ちょっとした遠回りを経て、下見(朝比奈切通(鎌倉側)~横浜自然観察の森) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

鎌倉側から朝比奈切通に入り、遊歩道を歩いてみました。

鎌倉散策には何度も訪れていますが、ここに来たのは初のこと。

切通(きりどおし)という名称の通り

切り立った崖に挟まれた美しい自然散策路です。

 

舗装されていない遊歩道のすぐ横を水路が流れており、

ハンミョウの発生しやすい条件が整っています。

実はここでハンミョウが出ているという情報を頂き

チェックしてみようと思ってやって来ました。

 

 

 

 

 

交尾中のアオジョウカイ

ハンミョウには劣りますが、美しい甲虫です。

交尾シーンを撮ったのは初めてじゃないだろうか?

 

 

 

 

 

狙い通り、ハンミョウも何個体か出現しました。

昨年は横浜自然観察の森で一度観察し、それっきり。

ここのところ瀬上でも見かけていませんが……

出現数等にバラツキがあるのか、純粋に減っているのか、

いずれにしてもこれから継続的に観察したいところです。

 

 

 

 

 

で、大ダメージだったのがコレ。

2019年の例の台風による影響で、朝比奈切通を通って

横浜に入るルートが封鎖されてしまっているのです(汗)。

他にも鎌倉市内には何ヶ所か崩落した場所があり、

本ブログではおなじみの鎌倉湖の散策路も

まだ一部復旧していないという話を聞きます。

 

こればかりは仕方ないので一旦引き返し、切通入口付近のバス停から

金沢八景方面行のバスに乗って横浜自然観察の森に向かいます。

 

 

 

 

 

今度の5月16日(日)に講座で皆様をご案内する

横浜自然観察の森。この日は下見も兼ねて訪れました。

すっかり初夏の風情になりつつあります。

 

 

 

 

 

ヘイケボタルの湿地には、例年通り大量のオタマジャクシが。

全部ヤマアカガエルの幼生のようです。

ハンミョウが年々減っているように感じる一方で

彼らは数が増しているという専らの噂。

(実際、卵塊の数が増えているというデータがあります)

 

……まさかカエルが増えたせいで

ハンミョウが減ったんじゃあるまいな?(汗)

 

 

 

 

 

 

左はエビネ(植栽されたものじゃないかと思います)。

右は食用にもなるモミジイチゴです。

 

 

 

 

 

 

ハエトリグモ(左)とジャコウアゲハ(右)。

……ここ数年ジャコウアゲハの数が

首都圏全域で増えている気がするのは

私だけじゃないはず。

 

 

 

 

 

これはダビドサナエ。後述するヤマサナエと比べて

ややスマートで繊細な印象を受けます。

(見分けのポイントは胸部背面の模様)

 

 

 

 

 

 

ヤマサナエです。何個体かこの日見かけましたが

内1体が食事中(右)でした。スマン、捕まえてから初めて

食事中だったことに気づいたので、邪魔したのは大目に見て(汗)

 

 

 

 

 

メタリックカラーの美しい昆虫の一種 アオオサムシ

……なのですがとにかく動き回ってばかりで

ピントが合わず、一番キレイに撮れてこのレベルでした。

無念(汗)

 

 

 

 

 

小さいながらも新顔の甲虫 アトボシハムシです。

サイズはクロウリハムシなんかとほぼ同程度でしょうか?

 

遭遇率・・・3 (本来は普通種とのこと)

インパクト・・・1 (小さいのでなかなか見つからない)

美しさ・・・3 (小さいながらもなかなかの美しさ)

俊敏性・・・3

知名度・・・1 (まあ、大半の方はご存じないでしょう)

 

この手の甲虫は葉っぱにとまっているケースが多く

ひたすら「歩く」私とは相性がよろしくありません。

本格的に捜索するなら、もうちょい1ヶ所に留まり

念入りに探して回る必要がありそうです。

 

 

 

 

 

そして小川沿いへ。今度の講座で探したい

メイン種の1つ カワトンボを撮影しました。

結構な数観察できたので、

日曜日にも期待できるのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

交尾中の個体にも遭遇。個体数が多いからこそ、

こういうシーンに巡り合うチャンスも増えるのです。

 

 

 

 

 

 

森の中で一瞬、コジュケイに遭遇しました。

遭遇する機会自体は然程多くありませんが

足を運ぶたびに「声」は聞きます。

まあ外来種ですし、あまり聞きたくはないのですが(汗)

 

 

 

 

 

さて、宝石箱のごとく美しい昆虫が多数生息している

横浜自然観察の森ですが、この日は会えると結構嬉しい

ジンガサハムシ×2に遭遇しました。

 

先程のアオジョウカイやカワトンボと同様

彼等も交尾中だったのですが、

近づいたら一時的に離れてしまいました。↓

 

 

 

 

 

しかし、私が手を離すとすぐに交尾を再開。

どうやら邪魔してしまったわけではなかったようで

ちょっとホッとしております。

 

 

 

 

【5/2 朝比奈切通~横浜自然観察の森で撮影した生きもの】

鳥類・・・カルガモ、コジュケイ、シジュウカラ、ツバメ、トビ、ムクドリ

昆虫類・・・アオオサムシ、アオジョウカイ、アトボシハムシ、アメンボ、アリグモ、イチモンジセセリ、イチモンジチョウ、カワトンボ、キタキチョウ、コアシナガバチ、コチャバネセセリ、コミスジ、ジャコウアゲハ、ジョウカイボン、ジンガサハムシ、ダイミョウセセリ、ダビドサナエ、ツチイナゴ、テングチョウ、ナナフシ、ナナホシテントウ、ニッポンヒゲナガハナバチ、ハエトリグモの一種、ハンミョウ、ヒメウラナミジャノメ、モモブトカミキリモドキ、モンシロチョウ、ヤブキリ(幼虫)、ヤマサナエ、ヤマトシリアゲ、ルリタテハ

その他・・・ヤマアカガエル(幼生)

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2021年5月16日(日)に開催いたします。

 行先は「横浜自然観察の森」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらをご覧ください。

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。