よ~く観察すればわかるけど、流し見ではわからないもの(花をたずねて鎌倉歩き+江の島) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

12月の「花をたずねて鎌倉歩き」に参加。

大仏切通の山道から大仏殿へと抜け

最後は長谷寺に向かうというルートでした。

 

大仏殿と長谷寺は観光名所というだけあり

それなりに混雑していましたが

切通は静かな自然地で落ち着いた雰囲気。

まあ、あまり道が広くありませんので

人が集中しても困るんでしょうけれどね(汗)

 

そういえばハイキング中に

野生のキチジョウソウを見かけました。

決して希少植物というわけではないですが

何気に野生の株を見かけたのは初めてかも?

 

 

 

 

 

 

私を含め、参加者の皆さんも

熱心に写真撮影していました。

ちなみに右写真はキチジョウソウの実です。

 

この植物、山道のどこにでも生えているわけではなく

日照が少なく湿った場所に群落を作っていました。

鳥や昆虫と同じで、彼らにも「住所」があるわけです。

 

 

 

 

 

これは切通に入る前の路地。

やはり静かですね。

日照が少ないのでややひんやりとしています。

(一応、12月にしてはそれなりに温暖な日でしたが)

 

 

 

 

 

切通を歩く。これはあくまで一部分ですが

軽いハイキング感覚で楽しめるスポットです。

本格的な登山シューズなどはいりませんが

かと言ってヒールの靴で来たら泣きを見ます。

 

 

 

 

 

道中で見かけたムラサキツバメ

満足な写りではありませんが

ちゃんと翅を開いてくれました。

 

成虫越冬する昆虫ですが

暖かければ飛ぶこともあります。

(というか飛んでくれないとまず気づけない)

 

 

 

 

 

 

大仏殿です。普段あまり講座でも来ないのですが

上記の切通から近いので久々に中に入りました。

八幡宮のように大きな池があるわけではないので

水鳥の類は期待できませんが……。↓

 

 

 

 

 

上空にノスリが現れました。

かなり距離がありましたが、

それなりの時間旋回していたので

そこそこ良い写りで撮れた気がします。

 

このノスリの写真、

ちょっとよく覚えておいてください。

 

 

 

 

 

その後、大仏殿の中を散策。

様々な史跡や紅葉スポットなどを見て回ります。

(与謝野晶子の文学碑などがあります)

この写真で人が座っている巨大な石は

椅子ではなく、元々建物の土台だったそうです。

見方によっては貴重な史跡なのですが

敢えて囲ったりせず自由に腰かけられるようにしているのが

逆に親近感(?)がわいてきます。

 

 

 

 

 

さて、その後大仏殿から長谷寺に向かう途中

ふたたび上空にノスリの姿を確認。

場所が場所だけに同一個体かなとも思いましたが

羽にある黒い丸紋や腹巻状の模様などを

よ~~~~~~く観察してみると

上記のノスリとは微妙に異なっていますので

どうやら別の個体ではないかと思われます。

 

珍鳥というわけではなくとも

こういうタカの仲間が複数確認できるのは

私としては大変ありがたいこと。

もっとも、鎌倉は八幡宮周辺に毎年ノスリが現れますし

複数来ていたとしても不思議はないんですけどね。

 

なお、さすがにその場では私も別個体とは判断できず

持ち帰って写真を拡大してみて「違う奴じゃね?」

思った次第です。もし同一個体だったらサーセン

 

 

 

 

 

こちらは長谷寺にて。

色々と見所の多い庭園ではありますが

この日特に記憶に残ったのが

冬場に赤い実をつけるマンリョウなどの植物。

長谷寺では一、十、百、千、万、億の6種類が

まとめて植栽されており、ちょうど見頃を迎えていました。

 

鎌倉の寺社境内などではセンリョウ、マンリョウが

よく植えられており、十両ことヤブコウジは

山中に自生している姿を見かけますが

その他の植物については数が少ない印象。

それだけにこうしてまとめて観賞できると

それぞれの違いをしっかり理解できます。

現物を見ると「忘れにくい」というのも重要なポイント!

 

 

 

 

 

 

代表種であるマンリョウ(万両)を観察しつつ

先生からは写真付きで解説していただきました。

同講座の村田先生は、私の首都圏生きものめぐり講座

開設にあたり、色々とご指導くださった方ですが

こうした「興味を持たせる手法」は相変わらず参考になります。

 

 

 

 

 

朱に染まる、長谷寺の紅葉スポット。

全体的に遅れてやってきた関東の紅葉、

皆様もお楽しみいただけましたでしょうか?

 

講座は長谷寺までで解散となりましたので

その後は江ノ電に乗り、私一人で江の島へ。

久々にハヤブサの顔を見に行ってまいりました。

 

 

 

 

 

江の島駅にて。観光客向けでしょうか

例の服を着た手すりのスズメ(?)に

案内プレートが取り付けられていました。

 

相変わらず国内外の方が

よく写真に撮られています。

 

 

 

 

 

江の島では、今年もクロサギの姿を確認。

最近毎年ここで撮影しているので

城ヶ島の飛来地までいちいち足を運ぶ必要が

なくなってしまっているのが何とも……(汗)

 

なお、見た限りでは1羽だけでした。

 

 

 

 

 

最後に、例のハヤブサの所へ。

この日は到着直後に2羽現れました。

 

岩肌が糞塗れになっていることから

随分長いことここに滞在していることが

よくわかります(汗)

 

 

 

 

 

もちろん、こちらが来ていることは

すぐに気づいてしまいます。

気づいても距離があるからか逃げませんが。

 

さて、明日からは横浜の実家に里帰り予定。

ブログの年内更新は、大晦日の恒例企画を含めて

あと3回くらいかな?と思っております。

 

年明けまでにもう一回くらい江の島を訪問し

上記のハヤブサに年末の挨拶でもしてこようかと検討中です。

 

 

 

 

 

【12/9 鎌倉市内~江の島で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、イソヒヨドリ、オオバン、オナガガモ、カワウ、セグロカモメ、トビ、ノスリ、ハヤブサ、ヒヨドリ、ユリカモメ

昆虫類・・・ホソヒラタアブ、ムラサキツバメ、ヤツデキジラミ

その他・・・メダカ、ヨロイイソギンチャク

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年1月21日(日)に開催いたします。

 行先は「横浜市 いたち川の川沿い散策」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。