今まで知らなかっただけで真夏はこれがデフォルトらしい(新宿御苑) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

もはや説明不要ですらある夏の風物詩。

最近、NHKの番組でも「数が増えている」と言われ

トネリコの木に集っているシーンが流れていましたが

本来の住処である雑木林はどうなのか?

 

長らく訪問させていただいているブログの方で

新宿御苑カブトムシが多数発生していると

記載されておりましたので、早速行ってまいりました。

情報通り、さっそく立派なカブトムシが……↓

 

 

 

 

 

一本の木にわんさかと

集まっていました。

 

この他にも近くの木にちらほらと

カブトムシが確認できました。

この時点でピークは過ぎていたそうですが

(近くにいたおっちゃん談)

それでも見つけるのに苦労しないレベル。

 

元々、夏場にあまり御苑に来なかったので

ここまで「湧く」とは知りませんでした。

確かに、充実した雑木林が管理されているので

いても不思議はないとは思いましたけどね。

 

 

 

 

 

赤味の強い個体も。

 

 

 

 

 

ノコギリクワガタの姿も何度か見かけました。

ただ、圧倒的にカブトムシの方が数は上。

そういや例のNHKの番組でも

クワガタが増えたという話はありませんでした。

 

 

 

 

 

硬い装甲とパワーを誇るカブトムシ。

メスでさえ、こうして手に持っていると

場合によっては簡単に指を押し退けられます。

(身体が滑りやすいというのもあります)

 

樹液場を巡ってクワガタやスズメバチと

争うことが多いカブトムシ。

後者はよく、弱点である脚に嚙みついて

カブトムシを排除しようとすると聞きますが……↓

 

 

 

 

 

この日のスズメバチはあまり攻撃的でなかったのか

脚に噛みつくことはありませんでした。

(写真ではそう見えるかもしれませんが)

結果、樹液の出るポイントを

ほとんどカブトムシに押さえられてしまい

細々とちょっと離れた場所で舐めていました。

 

ある意味、最初から争わない姿勢の

カナブンの方が美味しい所に入れていた……かも?

 

 

 

 

 

なお、上記の通りこの時すでに

カブトムシの出現時期はピークを過ぎていたのですが

では、ピーク時に発生した成虫はどうなったのか?

 

言うまでもなく、生きものなので最後は死ぬもの。

上の写真、俯瞰なのでわかりにくいと思いますが

樹液場のすぐ下に数えきれないほどの

分解されたカブトムシの死骸が転がっています。

 

犯人はもちろんスズメバチではなく

どうやらカラスのようです。

NHKでもそのような情報がありましたし

実際この日は何度かカラスを見かけました。

猛暑のせいで口を開けてヒーヒー言ってましたが

死体の数だけ生きた個体がいるわけなので

都内でカブトムシが増加傾向にあることは

どうやら間違いないようです。

 

しかし、カブトムシは増えたというのに

クワガタについては情報がないのは

何か理由があるんだろうか?

単に私が知らないだけでクワガタも増えてるんだろうか?

 

 

 

 

 

 

ここからは雑木林を離れ、御苑内を巡ります。

まずは、木造りが特徴的な新宿御苑ミュージアム

御苑の歴史などがわかる展示が多いですが

この日は何より冷房が効いているのが

ありがたかったですね(猛暑日だったもので)。

 

 

 

 

 

給水所のようなものが

入口近くに設置されていたので

暑い時はこれも有効に利用したいところ。

もっとも、猛暑で水槽も温まっていたのか

出てくるのはほとんどお湯でしたが(爆)

 

 

 

 

 

写真だとわかりませんが

クッソ暑かったです。

9月に入っても30℃越えが続いていますが

正直この訪問時と比べれば大したことありません。

 

 

 

 

 

 

トンボの姿も、池周辺で多数見かけました。

左はコフキトンボ、右がコシアキトンボです。

いずれもなかなか鮮明に撮れましたが

よく見ると翅がボロボロ。でもちゃんと飛べています。

 

こうして翅が傷つく理由は

外敵の襲撃や障害物との衝突など多々あります。

それでも、ちゃんと飛べているのが見事です。

 

 

 

 

 

ご開帳のウラギンシジミ

せっかくの美しさですが、後翅に傷が。

もちろん、これしきでは飛ぶ上で支障にならないらしく

撮影後は元気に飛び去っていきました。

 

 

 

 

 

葉っぱの裏に隠れていたシロホシテントウ

指先以下のミニサイズながら、この美しさ。

決して珍しい種というわけではないものの

小さいゆえに見つけにくいので

鮮明に撮れたのはちょっと嬉しいかも?

 

 

 

 

 

 

帰り際に再度雑木林の中を歩いた際に

クヌギシギゾウムシに会えました。

鼻(?)の長さが特徴的な小さいゾウムシで

名前の通りクヌギに依存している模様。

独特のフォルムで、小型ながら目を惹く雑木林の住人です。

 

 

 

 

 

少し時間が余ったので、近くの新宿伊勢丹へ。

屋上のアイ・ガーデンをぶらりと散策しました。

 

 

 

 

 

 

オミナエシがちょうど開花していましたが

ニホンミツバチ(右)のほか

ウラナミシジミ(左)の姿も見かけました。

このシジミチョウが出てくると

いよいよ秋も近いなと感じさせてくれますね。

 

 

 

 

【8/10 新宿御苑で撮影した生きもの】

鳥類・・・カイツブリ、ヒヨドリ

昆虫類・・・アカボシゴマダラ、アブラゼミ、アメンボ、イチモンジセセリ、ウチワヤンマ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、オオスカシバ、オンブバッタ、カナブン、カブトムシ、キイロスズメバチ、キタキチョウ、クヌギシギゾウムシ、クマバチ、クロアナバチ、コシアキトンボ、コバネイナゴ、コフキトンボ、サトキマダラヒカゲ、シオカラトンボ、ショウジョウトンボ、ショウリョウバッタ、シロホシテントウ、スズバチ、セイヨウミツバチ、ツマグロヒョウモン、ナミアゲハ、ニホンミツバチ、ノコギリクワガタ、ヒメハラナガツチバチ、ミンミンゼミ、ヤマトシジミ、ヨツボシケシキスイ

その他・・・アカミミガメ、ニホントカゲ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年9月17日(日)に開催いたします。

 行先は「朝夷奈切通~鎌倉市北東部」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。