大学院読書記録 -33ページ目

ブルー・オーシャン戦略

ブルーオーシャン戦略とは、多くの競合がにより価格競争になりがちなレッドオーシャンから抜け出し、新たな市場
を作り出す戦略である。
レッドオーシャンが既存の市場空間で競争し、競合他社を打ち負かし、既存の需要を引き寄せ、価値とコストの間にトレードオフの関係が生み、差別化、低コスト、どちらかの戦略を選んで企業活動すべてをそれにあわせるのに対して、ブルーオーシャンでは競争のない市場空間を切り開き、競争を無意味なものにし、新しい需要を掘り起こし、価値を高めながらコストを押し下げ、差別化と低コストをともに追求し、その目的のためにすべての企業活動を推進する。

そのブルーオーシャン戦略の土台となるのが、コストを押し下げながら買い手にとっての価値を高めるバリュー・イノベーションである。

買い手に提供する価値を見直して、新しい価値曲線を描くための4つのアクション:
取り除く、思いきり減らす、大胆に増やす、付け加える

戦略の実行に向けて
・経営資源の最適配置
・中心人物への徹底的な働きかけ
・守護神に頼り、大敵を黙らせ、経営陣にアドバイザーになってもらう
・公正なプロセス(関与Engagement、説明Explanation、明確な期待内容Expectation)

ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)/W・チャン・キム
¥1,995
Amazon.co.jp

貧困のない世界を創る ソーシャルビジネスと新しい資本主義

筆者は2006年度ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行の総裁であるムハマド・ユヌスである。


最大利益追求型のビジネスPMBに対して、社会貢献度を追求するソーシャルビジネス。

筆者は世界一貧しい国と言われるバングラディッシュにおいて、グラミン銀行のマイクロクレジットや、その他様々なソーシャルビジネスによって貧困をなくすことに人生を捧げている。


ソーシャルビジネスが一般的なPMBや寄付と違う点は、投資家が出資金を取り戻すことはできても配当を一切得ないという点だ。


筆者は、世界中で多くの寄付金が集められていることから、このように自らは一切利益を上げることのない企業に対しても、投資を行う人はたくさんいるはずだと主張する。


さらにチャリティーでの寄付はイニシアチブと責任とを人々から取り上げてしまうことになる、とそれらを批判し、ソーシャルビジネスの有用性を説いている。


平和への脅威となる貧困を打開するこのソーシャルビジネスが、もしかすると30年後には本当に素晴らしい世界を創りあげているかもしれない。

貧困のない世界を創る/ムハマド・ユヌス
¥2,100
Amazon.co.jp

経営戦略の基本

特に理論について書かれている経営学やマーケティングの本を読むと、当たり前に感じることをだらだらと書いているように思うことが多い。

この本も内容のほとんどが「当たり前」であったり、よく考えるとそうだろうな、と思うことである。

しかしこの本のいいところは、だらだら、とは書いておらず、経営戦略の概念やツールについてわかりやすく簡潔に書いているところだ。

経営戦略について総括的に復習するには良書である。

事業戦略策定のプロセスや定量、定性ファクトの違いなど
経営戦略の基本/(株)日本総合研究所 経営戦略研究会
¥1,575
Amazon.co.jp