【9月の講座開催のご案内】三番瀬&谷津干潟で渡り鳥を観察しよう | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

9月19日(日)に講座「首都圏生きものめぐり」を開催します。

(緊急事態宣言延長の場合でも開催いたしますので

基本的な感染症対策を実施の上でお越しください)

今回の行先は東京湾北部の三番瀬&谷津干潟

行き先は7月と同じく「海」ですが

今回はヤドカリなどの海の生きものではなく、を狙います。

 

実は東京湾北部には干潟・砂浜環境が一部保全されており

春・秋には毎年多くの渡り鳥が飛来します。

主に観察できる鳥は、シギ・チドリなどの海岸線を好む鳥。

彼等は泥の中のカニや小動物を食べるために

長い旅の途中で東京湾に立ち寄り、しばらく滞在するのです。

 

木に止まるのではなく、開けた干潟や砂浜を歩き回る鳥なので

観察・撮影しやすいのが大きなポイントです。

 

 

 

 

 

 

小型で大きな群れをつくるハマシギ(左)やミユビシギ

サイズが大きく反り返った嘴が特徴のオオソリハシシギ(右)など

三番瀬には期間限定で観察できる鳥がたくさん。

人が歩いている砂浜で、普通に食事をしています。

 

この内、オオソリハシシギは国の絶滅危惧Ⅱ類

他にも貴重な鳥が多く飛来します。

東京湾というと、都会でやや汚いイメージが先行しがちですが

近年は水質もよく、ここも大切に保全されています。

 

 

 

 

 

こちらはオバシギ。初見時にはなかなか見分けがつきませんが

実際歩いてみると、こんなに多種・多数の渡り鳥が来るのかと

驚かされるはずです。彼らは驚かさない限り、

同じ砂浜で人が歩いていてもそう簡単には逃げません。

近づいて撮影するにはちょっとコツがいりますが

その辺りも講座にてお教えします。

 

 

 

 

 

三番瀬を代表する鳥と言えば、白黒のツートンカラーに

オレンジに色のくちばしが特徴的なミヤコドリ

漢字で書けば「都鳥」ということで、

東京湾を代表する渡り鳥……といいたいところですが

観察できるスポットは限られています。

 

三番瀬は比較的長期間にわたって観察できる稀有な場所。

集団で行動しますが、やや警戒心が強く距離を置く必要があるので

双眼鏡またはズームできるデジカメをお持ちの方はぜひご持参ください。

 

 

 

 

 

運がよければ、これくらいあちらこちらに

シギ・チドリが散らばっているシーンが見られるかも?

開催予定の19日(日)は10時頃に干潮時間を迎えますので

大いに期待できるかと思います。

 

バックに高層ビルが見えるのもポイント。

こうした都心部に近いエリアでも、渡り鳥は飛来するのです。

 

 

 

 

 

 

シギ・チドリ以外にも多くの野鳥が飛来します。

魚を主に捕獲する猛禽類のミサゴ(左)などは、その代表例。

右の鳥はウミアイサといい、カモの仲間。

冬鳥なのでまだ9月の時点では見られないかもしれませんが

晩秋になるとほぼ毎年のように三番瀬に飛来します。

 

 

 

 

 

シギ・チドリは砂浜や干潟を歩き回る鳥ですが

潮が満ちてくると足場がなくなるため、

安心して羽を休められる場所を移動する習性があります。

写真のように、海中から突き出た杭などは重要な足場です。

 

一方でシギならぬ「サギ」の仲間は

サイズが二回り以上大きく脚が長いので

多少潮が満ちてきても水没することはなく

足を水に浸からせながら相変わらず干潟を歩き回っています。

 

 

 

 

 

最も潮が満ちた状態になると、

サイズの小さいシギ・チドリは、絶対に水の来ないような

安定した足場に移動します。三番瀬でも満潮時に

決まって羽を休める場所がありますが、かなり遠い位置なので

こうなると肉眼で観察するのは難しいかもしれません。

 

9月19日の講座では、誰でも肉眼で鳥が見られるよう

干潮時に三番瀬に足を運びます。ご期待ください。

 

 

 

 

 

三番瀬でシギ・チドリを観察した後は、

バスと京葉線を乗り継いで谷津干潟に向かいます。

こちらは海からやや離れた内陸部に位置する干潟ですが

やはり潮の変化によって水位が変わります。

 

こちらにもシギ・チドリは飛来しますが

三番瀬に比べると鳥の密度はやや低め。

鳥との距離も遠いので、双眼鏡かデジカメは欲しいところです。

 

 

 

 

 

 

こちらはダイサギやコサギなどのサギの仲間が多め(左)。

運がよければ、非常に長い脚が特徴のセイタカシギ(右)に

会えるかもしれません。

 

 

 

 

 

時間がありましたら、谷津干潟のすぐ近くにある

谷津バラ園にも立ち寄ってみましょう。

秋バラならではの豊潤な香りを楽しめます。

 

2021年9月19日(日)「三番瀬&谷津干潟」散策講座に

 参加を希望される方はこちらよりお申込ください。

 (現在、参加者募集中です)

 

 

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。