夏花仕様にチェンジした港町(横浜みなとみらい) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

今週の週間天気予報を見る限りでは、

そろそろ梅雨明けも近いように感じます。

昨年だらだらと7月末まで梅雨が続いたことを考えると

今年はまだ平常運転に戻ったと言えるかもしれません。

その一方で線状降水帯による極端な降り方が増えた気がします。

今日も仕事で東京に出ていましたが、

フォーラム会場である屋内にいてもわかるレベルの集中豪雨で

登壇者の声が聞こえにくくなるほどでした。

後でニュースでが降ったと知りましたが

私のいた場所は雨と雷だけだったようなのでまだマシかも。

(ただし換気のために窓を開けていた影響もある)

 

そんな環境変化の激しい昨今の夏ですが

各種苗会社は如何なる環境下でもきれいに花を咲かせられるよう

日々精進されています。とりわけ街中の花壇ではそれが顕著で

これだけの異常気象が続く中でも、むしろ花を楽しめる時期は

広がりつつあるように感じます。

 

そういうわけで、6月末の横浜みなとみらいにて

初夏の花壇とそこを訪れる生きものを観察してみました。

(ちなみにこの日は雨の予報でしたが結局降らず終いでした)

 

 

 

 

 

 

ハマスタ(横浜スタジアム)の池にて。

足がはみ出るほど狭いのならさっさと別の足場へ

移動してはどうかと言いたくなりますが

くっついていたいお年頃なのでしょうかね。

まあカメにソーシャルディスタンスは不要でしょうし

 

 

 

 

 

ハマスタは五輪の野球・ソフトボール会場です。

記念の花壇が造成されていました。

昨日、稲葉監督が中畑さんと対談されていましたが

果たしてどこまで行けるか?期待したいところです。

ベイス●はもう今年は捨てましたので知らん

 

 

 

 

 

そんなハマスタの周囲も結構花が多いもの。

2017年の都市緑化フェアが一つの契機となり

こうした公共スペースにも花が多く植栽されるようになりました。

それに伴ってか、結構昆虫の数・種類も増えた気が。

 

ちなみに写真の昆虫は、別に珍しいわけではないですが

何気にこれまで新顔登録の機会がなかったハエの仲間。

アシナガバエの一種で、写真だとわかりにくいですが

全長5mm程度の非常に小さく美しい昆虫です。

 

遭遇率・・・3 (実は公園等を探せば結構いる)

インパクト・・・1 (このサイズでは目立たないと言わざるを得ない)

美しさ・・・5 (この系統はメタリックカラーで大変美しい)

俊敏性・・・4 (脅かすとすぐ逃げてしまうので撮影は難しい)

知名度・・・2

 

一種と書いた通り、ちょっと具体的な種名は不明です。

この他にもカラーの異なる個体を見たことがあるので

恐らくは色々な種が存在するのでしょうが

手元にあるポケットサイズの図鑑ではそこまで詳細な記述はなく

昆虫エクスプローラでもアシナガバエという総称までしかわかりません。

 

 

 

 

 

 

ハマスタから象の鼻テラスに続く日本大通り

アガパンサスやユリの仲間がちょうど開花期を迎えていました。

園芸品種のほか、ヤブカンゾウやヤマユリ、カワラナデシコなど

山野草類も要所に植栽しているのがポイントです。

 

 

 

 

 

新港中央広場にて。こちらはユリの数・種類が豊富です。

園芸用のユリが日本全国に広がっていったのも

港町である横浜が拠点だったと聞いています。

 

 

 

 

 

同じく新港中央広場にて。

アナベルを手前に据え、赤レンガ倉庫を撮影。

 

 

 

 

 

山下公園に移動しました。

春のガーデンネックレス横浜開催時と違い

植栽されている植物が「夏花」に切り替わっています。

また、視覚的な清涼感を提供するためか

青や白を基調とした花が多く使われていました。

 

 

 

 

 

ブルーサルビアトレニアアゲラタムなどが見られます。

いずれも涼しげな色でなおかつ夏の暑さに強く

近年首都圏はもちろん、郊外でもオープンスペースや公園で

花壇を彩るために盛んに使用されているようです。

 

 

 

 

 

夏花は蜜源植物になるものも多く、多くの昆虫が飛来します。

ハチやシジミチョウなどの小型の種はもちろん

アオスジアゲハ(写真)など大型種が

蜜を求めて飛来することもしばしば。

その後、晩秋近くまで多くの昆虫が見られます。

 

 

 

 

 

ブルーサルビアを訪れたクマバチ

ずんぐりした体形ゆえ、捉まると花穂がしなることも。

 

 

 

 

 

 

山下公園は噴水まわりも美しいですが(左)

サンクンガーデン(沈床式花壇)ではバラも多数見られました。

基本的にバラは晩春と秋が見頃なのですが

最近は上記の通り長期間花が見られるように

品種づくりも品種選びも配植も考慮されているので

夏場でもそれなりの数のバラが観賞できます。

仮にバラがなくても、他に何かしら花が咲くので

山下公園を訪れた際は季節を問わず訪ねる価値ありです。

 

 

 

 

 

 

港の見える丘公園に移動。

そういえば春になくなっていたガーデンベアの像が

無事復旧していました。どこの馬鹿者の仕業か知りませんが

もう二度と壊さないでいただきたいものです(呪)

 

 

 

 

 

この港の見える丘公園でも、バラを軸として色々な花が見られます。

基本的に1年365日、何も咲かない日はないと思ってOKです。

真夏でも花が多数咲くため、昆虫も色々と飛来します。

山下公園よりも市街地から離れている分、こちらの方が数が多めです。

 

 

 

 

 

セリ科の花を好む

該当する植物さえあれば、横浜みなとみらいでも

多数観察できるカメムシです。1株に数個体いることもしばしば。

公園にしてみれば厄介な害虫なのでしょうが

赤黒のストライプという独特のカラーが秀逸で

私は妙な思い入れがあり、見かけるたびに撮影しています。

 

次は、秋のガーデンネックレス開催期間に訪問予定です。

意外と真夏より昆虫の数・種類が多いかも?

 

 

 

 

【6/27 横浜みなとみらいで撮影した生きもの】

鳥類・・・カルガモ、トビ、ムクドリ

昆虫類・・・アオスジアゲハ、アカスジカメムシ、アシナガバエ、アメンボ、クマバチ、セイヨウミツバチ、ニホンミツバチ、ヒカゲチョウ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ

その他・・・アカミミガメ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2021年7月18日(日)に開催いたします。

 (17日はお休みいたします。ご了承ください)

 行先は「天神島(神奈川県横須賀市)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。