久々のセッコク撮影ハイキングにて(高尾山) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

昨年行けなかった高尾山セッコク撮影。

久々に来てみたら、行動制限がなくなったためか

コロナ前同様に賑わっているように感じました。

 

 

 

 

 

 

登山口付近の水場に

大量のオタマジャクシが(左写真)。

近くにモリアオガエルの卵のう(右写真)がありましたが

こちらはまだサイズ的にふ化前と思われます。

 

なお、明らかにヒキガエルのそれと思われる

小型で黒いオタマジャクシも見られました。

何種類かのカエルが繁殖しているようですね。

 

 

 

 

 

ダビドサナエです。

自然度の高い水辺近くに出現しやすく

会えると嬉しいサナエトンボの仲間です。

 

 

 

 

 

小川沿いのカワトンボ

水の流れと一緒に撮ってみましたが

ちょっと「風景」としては弱いか?

 

 

 

 

 

 

綺麗なメタリックグリーンのハムシらしき甲虫に

茶色でやたらと毛深いコガネムシらしき甲虫。

いずれも初めて撮影したような気がしますが

種類はさっぱりわかりません。orz

 

最近こういうこと多い気がしますが

手持ちの図鑑ではこれが限界だったりします(汗)

 

 

 

 

 

登山前に昼食を。

こういう所に来ると、やはり山の幸を味わいたいもの。

特に山菜のお浸しは絶品です。

 

 

 

 

 

 

この日はケーブルカーではなく

リフトで上に向かいました(左写真)。

ネットがあるとはいえ結構高い所を移動するので

高所恐怖症の方はケーブルカー推奨です。

 

あ、そういえば何か所かでウリノキの花を

見かけました(右写真)。相変わらず不思議な形です。

 

 

 

 

 

登山道に生えるサイハイラン

高尾山では決してそこまで

珍しい植物ではありません。

 

 

 

 

 

またしても、ちょっと見たことのない甲虫を発見。

色・形共にジョウカイボンに似ていましたが

Google検索して比較してみると明らかに違います。↓

 

 

 

 

 

ならばクローズアップ。

上記の2種と違い、こちらは正体がほぼ判明。

モモグロハナカミキリという

カミキリムシの仲間ではないかと思われます。

 

遭遇率・・・1(いくつかの自治体で絶滅危惧種に指定)

インパクト・・・2 (線が細く、やや目立ちにくい)

美しさ・・・3 (地味な褐色ながら金属光沢も持つ)

俊敏性・・・3 (他のカミキリムシに準じる)

知名度・・・1 (かなりマイナーな種)

 

カミキリムシの仲間は非常に種類が多く

美しいものも多いのですが、

大半は地味だったり小さかったりと

目立ちにくいので、見つけるのに苦労します。

 

そういえば2013年の初撮影以来

ルリボシカミキリを見ていませんが

そろそろ再会したいと思う今日この頃。

 

 

 

 

 

黄色いテントウムシにも遭遇。

似たテントウムシは昨年撮影しておりますが

斑点の模様からして別種のようです。

シロジュウジホシテントウというのだとか。

 

遭遇率・・・2(珍種ではない)

インパクト・・・1 (小さいので見落としがち)

美しさ・・・4 (シンプルな配色ながらお洒落)

俊敏性・・・2 (この個体はジッとしていましたが)

知名度・・・1 (昆虫エクスプローラには掲載)

 

肉食性で、キジラミなどを食べるそうです。

前回のフクロウに比べると地味な存在ですが

テントウムシのリストが充実してきたのは

素直に喜ばしいことです。

 

 

 

 

 

 

高尾山にはモミジイチゴ(右)など

キイチゴの仲間が多数実をつけています。

一応、ここは国定公園の中ですので

食べたりするのはマズい……はず。

 

 

 

 

 

 

