2020年初春によく歩いた道(戸田市内の水辺) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

これは12月14日、戸田市内の小学校にて

環境関連の特別授業をしている子供達への

アドバイザー(?)としてお招きいただいていた日、

午前中に時間があったので市内を散策した記録です。

 

コロナ禍でアルファ株が最盛期だった

2年前の初春頃は、県外に出られなかった代わりに

戸田市内、とりわけ荒川沿いなどをよく歩きました。

今回は、午後の授業に参加する前のおさらいといったところ。

加えて、そこで見た戸田市ならではの生きものの姿などは

後程子供達にも写真付きでお話させていただきました。

 

写真は戸田ボート(戸田公園)ヨシガモ

今年も複数羽が飛来しています。

少なくともオスが6羽は来ている模様です。

 

 

 

 

 

ヨシガモのいる風景

 

 

 

 

 

すぐ傍を競技ボートが通過しても、慌てず騒がず。

思えば、最初にヨシガモを撮影したのは渡良瀬遊水地でしたが

あちらの個体は人慣れしておらず、

人の姿を見るとすぐ飛び去ってしまいましたので

しばらく「ヨシガモは警戒心が強い」

誤解していた時期がありました。

(当時は戸田ボートや皇居にいることを知らなかった)

 

 

 

 

 

後ろ姿になってしまいましたが

戸田ボートの上空をチョウゲンボウが通過しました。

クローズアップすれば、羽がチョウゲンボウの

それであることがどうにかわかる……かな?

 

 

 

 

 

天気も良好です。やはり雲一つない快晴が

オープンな戸田公園にはよく合います。

この写真は橋の上から撮影したもので

ボートレース場はこの反対側(後ろ)にあります。

 

 

 

 

 

 

レース場の建物の上(赤丸の中)に

アオサギが止まっていました。

写真だと「点」にしか見えませんが

アオサギ自体が大柄なこともあって

遠方からでも意外とハッキリわかります。

 

 

 

 

 

上記の写真の場所よりも、さらに西へ。

ボートレース場の西端からのシーンです。

手前に浮かんでいる小さな「点」は

そのほとんどがホシハジロです。

ヨシガモのいた東側のボートレース場には

私の見た限り一羽もいなかったのですが

(あっちはヨシガモ、カルガモ、オオバンしかいない)

この西側にはホシハジロが数十羽の集団で来ており

逆にヨシガモの姿は一羽も見られませんでした。

 

 

 

 

 

キンクロハジロなどと同じく、

泳ぎや潜水は得意ですが歩くのが苦手なホシハジロ

こうして陸に上がっているシーンは

意外とあまり目にしません。

 

 

 

 

 

戸田ボートの西端は笹目川に隣接しています。

この笹目川を上流へとさかのぼっていくと

やがて北戸田駅に辿り着くそうです。

 

2月の講座「首都圏生きものめぐり」では

浮間公園に続いて戸田市内を歩く予定ですが

可能であればこっちの方も歩いてみたいところ。

さすがに北戸田駅まで歩くのは大変なので

ちょっとルートを検証してみようかと思います。

 

 

 

 

 

笹目川の、荒川との合流域付近です。

写真には写っていませんが左側に水門があります。

 

 

 

 

 

 

上記の笹目川下流域ではホシハジロ(右)のほか

1羽だけでしたがカンムリカイツブリ(左)の姿も

見かけました。以前、浮間舟渡近くの荒川でも

何度か目にしていますので、そこまで珍しくはない模様。

 

 

 

 

 

 

この日は笹目川をさかのぼるのは程々にして

途中から新曽の運河沿い(桜並木のある所)へ。

ガッツリ人工護岸の狭い水路ではありますが

魚がよく捕れるのか、出口(?)でコサギがスタンバイ中。

この日だけでも3~4羽ほど見かけています。

 

2年ほど前に一度、コサギの数が減ったという声を

何度か耳にしたのですが、自分の見た限りでは

現在はそんなに「減った」という印象を受けません。

ただ、2年前はダイサギの方が目にする機会が多く

ここ最近ようやく復権してきたという気がします。

 

 

 

 

 

 

東へと歩を進めると、住宅街に挟まれた環境に。

運河の川幅もやや広くなり、開放的になります。

こちらにはヒドリガモ(右)が数羽飛来しており

陸に上がって草を食べていました。

 

 

 

 

 

カモ以外にも、この時期は熟れたカキを目当てに

庭先にムクドリ(写真)やヒヨドリが飛来します。

たまにオナガが訪れることもあります。

 

こうして「何でも食べる」鳥というのは

やはり都心部への進出もスムーズなようです。

 

 

 

 

 

日中に少し暖かかったからでしょうか、

サザンカの花にクロスズメバチの姿がありました。

名前に反して大人しく、サイズも小さいので

決して過度に恐れる必要はありません。

 

こういうハチについても、図鑑だけでなく

やはり現物を見て観察していただきたいもの。

でないと、見た目だけで油断し

一方で名前を聞いて戦慄し……という

悪い流れに陥る可能性もありますからね。(;^_^A

 

最後になりましたが、

講座でこの界隈をご案内するのは2月なので

さすがに昆虫は期待できないと思いますが

ヨシガモを始め、多くの野鳥が見られることは

間違いないかと思われます。

もし興味がありましたら、ぜひご参加くださいませ。

 

 

 

なお、今年の更新はあと3回を予定しています。

内1回は毎年恒例の新顔ランキングになりますが

昨年同様に12/31の更新を予定しております。

 

 

 

 

【12/14 戸田市内で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、オオバン、オナガ、カルガモ、カワウ、カンムリカイツブリ、キンクロハジロ、コサギ、セグロセキレイ、チョウゲンボウ、ハクセキレイ、ヒドリガモ、ホシハジロ、ムクドリ、ヨシガモ

昆虫類・・・クロスズメバチ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年1月15日(日)に開催いたします。

 行先は「茅ケ崎里山公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。