【小記事】通常発見不可 & 普通識別不可 | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

今日はちょっと短いですが、

ブログで知り合った方とお会いしまして

神奈川県内のとある場所を訪問した時の話です。

 

この写真、苔むした岩壁に虫(ハエ)の死体が

引っかかっているように見えるかと思いますが

実はそうではなかったりします。

ある生物が写っているのです。

 

 

 

 

 

場所はこんなところ。

谷戸の岩肌が露出しているところで

私が今冬なかなか新顔に会えなかった中で

案内していただきました。

 

トップの写真は、この岩肌の中で

雨の当たらない部分で撮ったものです。

 

 

 

 

 

件の生物はこの写真にも写っています。

さあ、どこにいるかわかりますでしょうか?

(答えはこの下にあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このの中にいます。

左側が頭で、大顎を開いているところです。

 

 

 

 

 

別の個体ですが、これだったらわかりやすいはず。

アリジゴク(ウスバカゲロウの幼虫)のような虫が下を向いて

大顎を開けているのがわかります。

 

アリジゴクに似ているのは当たり前。

コイツはゴマダラウスバカゲロウという昆虫の幼虫で

砂の中に隠れているウスバカゲロウとは違い

身体にコケをつけてカムフラージュしつつ

岸壁に掴まって獲物が来るのを待っているのです。

これが、2024年の記念すべき初新顔となります。

なお、トップの写真は何を隠そう

ハエを捕食しているところなのです。

(ハエのすぐ上にコケを纏った幼虫がいます)

 

 

遭遇率・・・2 (希少種ではないそうです)

インパクト・・・2 (小さく、カムフラージュは完璧で目立たない)

美しさ・・・2 (本体は薄い緑色)

俊敏性・・・1 (あちこち動き回るタイプではない)

知名度・・・1 (手持ちの図鑑には非掲載)

 

砂に隠れるアリジゴクのイメージがあまりに強いので

こんな場所にいるとは通常思いもしないでしょう。

正直、案内していただかなかったら

このような不思議な昆虫がいると気づくことは

絶対になかったように思えます。

 

ちなみに、アリジゴクの仲間でこんなふうに

カモフラージュして地上でスタンバイする種は

世界的に見てもかなり珍しいのだそうです。

 

 

 

 

 

他には、こんな蛾の仲間も見かけました。

ヤガの一種だとは思いますが

手持ちの図鑑には掲載されておらず

まだ正体不明です(汗)。毎度情けないのですが

もしわかる方いらっしゃいましたらそっと教えてください。

<(_ _)>

 

 

 

 

 

日にち変わりまして、

1月末に浦安の海岸を歩いた時の記録です。

 

こちらでも新顔を見かけたのですが

その前にまずミサゴを。

 

 

 

 

 

何か魚を捕まえていました。

この日は天気が良かったので

遠距離ながらそれなりに良い写りに。

ただ、非常に風が強かったので

カメラを構えるのが大変でした。

(ミサゴの方も飛ぶのがしんどそうでした)

 

 

 

 

 

おっと、小さなシギの仲間が現れました。

一見するとトウネンのように見えますが

集団性の強いトウネンにしては1羽だけ。

また、身体の模様の入り方や羽の形状など

見る人が見ると微妙に違っているそうです。

 

……と言っても、私の識別眼では

ぶっちゃけほとんど差がわかりません(爆)

 

 

 

 

 

実はここを訪問する前日、

とある野鳥系のSNSで、ここの海岸に

ヨーロッパトウネンが飛来しているという情報を入手し

咄嗟に確かめに行ったわけでございます。

 

で、この写真をSNSで共有しましたところ

場所や特徴からしてどうやら「ビンゴ」らしいとのこと。

そういうわけで些か乱暴な気もしますが

ヨーロッパトウネンということで

新顔登録してしまいましょう(爆)

これでただのトウネンだったらすごく恥ずかしい

 

遭遇率・・・1 (たまに関東でも撮影報告が上がる)

インパクト・・・2 (サイズはトウネンとほぼ同じ)

美しさ・・・3 (これもトウネンにほぼ準じる)

俊敏性・・・4 (ちょこまか動き回るので撮りにくい)

知名度・・・2 (バーダー界隈ではそれなりに知られている)

 

 

 

 

 

最後に、羽を開くウミアイサです。

できればこっちを向いてほしかったですが

まあ、文句は言いますまい……(;^_^A

 

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年2月18日(日)に開催いたします。

 行先は「水元公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。