禁句(裏高尾~高尾山・後編) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

春美茶屋から高尾山山頂を目指し、移動開始。

さすがは人気のハイキングスポット。行く先々で登山客とすれ違います。

天気が良いといい塩梅に木漏れ日が差し込み、心地よいですね。

……まあ、この時点でだいぶ乳酸が溜まっていましたが(汗)。

 

 

 

 

 

 

花は終わりかけだったものの、キンランがまだ咲いていました。

意識しなくても普通にすぐ見つかる場所に生えていましたが、

抜いたりすれば社会的立場と周囲の大切な人たちからの信頼の失墜がry

 

 

 

 

 

上にいる灰色の細長い甲虫は、以前にも撮ったトゲヒゲトラカミキリ

その下にいるのが新顔で、ヒメシロコブゾウムシといいます。

「ヒメ(小型の)+白+コブ(ごつごつした)+ゾウムシ」ということで

なるほど確かに名前通りのフォルムをしていますね。

 

遭遇率 … 3 (庭でよく見る害虫らしいです)

インパクト … 2

美しさ … 2

俊敏性 … 2

 

見た目どおりの名前ではあるのですが、如何せん地味な存在ですし

多分1ヶ月後には名前忘れていそうです(汗)。

年末の新顔リストには……どうかな……? ランクインするかは相当怪しいかも。

 

 

 

 

 

こちらも新顔。トラフムシヒキといいます。

 

遭遇率 … 3 (本来は広範囲で見られるそうです)

インパクト … 2

美しさ … 3

俊敏性 … 4

 

いわゆるムシヒキアブ科の一種で、他の昆虫の体液を吸う肉食昆虫。

この系統で最も有名なシオヤアブと比べると、ややスリムな体型です。

特に珍しい存在というわけではなく、今まであまり意識しなかっただけで、

多分これまでにもどこかで遭遇したことはあるんじゃないかという気がします……。

 

人を刺すことは滅多にないようですが、下手なハチより大きいので

いざ口吻で刺されると結構痛いようです。シオヤアブなんかと同じです。

 

 

 

 

 

こういう日差しの強いところは、山の上といえども結構暑いもの。

高尾山界隈は休憩処やベンチも多いので、無理せず休みながら進みましょう。

とりあえず私も、奥に見える東屋で一休み……。↓

 

 

 

 

 

でも、壁の隙間に大軍曹が。

寄りかからなくてよかった……色んな意味で

 

 

 

 

 

近くの展望台からは富士山が望めます。

が、肝心なところに雲がかかってます。 くっそ快晴なのに……。

 

 

 

 

 

高尾山山頂付近で見かけた、カエデの実(種?)。

プロペラ状で、風に乗って遠くまで種を飛ばすことができます。

この時期の淡い赤色はなかなかオサレ。

 

 

 

 

 

 

裏高尾の登山口から数えて4時間以上歩き、ようやくたどり着いた高尾山山頂。

人が多いのはいつものことですが。天気が良かったためかこの日は特に混雑していて

食堂はいつ空くかわかったもんじゃなかったため、

昼食はやまびこ茶屋おにぎり弁当だけ買って軽く済ませました。

山菜を豊富に使っていて結構美味でしたね。

注文してからつくるようなので、若干時間がかかるのはご愛嬌。

 

 

 

 

 

ご存知、サイハイラン。4株まとまって生えていました。

以前にもお話したとおりそこそこ貴重な野生ラン(のはず)なのですが

思いっきり登山道の目の前にあり、しかも相当数の人が行き交っていたにも拘らず

ほとんど注目してもらえなかった可哀想なランです。 キノコみたいな外見だからか?

また、上記のキンランみたいな採集禁止タグも付いていませんでしたので

山の管理者の間でも重要度が低いものと思われます(涙)。

だからって盗るなよ? 絶対盗るなよ?(威圧)

撮ってあげてね

 

 

 

 

 

 

おっと、アサギマダラが現れました。

こうして鮮明に撮れたのは去年の赤城自然園以来ですね。

さすがにこのチョウは人気が高く、結構多くの方が撮られていました。

 

 

 

 

 

ここからは下山編。

いつも通り、とりわけ自然度の高い6号路から高尾山口を目指します。

普通に山道に水が染み出している(これがデフォルト)ので

間違えても皮靴やヒールで歩いちゃいけません……。

うっかりその手の靴で来ちゃった場合は、薬王院ルートに行きましょう。

 

 

 

 

 

ハンショウヅルという、林縁を好むつる性植物の花。

きれいな釣鐘型(はんしょう(半鐘))で、色も鮮やかな紫色ゆえに目立ちやすいですが

私が見たのはこれが初めてです。一部の自治体では絶滅危惧種になっているとか。

 

なお、この植物もキンポウゲ科だったりします。

 

 

 

 

 

山道で何度か見かけた、小さな星型の花。

……なんやったんだろうな?コレ。

 

 

 

 

 

 

