謎のアルビノ? からの猛禽追跡2020最終章(渡良瀬遊水地) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

ちょうど昨年の今頃でしょうか、

2019年の締めとしてハイイロチュウヒを新顔登録するため、

渡良瀬遊水地に足を運んだのが随分昔のことのように感じます。

 

この日も年内最後の猛禽観察として朝から出かけましたが、

上の写真は7時半頃。朝靄がかかっていて風情がありました。

 

 

 

 

 

 

まず最初にミサゴ(左)がお出迎えに。

今年は本当に行く先々で出合った気がします。

右は逆光でわかりにくいですが、ツグミの集団です。

本来であればこうして地上を普通に歩いているのですが

昨年・今年と、都心部ではあまり地上で見ない気がします。

 

郊外の公園では普通に見かけるので

そんなに絶対数が減っているわけじゃないとは思いますが……。

 

 

 

 

 

 

元々この遊水地はだだっ広いので、

いつ訪れても煩わしい雑音とは無縁で落ち着きます。

元は足尾銅山の鉱毒を中和する目的で作られたものですが

当時の方々も、まさか今のような関東屈指の自然地になるとは

夢にも思っていなかったことでしょう。

 

カンムリカイツブリ(右)を始めとして水鳥の数が多く

左の写真の両サイドには実は多数のカモが浮かんでいます。

 

 

 

 

 

こんな感じですね。

ヒドリガモ(写真)とマガモが集団を作っていました。

 

 

 

 

 

盗っ人面、という以外にどう形容すればいいのか?

ちなみにシメはメスも目つきは悪いですが

目の周りの黒い部分が少ないため、若干マイルドです。

 

 

 

 

 

そういえば今年はアトリ年(当たり年)と聞いていまして

方々でアトリの集団の撮影記録が紹介されています。

今回が今冬で初めての撮影ということになりますが、

この鳥自体はそんなに珍しいわけではないはず。

にも拘らずこの時多数のバードウォッチャーが集まっていました。

その理由は……。↓

 

 

 

 

 

あまり良い写りではなく申し訳ないのですが、わかりますか?

白いアトリです。羽の模様などはアトリに準じていますが

色だけがご覧の通りで、一瞬新顔かと思いました。

いや……もしかしたら新顔なのかもしれませんが……。

 

実は未だにコイツの正体が自分でもよくわかっていません。

方々のブログでこの白いアトリの情報は出ていますが、

誰も「●●という種だ」と明言していないのです。

果たしてアトリのアルビノなのか?  それとも……。

 

もしわかる方がいらっしゃいましたら、教えていただけると幸いです。

 

 

 

 

 

 

謎のアトリを撮った後、いつもの道の駅で昼食を。

名前が「道の駅 かぞわたらせ」に変わっていました。

(以前は「道の駅きたかわべ」だったはず)

確認したところ、今年の4月1日に変更されたそうです。

 

ちなみに毎度気になる天ぷらのサイズですが

相変わらず1枚かき揚げになっていたものの

肝心のナマズの方は2枚しかなかったものの

1枚が分厚く、食べ応えがありましたので満足満足。

 

 

 

 

 

農産物がなかなか売れず単価が下がっていると聞きましたので

貧乏ながらも一応ささやかながら貢献できればと、

地元産のミカンを1袋(10個入り)買いました。

10個で300円少々とお買い得。1個のサイズも大きかったので

かなりお買い得だったように感じますね。

 

これを食べながら、

毎度おなじみチュウヒの観察ポイントに向かいました。

(若干身体が冷えてしまったのはご愛敬)

 

 

 

 

 

遊水地の一角。ここからチュウヒ観察ポイントまでは

20~30分程度は歩きます。チャリでもあれば話は別でしょうが。

 

ちなみに多くのバードウォッチャーは

車で直接ポイントに向かいます。

そのため、遊水地の一角に車がズラリと並ぶ形になりますが

私のように完全徒歩で向かう者も少なくはありません。

 

 

 

 

 

道中、一瞬だけ上空を横切ったオオタカ

かなり高い位置を飛んでいた上に逆光だったため

まあ、酷い写りになってしまいました(汗)。

 

この他にノスリとチョウゲンボウも証拠写真は押さえたのですが

いずれも酷い写りだったのでこちらでは掲載いたしません。

 

 

 

 

 

さてさて、お目当てのチュウヒですが

彼らは飛んでいる姿こそよく見かけるものの

とまっているのを撮るのは結構難しかったりします。

 

というのも、都会進出に成功した他の猛禽と違い

ここのチュウヒはあくまで自然地の鳥である故か

警戒心が非常に強く、近くを人が通りかかっただけで

木で休んでいてもすぐに飛び出してしまうのです。

(そもそも見える範囲の木で休んでいること自体も少ない)

 

上の写真はヨシ原の中の木の枝に降り立った所を

たまたま捉えたもの。遊歩道を歩き、そっと近づきます。

 

 

 

 

 

