ちょっと珍しい? ハンミョウの吸水シーン(朝夷奈切通ほか) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

そろそろハンミョウが出る頃か?と思い、

昨年同様に鎌倉の朝夷奈切通へ行きました。

狙い通り、結構な数が遊歩道に出現しており

探すのに苦労しないレベルでした。

 

ちなみにハンミョウという昆虫は

露骨に近づくとすぐ飛んで逃げてしまいますが

ナマケモノのようにゆっくり近づくと

意外と静止したままで待機(?)してくれます。

上の写真は足下に飛んできた個体を

屈んで撮影したものですが、屈む際にもゆっくりと、

音を立てないようにする必要があります。

 

 

 

 

 

 

GWの朝夷奈切通。

何人か歩いている人もいましたが

決して混雑することはありません。

 

 

 

 

 

ハンミョウが3匹固まっています。

会議……というわけではなさそう。

 

なお、たまに絡み合って

喧嘩(?)している個体もいました。

縄張り争いか何かの一環なのか

それとも♂♀がじゃれ合っていたのか

その辺はちょっと不明です……。

 

 

 

 

 

沢に顔を突っ込んでいるハンミョウ。

実はコレ、を飲んでいるところです。

もちろん昆虫にも水分が必要なことはわかりますが

口吻のあるチョウあたりならまだしも

ハンミョウのこういうシーンは初めて見ました。

 

「ハンミョウ 水を飲む」でGoogle検索しても

こんなふうにゴクゴク(?)飲む姿は

ひとつも引っかかりませんでした。

何気に貴重なんだろうか?

 

 

 

 

 

 

アスファルト舗装の所にも出現しました。

ハンミョウは足が長く、身体を立たせて移動するので

気温が高くて熱した鉄板のように熱くなる

真夏のアスファルトでも歩きやすい……かもしんない。

 

 

 

 

 

カワトンボも出てきました。

ここの切通を含め、鎌倉市内では

水路沿いによく出てくる昆虫です。

 

 

 

 

 

こっちの方が美麗かも?

翅が橙色を帯びているので、オスですね。

 

 

 

 

 

メタリックシリーズが続きます。

アオオサムシが出現しました。

ハンミョウと違ってなかなか静止しないため

クリーンな撮影が困難な甲虫です。

 

 

 

 

 

こちらはアオジョウカイ

やや光沢が鈍いですが、これもメタリック系です。

ハンミョウやオサムシのように速くは歩けませんが

その分飛翔能力には優れ、長時間飛べるようです。

 

そんなアオジョウカイのすぐ傍に……↓

 

 

 

 

 

小さなハムシが姿を現しました。

以前撮ったアトボシハムシに似ていますが

斑点の数は4つで、明確に差があります。

ヨツボシハムシという、そのままの名前です。

 

遭遇率・・・2(珍種ではないようですが)

インパクト・・・1 (見ての通りミニサイズ)

美しさ・・・3 (白黒橙のコントラストが美しい)

俊敏性・・・3 (他のハムシに準じる)

知名度・・・2 (やっぱりマイナー)

 

成虫越冬するらしく、5月の頭という

ハムシにしては早い時期に出てきたのも

そのためみたいです。食草はカラスウリなど

比較的ありふれた植物なので、本種も決して

少なくはないはずです。

 

 

 

 

 

サイズ感がわかりにくいですが

シマアメンボの幼虫が大量発生していました。

直接見てみるとわかりますが

同じフォルムなのに明らかに身体が小さく

まだ成長過程であることは一目瞭然です。

 

 

 

 

 

鎌倉駅に向かう途中、

フェンスの上にこんなゾウムシを確認。

マメシロコブゾウムシに似ていましたが

模様の入り方からして別種なのは明らか。

検索した結果、ウスモンカレキゾウムシという

明日まで覚えているのが難しい種であることがわかりました。

 

遭遇率・・・3(フジの枯木に来るそうです)

インパクト・・・2 (上記のヨツボシハムシより大型)

美しさ・・・2 (光沢がない分どうしても見劣りする)

俊敏性・・・2 (あまり速くは動かない模様)

知名度・・・1 (図鑑にも載っていないマイナー種)

 

ウスモン(薄紋)という割には背中の黒い紋が濃く

そういうアンマッチがますます覚えにくさに

拍車をかけている気がします。

食樹がフジなので、その気になって探せば

結構見つかるかもしれません。

 

 

 

 

 

ニホンミツバチです。

鎌倉は雑木林も多いので

本種も少なくはないでしょう。

 

 

 

 

 

川面を高速移動するアオダイショウ

ヤマカガシだけでなく、本種も泳ぎ(?)は得意です。

(たぶんシマヘビも得意です)

橋の上から撮ったのでかなり距離がありましたが

もし間近で見たら一瞬ビビりはするはず。

 

毒がなく大人しいことはもちろんわかっていますが

何分2mくらいはありそうな巨大個体だったので……。

 

 

 

 

 

 

最後に、石窯ガーデンテラスにも立ち寄りました。

まだ宿根草の花が少なく、若干寂しかったり。

ここの見頃は真夏以降なのです。

またルリモンハナバチ(ブルー・ビー)

撮りにいきたいものですね。

 

あと、葉っぱが主体の日陰のガーデン(右)は

花がなくても一定の美しさを保っています。

花と違い、葉は長期間同じ姿を見せてくれますからね。

 

 

 

 

 

【おまけ】

鎌倉駅前(というか駅舎)のカフェにて。

ふんだんにアボカドの乗ったトースト。

非常に美味です。レモンをかけるとますます風味UP。

 

余談ですが、熟していないアボカドは

レンジでチンすると柔らかくなる……のは確かですが

風味やアボカドならではのねっとり感は

明らかに落ちてしまいます。一昨日経験しましたorz

 

 

 

 

 

【5/2 朝夷奈切通周辺で撮影した生きもの】

鳥類・・・イソヒヨドリ、エナガ、カルガモ、ツバメ、トビ

昆虫類・・・アオオサムシ、アオジョウカイ、アオスジアゲハ、イチモンジセセリ、ウスモンカレキゾウムシ、カワトンボ、キリギリスの幼虫、コマルハナバチ、コミスジ、ササグモ、シマアメンボ、ナガサキアゲハ、ニッポンヒゲナガハナバチ、ニホンミツバチ、ハンミョウ、ヒメマルカツオブシムシ、ヤマトシジミ、ヨツボシハムシ

その他・・・アオダイショウ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年6月18日(日)に開催いたします。

 行先は「生田緑地(神奈川県川崎市)」でございます。

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 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。