さて、ようやくここでメインディッシュ。今回高尾に来た主目的の花です。

ケーブルカーの出口付近にある木の幹や枝に、白い花がびっしり生えていますね。

でもこの位置からだとちょっと遠すぎますか……。↓

 

 

 

 

 

距離があって撮りにくかったこともありますが、

ケーブルカー駅前だと何となく「人の手で守られている」感がありますし

もっとワイルドな雰囲気で観察したい……ということで、改めて6号路にて。

こちらでも白い花が木に着生しているのが見えます。高さは10mを優に超えていました。

 

 

 

 

 

クローズアップ。人によってはこの木の花だと勘違いしている方もいるでしょうが

この花はセッコク(石斛)といい、こう見えて野生ランの仲間なのです。

スミレの花期が過ぎてから、5~6月にかけての高尾山の名物であり

毎年結構な数のファンが観察・撮影に訪れます。

 

 

 

 

 

 

さらにクローズアップすると、なるほど確かにラン科の花らしい形をしています。

中には右写真のように、電線に着生してしまっているものも(これは6号路ではありません)。

高尾山ならどこでも見られる!というわけではありませんが

山頂付近よりも麓周辺でそこそこ見かけますので、花期を逸しなければ撮れるはず。

 

6号路でこれを撮影していたところ、

若いカップルが通りかかり何を撮影しているかと問われたので

セッコクのことを教えてあげました。

一般的な視点から見れば、木にくっついて咲くランというのは相当エッジが立っているため

やはり大分驚かれていましたね。これを機に興味を持っていただければ嬉しいもの。

 

「この時期限定ですよ。セッコク(せっかく)ですし写真撮っては如何ですか?」

 

 

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

 

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すみません。これはさすがに言いませんでした。

ギリギリで思い止まりました。 言ったら最後、自分がオヤジであると認めたlことになるので

 

 

 

 

 

前編から続く、あんた誰?その2

何のカメムシなんでしょうね……集団交尾していました(汗)

ちなみに高尾山口駅前には交尾に適した施設があります。休憩を口実にぜひどうぞ(最悪)

 

 

 

 

 

 

ケーブルカー駅近くの小川で遭遇したミヤマカワトンボ

濃い茶色の翅が目を惹きますね。1匹だけでしたが遭えると嬉しいです。

 

 

 

 

 

最後に、麓でポケGOを起動。

ケーブルカーの駅はジムに指定されていますが

この周辺にはご覧の通りわんさかとポケモンが湧きます。

 

初めてセッコクを撮った今回の高尾散策。

さすがに今年はもう花期的に難しいと思われますので、

ぜひ来年の晩春~初夏にかけて参考にしていただければと思います。

 

 

 

【5/20 裏高尾~高尾山で撮影した生きもの】

鳥類・・・ガビチョウ、キセキレイ、コゲラ、ツバメ、ハクセキレイ

昆虫類・・・アオジョウカイ、アオスジアゲハ、アカスジキンカメムシ、アサギマダラ、アシダカグモ、アワフキムシ、オジロアシナガゾウムシ、オナガアゲハ、カマキリの幼虫、キアゲハ(幼虫)、キタキチョウ、キマダラセセリ、コガタルリハムシ、コジャノメ、コミスジ、コミスジ、ジャコウアゲハ、ジョウカイボン、ダイミョウセセリ、タンザワフキバッタ、ツマグロヒョウモン、トゲヒゲトラカミキリ、トラフムシヒキ、ナナフシ、ハエトリグモの一種、ヒメギス(幼虫)、ヒメシロコブゾウムシ、マドガ、ミスジチョウ、ミヤマカワトンボ、ムネアカオオアリ、モンキアゲハ、ヤマトシジミ、ヤマトシリアゲ

 

 

【5/20 裏高尾~高尾山で捕獲したポケモン】

アーボ・・・2

イーブイ・・・1

カモネギ・・・1

キノココ・・・1

コイキング・・・1

コクーン・・・1

ココドラ・・・4

コノハナ・・・1

ゴマゾウ・・・2

コラッタ・・・1

コンパン・・・1

サボネア・・・3

ジグザグマ・・・2

スバメ・・・1

ソーナンス・・・1

タネボー・・・3

タマザラシ・・・1

タマタマ・・・1

チコリータ・・・1

チルット・・・12

ディグダ・・・1

デルビル・・・1

ドードー・・・1

ドンメル・・・2

ナゾノクサ・・・6

ナマケロ・・・1

ニドラン♂・・・1

ノズパス・・・1

フシギダネ・・・3

ブルー・・・1

ホエルコ・・・4

ポッポ・・・1

ポポッコ・・・2

マダツボミ・・・1

ラッタ・・・1

レディアン・・・1

レディバ・・・1

 

≪総括≫

この時は丁度フェアの谷間であり、特段一部のジャンルのポケモンが湧くということはなく

多彩な種がバランスよく出現しました。意外にも、レア度の高いナマケロは春美茶屋で捕獲。

ほか、麓や頂上周辺にポケストップが集中しているので、狩りはそちらでどうぞ。

(ストップの数自体は薬王院周辺も多いのですが、時間の都合で今回は行っていません)