赤い実はじけた(花をたずねて鎌倉歩き/大巧寺~妙本寺~瑞泉寺&ちょっと江の島) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

……っていう物語を小学生時代に

国語の授業で読まされました。

決してクリスマスに1人で読んではいけない

 

 

 

 

 

今年最後の「花をたずねて鎌倉歩き」に参加。

鎌倉駅で集合し、近くにある大巧寺(だいぎょうじ)から巡ります。

右はイソギクですが、左のこの赤い実が今回の主役。

前回の渡良瀬遊水地の記事でも登場したマンリョウという植物で

よく寺社や日本庭園の一角に植えられています。

 

花が少なく殺風景になりがちなこの時期の和庭では

赤い実がたくさん生るマンリョウはよいアクセントになります。

とりわけ鎌倉市内の寺社境内ではよく使われているようです。

実際、古くから日本で園芸品種として親しまれ、

珍しい色形のものを選抜するなど、栽培されていたようです。

 

あ、ちなみに実がはじけたりはしません。はじけるのはツリフネソウです。

 

 

 

 

 

ご存知ヒヨドリ。大巧寺で木の実を食べていました。

ナンテンなどの赤い実をよく狙うようですが

マンリョウを食べているシーンは見たことがありません。

あんまり美味しくないのかもしれません(人も食べないし)

 

 

 

 

 

妙本寺にて。やや高台に位置しているのですが

周りは深い森で、まるで喧騒が届いてきません。

紅葉はまだまだこの時は見頃でした。

 

 

 

 

 

 

風見鶏に扮している(?)アオサギと(左)

センダンの実を食べにやってきたムクドリ(右)です。

ちなみにセンダンの実はムクドリやヒヨドリの好物ですが

人にとっては猛毒であり、食べ過ぎると死に至ることもあるとか。

まあ、あまり食べる人はいないとは思いますが

銀杏と間違える人がいるかもしれないと 小遊三師匠要注意

鎌倉歩きのメンバーの間でちょっとした話題になりました。

 

なお、アボカドは人にとっては比較的ポピュラーな食材ですが

犬などにとっては猛毒です。絶対食べさせてはいけません。

 

 

 

 

 

道中、道端にもうタチツボスミレの姿を見かけました。

もっとも、この区画のみで2~3株がちらほら咲いているだけで

基本的にはまだ観察できる花ではありません。

 

 

 

 

 

 

永福寺跡を高台より見渡しました。(左写真)

今は跡地ですが、かなり大きなお寺がここにあったようです。

右のモズは、高台の枝に出現しました。

全体的に自然度の高い鎌倉では至ってポピュラーな野鳥です。

 

 

 

 

 

瑞泉寺に向かう途中。

前にも書きましたが、この「鎌倉歩き」は

喧騒から離れたルートを歩くことが多いので

一般に浸透している観光地 鎌倉のイメージを

一変させてくれることでしょう。

 

もちろん、感染症の心配も軽減してくれるはずです。

 

 

 

 

 

瑞泉寺の境内まであと少し。

晩秋らしい森の中、階段を上っていきます。

 

 

 

 

 

こちらもまだ紅葉が美しかったですね。

 

 

 

 

 

 

瑞泉寺の境内は、落ち着いた雰囲気の和庭になっています。

右のサクラはフユザクラといい、鎌倉市の天然記念物に指定されています。

これは元々こういう時期に咲く花なので、

上記のスミレとは違い、イレギュラーなわけではありません。

 

 

 

 

 

そして、ここにもマンリョウが多数植栽されています。

サイズも多種多様で、中には1mくらいの高さがあるものも。

 

 

 

 

 

休憩所のすぐ目の前にも。ちなみに似た植物に

「ジュウリョウ」「ヒャクリョウ」「センリョウ」があり

いずれもこの時期に赤い実をつけるわけですが、

マンリョウは特に多くの実を葉っぱより下にぶら下げる性質があり

たっぷり実がつくことから「万両」とされているみたいです。

 

 

 

 

 

 

右写真はツツジの木を突き抜けて上に伸びています。

基本的に半日陰環境を好む植物のはずですが

さすがにツツジの真下では光が足りないので

光合成できるように上に伸びた……のか?

(そもそも光合成できないならこんなに大きくなれない気もしますが)

 

左写真については、上と下に実が集合していますが

どちらもマンリョウなのでしょうか?

実のつき方はいずれもマンリョウのそれですが……。

 

 

 

 

 

晩秋の鎌倉を満喫し、お昼過ぎに帰路につきました。

村田先生(左下)、今年もありがとうございました。

 

その後、時間が余ったので

江ノ電に乗って江の島に移動しました。

年越し前にもう一度ハヤブサに会っておきたかったのです。

今年は例年と比べ、あまり実家(横浜市)に帰れなかったので

ハヤブサと会う機会も少なかったんですよね。

 

 

 

 

 

ハヤブサの観察ポイントに行く前に、

幸運にもクロサギを撮ることができました

 

何気にこの時期、江の島では高確率で会えている気がします。

首都圏のクロサギ飛来地としては城ヶ島が有名ですが

ひょっとすると江の島の方がエンカウント率は高いんじゃないかと。

 

 

 

 

 

真正面から見るクロサギ。

……鳥は正面から撮るものじゃないと前に書きましたが

サギの仲間はその最たるもののような気がします(汗)

 

 

 

 

 

ハヤブサは、いつもの場所でちゃんと姿を見せてくれました。

写真だとトリミングしているのでわかりにくいですが

彼(?)の周りは糧となった数多の小鳥のなれの果てウ●コだらけ。

ウ●コは白色で遠くからでもよく目立ちますので

毎度到着した時にはこのウ●コを頼りに探します。

(そして結構な確率で見つかります)

縄張りのアピールという意味合いもあるのでしょうかね?

 

 

 

 

 

そういえばもう一羽いたのですが

これはパートナーなのでしょうか?

上の個体よりも色がやや薄い気がしますが……。

 

いずれにしても、元気そうで何よりです。

ここ数年はハヤブサに会えないと江の島に来た気がしないので

また来年もよろしゅうお願いいたします。<(_ _)>

 

 

 

 

 

そういえば、昼飯を食っている時間と金がなかったので

立ち食いで済ませてしまいました。

これはアカニシガイという巻貝の串焼きで

見た目も食感もサザエによく似ています(腸の苦みはないです)。

確かな歯ごたえがあり、サザエ好きの方なら気に入るはず!

江の島神社近くのお店で売っていますので、ぜひどうぞ。

 

 

 

【12/19 鎌倉&江の島で撮影した生きもの】

アオサギ、イソヒヨドリ、ウミウ、キジバト、キセキレイ、クロサギ、シジュウカラ、セグロカモメ、トビ、ハクセキレイ、ハヤブサ、ヒヨドリ、ムクドリ、モズ、ユリカモメ

 

★現在、生きもの探索ツアー開催に向けて準備中! ご期待ください。m(_ _)m