ローズガーデンが拡張されたと聞きましたので……(光が丘) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

練馬区光が丘にある四季の香ローズガーデンですが

今年ようやく拡張工事が終わり、再オープンしたらしいので

足を運んでまいりました。まだ秋バラには早かったですが

バラそのものが四季咲き性品種が増えてきているため

8月にもかかわらず結構花は多かった気がします。

 

 

 

 

 

トップの写真とこの写真の花壇が

新しくできた「色彩のローズガーデン」です。

元々からある「香りのローズガーデン」と異なり

名前の通り色の系統ごとにバラを植え分けています。

 

結構広いので、写真一枚で雰囲気を伝えるのは

ちょっと難しいのですが、少なくとも植物は

バラのみではなく、草本植物も多く使用されています。

 

 

 

 

 

 

フォトスポットも設けられています(左)。

元々このガーデンのある光が丘団地自体が

草木の多い環境となっておりますため

ガーデンには多くの昆虫が訪れます。

(右写真はショウリョウバッタです)

あまり珍しいものは来ませんが、数が多め。

 

 

 

 

 

ニホンカナヘビも現れました。

 

ガーデン……というより団地の敷地全域で

隠れる場所が多いため。生息しやすいようです。

餌となる小昆虫も多いですしね。

 

 

 

 

 

こちらは元からあった香りのローズガーデン

やはりバラ以外にも花が多いので

多くの昆虫が集まってきます。

 

 

 

 

 

現在の配置図(?)です。

元々あったのが左上の黄色い部分と

講習棟のみだったことを考えれば

かなり大幅に拡張されたことがわかりますね。

 

 

 

 

 

こんなふうに団地と街路樹に囲まれています。

手前が、トップに上げた色彩のローズガーデン。

奥にあるのが、やはり新設されたハーブガーデンです。

 

いずれも整形式でシンメトリックですが

植物の数・種類が豊富なので

「生きものめぐり」には適したスポットです。

 

 

 

 

 

オミナエシと、そこに来る獲物を待つオオカマキリ

武蔵丘陵でおなじみの光景ですが

やはり小昆虫の好む植物だからなのか

都心部でも「まちぶせ」の場となっているようです。

 

 

 

 

 

 

さて、光ヶ丘団地界隈はいくつかのブロックに

分かれており、それぞれに公園・緑地が

広がっています。耕作体験用の田んぼ(左)もあれば

王道ともいえる大きな並木道(右)もあり、

四季の香ローズガーデンもこうした広い公園・緑地の

一部分に過ぎなかったりします。

 

ブロックごとに環境がまるで異なるのが面白いところ。

 

 

 

 

 

四季の香ローズガーデンのように大きくはないですが

季節の花を植えた花壇もあります。

(写真はブルーサルビアに来たクマバチ

 

 

 

 

 

 

池にはギンヤンマの姿が。

ウシガエルの声も聞こえましたが

ちゃんとトンボも生息しているようです。

 

 

 

 

 

しかも、ちゃんと繁殖地として機能している模様。

池周辺だけで5匹くらいは見かけました。

 

そういえば後述の光が丘公園は

ヒキガエルの一大繁殖地となっているそうですが

こちらはどうなんだろうか?

 

 

 

 

 

 

せせらぎもあり、水の中に入ることも可能です。

団地にお住いの皆さんでしょうか?よく水遊びをしている

親子連れを見かけます。アオスジアゲハ(右)も吸水していました。

 

 

 

 

 

ナラ枯れ対策実施中とのこと。

シートを巻くほか、薬剤注入もしているようです。

薬剤と聞くとアレルギー的に拒否反応を示す方は

どうしても一定以上いるだろうと思われますが

とりあえず「セミ」にはあまり関係なかったようです。

 

 

 

 

 

 

光が丘公園に移動しました。残念ながら平日ゆえ

バードサンクチュアリはCloseになっていましたが

広い草原があるため、バッタの仲間はかなり期待できます。

また、昆虫の隠れ家となるよう剪定枝を積んだり(右)

わざと草を刈らず背丈の高い植物を残したり(左)と

多彩な工夫が見られるのも面白いところです。

 

この公園だけでも1日過ごせる魅力がありますが

今回はローズガーデン等他にも見る所が多かったので

入口周辺の限られたエリアのみを歩きました。

それでも、相当数の昆虫にエンカウントしております。

 

 

 

 

 

木を登るハラビロカマキリ

成熟したカマキリを方々で見るようになり

いよいよ秋の近づきを実感します。

 

 

 

 

 

光が丘公園の華とも言うべき

テニスコート前の巨大ボーダーガーデン

心なしか昨年よりボリュームアップしています。

 

ここの花壇、炎天下にもかかわらず

結構な数のカメラマンがスタンバイしておりました。

理由は後述。

 

 

 

 

 

この写真で見えているのはあくまで一部分のみ。

加えて蜜源になる植物も多いため

昆虫観察にはもってこいです。

 

 

 

 

 

花壇の中にいた身軽なニホンカナヘビ

ほか、ニホントカゲも1匹確認しています。

 

 

 

 

 

2頭のナミアゲハ。花の上で逢引き(死語)中。

手前の個体は飛びながらこちらを見ています。

 

この写真は新カメラで撮影したものですが

最近ようやく操作に慣れてきました。

相変わらず接写は旧カメラの方がやりやすいですが

飛んでいる(動いている)生きものの撮影には

断然こちらの方が有利です。

 

 

 

 

 

そして、これが多くのカメラマンが待っていたもの。

恐らくは日本で最も美しいハチ オオセイボウです。

夕方頃に1匹だけ飛来しました。

 

出現と同時に、私も含め全員がカメラを構えました。

周りを見てみれば、私よりも遥かに高齢かつ

重いカメラを装備している方ばかり。

しかも何時間も待機されていらっしゃったのが驚きです。

そうした光景は冬場のバードウォッチングであれば

決して珍しい光景ではありませんが、何しろ真夏。

まあ、すぐ近くにベンチも木陰もあるので

「炎天下で立ちっぱなし」にならないのは嬉しいところです。

 

 

 

 

 

最後に、今回散策した光が丘界隈のマップです。

最上部に見える大きな緑の塊が光が丘公園。

その下側に見える光ヶ丘団地には

緑地が「点在」していることがよくわかります。

 

花と緑と、そして東京らしい街と、

それぞれのコンテンツが充実している光が丘は

1日かけて歩き回っても飽きないエリアです。

六本木飯能とはまた違う魅力がありますね。

 

 

 

 

 

【8/19 光が丘で撮影した生きもの】

鳥類・・・オナガ

昆虫類・・・アオスジアゲハ、アブラゼミ、イチモンジセセリ、オオカマキリ、オオセイボウ、オンブバッタ、キタキチョウ、キンケハラナガツチバチ、ギンヤンマ、クマバチ、クロアゲハ、コバネイナゴ、シオカラトンボ、ショウリョウバッタ、ショウリョウバッタモドキ、ナミアゲハ、ハナグモ、ハラビロカマキリ、ベニシジミ、ホソヘリカメムシ、マメコガネ、ミンミンゼミ、モンキチョウ、ヤマトシジミ

その他・・・ニホンカナヘビ、ニホントカゲ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年9月18日(日)に開催いたします。

 行先は「秋の里山ガーデン&四季の森公園(横浜市)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。