違う枝に移動した後に、背の高いヨシの隙間から

そ~っと撮影してみました。これでも結構鮮明な画です。

クローズアップするとわかるかもしれませんが

顔が少々へちゃむくれで、実はあまりイケメン(?)ではありません。

 

迂闊に鳥を飛ばしてしまうのは、他のウォッチャーはもちろん

何よりチュウヒ自身にとって負担となってしまうため

上のように目が合っても脅かさないように極力注意しました。

結果、最後まで逃げることはなかったので

うまくいった……と思っていいのでしょうかね。

チュウヒの視力を考えれば私に気づかなかったはずはないのですが

警戒心を解いてくれたのか、はたまた無視されただけなのか……。

 

 

 

 

 

別の個体ですが、ヨシ原の上を飛んでいるシーンです。

恐らく「渡良瀬遊水地とはこういう所でございます」というのが

最も伝わりやすいシーンではないかと。

 

 

 

 

 

真横から。これもまた別の個体です。

チュウヒは個体ごとの色の差が激しく、

まれにトビと誤認することがあるので

その都度撮影し、確認するようにしています。(詳細は後述)

 

 

 

 

 

多分、これがこの日一番良い写りじゃないかと。

チュウヒは低い位置を飛んでくれるのですが

他の猛禽と違って「真上」を飛んでくれることは少ないため

結果的に距離が遠くなってしまうこともしばしば。

 

三脚や砲台を担いでくるベテランには遠く及ばないですが

2014年にチュウヒを初撮影して以来、

一番きれいに撮れたような気がします。

ハイイロチュウヒには結局この日会えませんでしたが

一応、それなりに満足しているところです。

 

 

 

 

 

ちなみに上記のトビと誤認しやすいというのは

たまに尾羽(赤い矢印)がトビと同じおちょこ型になるため。

加えて体色も茶褐色とこれまたカブるため

もう何度も撮っている鳥ではあるものの、

その都度確認するように心がけています。

やはりトビを何十枚も知らずに熱心に撮って後でギャフンというのは避けたい

 

 

 

 

 

いわゆる「ねぐら入り」の瞬間……かな?

枝かぶりではありますが、こっちの方が写りとしてはいいかも。

やはり猛禽類にしては平面顔なのが印象的です。

 

 

 

 

 

16時半を回り、マトモな撮影ができなくなった頃

複数羽のチュウヒがヨシ原に集まってきました。

本格的な「ねぐら入り」で、多くのバードウォッチャーの方々は

この瞬間を待ちわびていたようで一斉にシャッターを切り始めましたが

私のカメラではクローズアップでの撮影は最早不可能で

こうして俯瞰で証拠写真を押さえることしかできませんでした。

 

とりあえず、結構な個体数が今年も飛来しているようだったので

その点は安心。鳥インフルにはくれぐれも気を付けてほしいものです。

(猛禽類は感染しやすいという記載がありましたので)

 

 

 

 

 

 

最後に、コウノトリが飛んでいるシーンも確認しました。

しかも3羽同時に(近くにいたウォッチャーの方曰く4羽いたそうですが)。

ただ、チュウヒなどの猛禽類と比べると、

コウノトリはいまいちバードウォッチャーからの人気が高くありません。

理由は……まあ、野生復帰といえば聞こえはいいものの

結局は人の手で持ち込まれたものとなってしまうからでしょうか。

 

もちろんコウノトリ自体が良好な環境の指標動物であり

これだけ姿を見せてくれるのは渡良瀬の誇りのようにも感じるのですが

私も含めて、野鳥愛好家が求めているのは

もっと「純自然」なもの……ということなのかもしれません。

 

 

 

 

 

おまけになりますが、

これは朝、遊水地に向かう途中に立ち寄ったお寺です。

左にマンリョウの赤い実が写っていますが

この植物は今くらいがちょうど見頃。

鎌倉を始めとした寺社によく植えられています。

 

 

 

【12/13 渡良瀬遊水地で撮影した生きもの】

アオサギ、アトリ、オオタカ、オオバン、カイツブリ、カルガモ、カワウ、カンムリカイツブリ、コウノトリ、コゲラ、シジュウカラ、シメ、ジョウビタキ、セグロセキレイ、ダイサギ、チュウヒ、チョウゲンボウ、ツグミ、トビ、ノスリ、ハクセキレイ、ハシボソガラス、ハジロカイツブリ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ホオジロ、マガモ、ミサゴ、ムクドリ、モズ

 

 

【12/13 渡良瀬遊水地で捕獲したポケモン】

エレブー・・・23

ケーシィ・・・3

コイキング・・・6

サイホーン・・・2

ヒトカゲ・・・5

ブーバー・・・22

ポリゴン・・・40

 

コミュニティ・デイとはいえ、ロボット風のポリゴンが

関東屈指の自然地に沸くとはこれいかに?

 

 

★現在、生きもの探索ツアー開催に向けて準備中! ご期待ください。m(_ _)m