いざという時に役立つかもしれない山の幸情報(裏高尾~高尾山・前編) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

去年に続き、裏高尾から高尾山をめざす登山記を2回に分けてお送りします。

かなりの長丁場でしたし、途中山の茶屋までは飲み物も買えませんので

登山口から山に入る前に、バス停近くの自販機で確保しておきましょう。

(500mlのペットボトルなら、2本は買っておくことをおススメします)

 

 

 

 

 

 

道中、よく木苺を見かけました。左はクサイチゴでしょうか?

木苺の中ではそこそこ大ぶりで、それなりに甘みもあります。

また、右のスイカズラは漢字で書くと「吸い葛」

名前の通り、花を引っこ抜いて根元の辺りから蜜を吸うことができます。

昔、砂糖が入手困難だった時代には重宝されたとか何とか。

 

あまりないとは思いますが、

登山中に糖分が足りなくなって朦朧とした時には利用しましょう。

 

 

 

 

 

裏高尾の登山道。これはまだ登り始めたあたりですね。

最初の茶屋まではずっと上り坂が続きますので、結構脚に乳酸がたまります。

 

 

 

 

 

5月中旬ということもあり、この時はまだフタリシズカが咲いていました。

でも2人じゃねぇし

こういう個体は結構見かけますので、然程イレギュラーともいえません。

 

 

 

 

 

非常に小さなハムシに遭遇。

コガタルリハムシでしょうかね?

 

 

 

 

 

おお、これは立派なギンリョウソウですね。

目立たない場所に生えていましたが、

独特のフォルムと色ゆえに薄暗い森ではよく目立ちます。

 

以前にも高尾で撮ったことはありましたが、あの時はほぼ花が終わりかけでしたし

こうしてきれいな状態の花を撮影できたのは初めてです。

 

 

 

 

 

サイズはこんなもん。

下向きに咲くので、正面から撮ろうと思うとやや苦労します。

ズボンが汚れるくらいは覚悟しないといけません(汗)。

 

 

 

 

 

 

最初の茶屋「景信茶屋 青木」に到着しました。

去年はなめこ汁だったので、この日はちょっと奮発して(つーか朝飯食ってなかったので)

なめこうどんにしました。しいたけの煮物付です(右写真下)。

お手頃価格の割に腹にたまるし、なめこもたっぷりと入っていますので

食事をする暇もなく早朝から登ってきた方はマジおすすめ。

 

 

 

 

 

景信茶屋付近からの眺望。

この日は天気がよかったこともあり、見晴らし抜群でした。

結構遠方まで見えます。

 

 

 

 

 

遥か彼方に望むのは、おそらくみなとみらい(横浜)ではないかと。

ランドマークタワーらしき建物と、その奥に海も見えますしね。

 

 

 

 

 

モミジイチゴが熟していました。

クサイチゴとならび、美味な木苺として一部では有名です。

また、カジイチゴと同じく「黄色い木苺」でもあります。

 

 

 

 

 

今日の、あんた誰?

暗くてフラッシュを炊かざるを得なかったので正確な色には写っていませんが、

緑の金属光沢がある細長いハムシのような甲虫ですが、正式な種名がわかりません。

 

……最近こういう正体不明なケースが多いですね(汗)

どうも手持ちの図鑑が頼りないというか、私の知能の限界を感じるというか……。

 

 

 

 

 

 

景信茶屋から次の茶屋までは尾根伝いに移動する形となるため、

標高の変化が緩く、あまり上り坂がありません。

その分自然観察する余裕が生まれるのは嬉しいところ。

道中、ふたたびフタリシズカの群落が見られました(右写真)。

 

 

 

 

 

頭隠して尻隠さず。

 

 

 

 

 

葉をどけてみると、最近よく出てくるアオジョウカイでした。

ちょっと光が強すぎましたかね……青味がちょっとハッキリしません。

口元には、肉食昆虫らしい牙が確認できます。

 

 

 

 

 

地面に降りて翅を広げたところ。

飛び方などはカミキリムシに準じます。

 

 

 

 

 

 

高尾山までの道中にある第2の茶屋「春美茶屋」

景信山の茶屋よりも広く席数などが多いので、結構賑わいます。

ここでもなめこ汁が食べられますが、さっきうどんを食ったばかりなのでこの日はカット。

飲み物も購入できますが、山地価格で割高なので要注意。

 

なお、右写真は春美茶屋でポケGOを起動したところです。

見ての通り、ジムと複数のポケストップが配置されていて

コンスタントにポケモンが出現します。休憩がてら起動するといいかも。

(山道ではGPSが通じないことも多々ありますので)

 

 

 

 

 

 

茶屋の周辺で見かけた幼虫達。それぞれヒメギス(左)とカマキリ(右)です。

ヒメギスの特徴である、首元の白い斜めラインは幼虫時でも健在です。

この時点ではまだカマキリよりヒメギスの方が大きく、

機動力もヒメギスの方が上なので、万が一戦っても勝負にならなそう……。

まあ、あと1ヶ月くらいの話でしょうけどね(汗)

 

第2茶屋から高尾山、そして下山ルートにつきましては後編にてお送りします。

今回の本命はむしろ高尾山本山(?)の方。前編は序章に過ぎなかったりします。

 

 

【後編に続く】