持っている“モノ”が実はヤバい?(城ヶ島&小網代の森) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

新年あけましておめでとうございます。

昨日まで旅行で不在でしたため、遅ればせながら本日

2024年最初のブログ記事をアップしたいと思います。

本年も何卒よろしくお願いいたします。

 

12月末の年末年始休暇を活かして

この日は城ヶ島方面に出かけました。

一昨年は三崎港付近でオオハムを新顔登録しております。

今回も三浦海岸駅をスタート地点として

小松ヶ池公園を最初に回ったのですが

残念ながらカモの姿すらほとんどなく、空振り。

やむなく、そこから歩いて三崎口駅に向かいました。

 

道中、季節外れのシロバナタンポポ(左)と

成虫越冬するウラギンシジミ(右)を見かけましたが

それ以外には特に目ぼしい収穫もありませんでした。

 

 

 

 

 

 

三崎港周辺。さすがに三崎口駅からでは距離があるので

駅からバスで向かいました。近くで昼食をとりつつ

三崎港周辺の生きものを探ります。

まあ、オオバンウミネコ(右)くらいしか

いないだろうと思っていたのですが……。↓

 

 

 

 

 

おっと、遠方ではありますが

一瞬だけハヤブサが姿を現しました。

足で何か掴んでいるように見えますが

これは恐らく獲物のハトでしょう。

 

この辺りは城ヶ島の中も含めて

断崖絶壁が多く、江の島と同じで

ハヤブサの好む条件を多数有しています。

今まで会う機会がありませんでしたが

いたとしても不思議はないでしょう。

 

 

 

 

 

城ヶ島のウミウ飛来地。

ほか、ヒメウやクロサギの飛来地として

保全されていますが、ここでヒメウを見たことはなく

クロサギに至っては最近江の島で毎年撮影しているので

ぶっちゃけここに来る必要性は薄かったりします(爆)

 

 

 

 

 

以前採り上げた、を模した灯台。

なかなか青空に映えていますね。

 

この日はあまりに風が強かったため

海岸線まで降りることは叶いませんでした。

 

 

 

 

 

まだ生き残っていたウラナミシジミ

この日、何度かエンカウントしました。

 

上記の風のせいでこれ以上ここにいても

成果が上がる見込みはなかったため

バスに乗って早めに三崎口方面に向かいました。

その途中、引橋で途中下車して

暗くなる前に小網代の森を歩くことにしました。↓

 

 

 

 

 

 

毎年、カワトンボやアカテガニなどを目当てに

訪問している小網代の森ですが

さすがに12月下旬ともなると生きものの姿は少なく

人もまばらでした(ゼロではなかったですが)。

 

 

 

 

 

ただ、小網代湾ではまだ少数ながら

カニの姿も確認できました。

満ち潮だったから出てこなかっただけで

恐らくチゴガニやコメツキガニもいたのだろうと思われます。

(写真はアシハラガニです)

 

 

 

 

 

一方、ここの名物でもあるアカガニ

そのほとんどが冬眠中……かと思いきや

例によって例のごとく「暖冬」の影響で

何匹かが巣穴の出口付近に出てきてくれました。

警戒心が強いため、ちょっとでも驚くと

すぐに奥へと引っ込んでしまいますし

正面向きで全身を晒してくれることは

残念ながらなかったので写りはイマイチですが

こんな真冬に会えるとは思えなかったのでちょっと驚きです。

 

 

 

 

 

ただ「驚き」というのであれば

この日のトップはやはりコレかと。

 

見ての通り飛翔するミサゴなわけですが

気になるのは足に掴んでいるもの。

最初はカマスかなと思ったのですが

それにしては顎が尖っている気も……。

 

これ、もしかしてダツではないでしょうか?

ダツといえば鋭利な顎で突き刺してくることで

時にサメ以上にダイバーから恐れられている

非常に危険な魚。そんなものが小網代湾周辺の

しかもミサゴが捕獲できるレベルの浅い所にいるとすれば……

考えようによっては少々寒気がしてしまいます(汗)

 

間違えても「ダツ  刺さる」とかで

画像検索はしないでください(マジで)

 

 

 

 

 

暖冬だったのが、ダツ疑惑の魚のせいで

体感温度が3℃ほど下がった気がしつつ、

日が傾いて本当に温度が下がり始めたので

15:30には小網代湾を後にしました。

元来た遊歩道を歩いて上に戻ります。

 

道中、アオジが何度か姿を見せましたが

例によってすぐ藪に隠れてしまうので

毎度撮影には苦労させられています。

(舞岡公園みたいに表に出てくることもありますが)

一応、水を飲みに来ていたらしい個体を

そこそこ近い距離で撮ることができました。

 

 

 

 

 

これまた暖冬の影響でしょうか

ナナフシモドキの幼虫が出てきていました。

本来は卵の状態で越冬すると聞いたのですが

こんな時期に出てきて大丈夫なのか……?

 

とまあ、色々と「変化」を感じますが

このあと新年を迎えてどのようになるかは未知数。

引き続き色々な生きもので様子を見ていきたいところです。

ちなみにダツについても海水温の上昇により

南の海から北上しつつあるという説があります。

 

海に潜ることがある方、くれぐれもご注意ください。

 

 

 

 

 

【12/16 城ヶ島&小網代の森で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アオジ、イソシギ、イソヒヨドリ、ウミウ、ウミネコ、オオバン、コサギ、セグロカモメ、トビ、ハクセキレイ、ハヤブサ、ヒヨドリ、マガモ、ミサゴ、メジロ、ユリカモメ

昆虫類・・・アキアカネ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、シマアメンボ、ナナフシモドキ、ナナホシテントウ、ナミテントウ、ホソヒラタアブ、ヤツデキジラミ

その他・・・アカテガニ、アシハラガニ、タイワンリス

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年1月21日(日)に開催いたします。

 行先は「横浜市 いたち川の川沿い散策」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。