その後、なんやかんやで山頂へ。

裏高尾ルートではよく道中の茶屋で

なめこ汁をいただいていましたが

今回初めて高尾山山頂で購入しました(右写真)。

ボリュームが多く、小腹が空いた時にはおススメです。

 

 

 

 

 

これもまた地味ですが新顔。

ヨツメトビケラといいます。

 

遭遇率・・・2(渓流域にはそれなりに多い模様)

インパクト・・・2 (白い斑点はそこそこ目立つ)

美しさ・・・2 (まあ、致し方なし)

俊敏性・・・2 (あまり速くは飛べない様子)

知名度・・・2 (渓流域のトビケラの代表種)

 

全部「2」という

誰かの通信簿みたいな点数ですが、まあご愛敬。

水質の綺麗な渓流周辺に暮らしているらしいので

地味ながら高尾山の自然度の高さを

証明していると言えるかもしれません。

 

 

 

 

 

もう一度、モモグロハナカミキリに遭遇。

見る角度などにより、背中の色は

大分違って見えてきます(もちろん個体差もある)。

金属光沢をもつ昆虫は、その辺りで撮影時に

結構気をつかうことも多かったりします。

 

この日は新顔登録が3種類。

ここ最近、数だけを見ればかなり好調です。

ただ、図鑑にあまり載っていないほど

マイナーな昆虫も多くなってきており

読者の方にアドバイスを頂戴することもしばしば……。

そろそろもっと専門的な図鑑を

買った方がいいのだろうか?と考え中です。

 

 

 

 

 

セッコクもちゃんと撮影できました。

ちょうど開花期だったようですが

一昨年の撮影時と比較すると

咲いた場所が微妙にズレていました。

 

 

 

 

 

一番観察しやすいのはやはり6号路。

1号路の途中にもちらほら見られますが

本格的に群生しているシーンを撮りたいなら

山頂から6号路を下る途中で撮影するといいでしょう。

 

 

 

 

 

最後に、麓の案内川を見に行ってみました。

上流から巨大なアオダイショウ

超高速で泳いできたのでちょっと吃驚。

川面まで離れていたのでそこまでビビりませんでしたが

もし川の中にいるところで突っ込んでこられたら

悲鳴の一つくらいあげていたかもしれません(汗)

 

今年は妙にヘビとの遭遇率が

高い気がするのですが、何でだろ?

 

 

 

 

 

顔をクローズアップするとこんな感じ。

ちなみにアオダイショウは水泳のみならず

木登りも得意です。(ヤマカガシは木登りが苦手)

 

 

 

 

 

川の中にはヤマメの姿もありましたが

アオダイショウは魚を食べることもあるんだろうか?

ヘビそのものは今年あちこちで撮影していますが

まだ食事シーンというものは見たことがありません。

 

ちょっと、興味がありますね。

 

 

 

 

 

【5/28 高尾山で撮影した生きもの】

鳥類・・・カルガモ、キセキレイ、コゲラ、シジュウカラ、チョウゲンボウ、ツバメ、トビ、ヒヨドリ、ヤマガラ

昆虫類・・・ウラギンシジミ、ウリハムシ、オジロアシナガゾウムシ、カワトンボ、クヌギカメムシ、クロスズメバチ、クロツヤハダコメツキ、コフキゾウムシ、コマルハナバチ、ザトウムシ、ジョウカイボン、シマアメンボ、シロジュウジホシテントウ、スジグロシロチョウ、スジブトハシリグモ、ダイミョウセセリ、ダビドサナエ、ツユムシ、テングチョウ、ハナグモ、ホソメヒラタアブ、ムシヒキアブ、ムナキルリハムシ、ムネアカオオアリ、モモグロハナカミキリ、モンシロチョウ、ヨツメトビケラ、ワカバグモ

その他・・・アオダイショウ、モリアオガエル(卵)、ヤマメ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年7月15日(土)および16日(日)に開催いたします。

 行先は「光が丘公園周辺(東京都練馬区)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。