退し、女子テニス協会(WTA)を立ち上げる。そうして、大変だけど草の根的な地道な活動を続けていくんだけど、そこに大きな壁が立ちはだかる。
それが、男性優位主義のボビー・リッグスだ。彼は第一線からは退いていて、シニアでプレーしていたんだけど、このテニス界を揺るがす分裂騒動に目を付けて、ビリーに挑戦状を叩きつける。彼女は一度この挑戦を断るんだけど、ボビーは彼女のライバルであるマーガレット・コートに試合を申し込む。試合はマーガレットの惨敗。もはや、ボビーを倒せるのはビリーしかいないと世間はあおる、あおる。
かくして、「女なんて台所と寝室で存在感を発揮してればイイんです!」と言い切るボビーと、「エースをねらえ」で言うと、お蝶夫人が敗れたんなら、岡ひろみが行くしか無いでしょう!的な立場になっちゃったビリー・ジーン・キングが大一番の「関ヶ原」に挑むってな感じの映画なのです。
いやー、こういうことをね、ショーでも茶番でも実際に一大エンターテイメントとして実際にやっちゃうところがアメリカの凄いところなんだよね~。日本で言ったら、「モハメド・アリ対アントニオ猪木」がたぶん最初で最後なんだろうね。
実際、この映画を観るまで、この「ビリー・ジーン・キング」という選手がいたことは知らなかった。だいたい、ウチラの年代からしたら「ビリージーン」って言ったらね、マイケル・ジャクソンの名曲だもんね。
仮に日本人女性だったら、いくら腹を立てたとしてもこれだけ思い切った行動に出れただろうか?
そういう意味では、こういう先駆者の努力と行動があって今があるってことなのかもね。
この映画最後は勧善懲悪って先に言っちゃっているので、世紀の対決はハッピーエンドで終わるんだけど、悪役を演じるボビーにもこれまた家族間の悲哀を背負って勝負に出ていたりする。この辺もなかなかいい味だしてるんですよ、ボビーも本音は悪いやつじゃないんだなって。
この映画、とにかく観ていると、当時の多くの葛藤が交錯していたことがすんごく伺える。その中で対峙した二人は、分かっていたんだろうね。このぐらいの事をしないとムーブメントというのは起こせないということを。そして、仮に負けて人々の誹りを受けようとも、良かったんだよこれで、未来のためには。って納得出来る部分があったんだと思う。
映画が終わった時、心に熱いものが込み上げて来て、なんか良いモノを魅せてもらったって感じがしました。
上映している期間も劇場もあんまり、ありませんけど、ご覧になって損は無いですよ。!(^^)!
なにしろ実話ですからね。