「何か」が写っていても責任を追及しないでください(高尾山口~高尾山/東京都) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

首都圏生きものめぐり ~K.Nakamuraの生物・景観ブログ~

 

20日の水曜日は祝日でしたので、ちょっと遠出しました。

 

と言っても高尾山なんですけれどね。新宿から1時間で十分いけますし(汗)

考えることは一緒なのか、登山客が大分来ていました。

 

高尾山に来たのは、これでかれこれ3回目でしょうか?

 

最後に来た時にはまだカメラを持っておらず、自然景観や生物にしっかり目を向けるのは今日が初めてのことです。また前回訪れた際にちょっとばかり「……」なことがありましたので色々思うところが(どちらかというとマイナス面で)あるのですが、その辺につきましては後述。



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高尾山口駅前。

 

がっちり登山ルックの方が多い中、私はいつも通りの格好。

もちろん登山リュックだのシューズだのは、ない。お金がないので一切ない。

(注:危険ですので真似しないでください。登山はしっかり準備を!)



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一番上の写真はケーブルカーの駅なのですが、今回はリフト(2人乗り)を選択。

上っている最中にカメラだけ後ろに向けて撮ってみました。結構高さありますよ。

 

山の中腹でリフトを降り、登山道で一路山頂へ。

 

しかし、この登山道がなかなかのクセモノでして……。

高所恐怖症の方は、薬王院を通る比較的楽なルートがありますのでそちらをお勧め。

 


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吊り橋。人が通ると揺れる揺れる……。

 

ついでに登山道には柵がないため、足を滑らせたらそのまま真っ逆さま。

おまけに前々日に雨が降ったこともあって足元は一部ぬかるんでおり、細心の注意を払って歩きました。高尾山とは言え油断は禁物です。



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道中で見つけた「春」の訪れ。

 

ビロードツリアブというアブの一種で、右写真のようにスミレの蜜を吸う姿をよく見ました。

 

遭遇率 … 4

 

インパクト … 1

美しさ … 3

俊敏性 … 3

 

身体がビロードのような毛で覆われていて、蜜を吸う時に口でつり下がっているように見えることからこの名前がついたそうです。そのまんまですね。アブということもあって敬遠される方も多いでしょうが、丸っこい体つきにキレイな毛並みで、実物はそれなりに可愛らしい外見をしています。ただこの虫、見られるのが早春の一時のみでして、初夏に入るとほとんどいなくなってしまいます。期間限定。

 

 


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1時間弱かけてようやく山頂に到達。

 

大きな広場になっており、既に先客がいっぱい。

 


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昼食は山頂近くの食堂へ。山菜そばとおにぎりのセットです。

 

大体この手の山奥に来ると山菜系の麺類を食っている気がします。



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ついでに今日の間食リスト。

左からバニラ、抹茶ソフト、キノコ汁。3つも食った。

こういうところで金が飛んでいくんだろうな……。



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頂上のセンターにこんなポスターが。

 

山ガールなのか、とりあえず萌の新境地らしい。



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引き返して今度は薬王院へ。

 

そういえばここにムササビが棲んでいるらしいのですが、この日は昼間ということもあって確認できず。一度見てみたいですけれどね。



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別の登山道から改めて頂上に向かいます。

 

1日の中でこんなに上り下りを繰り返しているのは私くらいなものかも。

道中でスミレの群落を見つけました。ビロードツリアブの姿もありましたよ。



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こちらの登山道も、当然のように滑落避けの柵なんてありません

 

道幅も狭いので、足元に注意して歩きましょう。

 

なお、自然道ということで周囲からは色々鳥の鳴き声が聞こえましたが、木の本数が多く葉が生い茂ってしまっているため、姿まではなかなか確認できませんでした。上記の通り道幅が狭く、登山客もかなり多いので、ここで立ち止まってのバードウォッチングはあまりお勧めしません。

 



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そんな中で運良く撮影できたヤマガラ

 

山頂付近では多分一番数の多かった野鳥です。

 

2度目の山頂到達後、今度は本当に下山ルートへ。

 

いくつかの道があるのですが、生物と出会えることを期待して水辺ルートを選択。

 


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下山ルート途中。

右側は沢になっており、流水の音が清涼感をもたらします。

ただ水辺ということもあり、一層滑りやすくなっていました。実際4回ほどコケそうになりましたし。

 

道中、崖の何か所かに小さな穴が開いており、その奥から「グワ、グワ、グワ」どう考えてもカエルとしか思えない鳴き声が聞こえてきたのですが、本体の姿を確認することは叶いませんでした。まさか掘り起こすわけにもいきませんし……残念。

 

 


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下山ルートの途中に、滝と寺院のようなものが。

 

どうも修行場らしいのですが、実際に滝に打たれている人は確認できず。



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岩屋が……。

 

とあるサイトで心霊スポットみたいな紹介をされていたのですが、私は全く霊感がないもので特に何事もなくスルー。まあ、木が茂っていて少々不気味な雰囲気ですから、そういう噂も立つんでしょう。多分……(弱気)

 

 

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こういうところもよく心霊スポット扱いされがちですね。

 

 


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そんなこんなの内に夕方になり、気づいたら麓近くまで下りてきていました。

 

奥には、今日のらなかったケーブルカーが。



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無事にケーブルカーの駅前まで戻ってきました。

 

ここまで来ると観光名所らしくあちこち人だらけです。



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帰る前に、山から離れて川沿いの道を上流方向へ。

 

樹林帯ばかりの高尾山ですが、麓の駅周辺は田畑が広がり、いわゆる里山系に近い景観となっていました。よし、これなら鳥の姿も見られるかも。

 

 

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小さくて申し訳ないのですが、中央付近にカシラダカが2羽います。

 

右側が恐らくオス。左がメスと思われます。

 


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おなじみのセキレイの姿も。左はセグロセキレイ、右はキセキレイです。

 

なお、キセキレイの後ろに見えているのは、高尾山口駅前にあるラブホテルの看板です(爆)

登山でお疲れのカップルはここで休んでいきなさいという意味でしょう(爆)

あるいはもうひと運動しろとry

 

 

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飼い豚?

 

散歩中のところをすれ違いました。ちょっと懐かれましたが……。

どうやら豚というより、イノシシのようです。

あるいは、イノシシと豚を掛け合わせたイノブタという奴か?

 

なお、高尾山にはイノシシが多数生息しており、まれに畑などに連中が掘り起こしたと思われる穴が見られることがあります。農作物の被害も大きいらしく、以下のように捕獲が試みられていることも。

 

 

 

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引っかかったら洒落にならないので、遠目に見るだけにしておきました。

 

檻に入るとシャッターが閉まるみたいな仕掛けのようです。

 

この日、シカやイノシシなどの哺乳類には会えませんでしたが、万が一遭遇してしまった場合は命に関わる恐れもある(特にイノシシは凶暴)ので、むしろ幸いだったというべきかもしれません。

 

 

 

≪今日のカワセミ君≫

 

 


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麓の川で発見。2羽並んでいますね。

その後、1時間くらいして戻ってきてもまだ2羽ともここに留まっていました。

ちなみに両方オスです。


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比較的きれいに撮れました。やはり背中のラインが一番美しい。

 

と、ここでちょっとした衝撃が……↓

 


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伸びてる?

 

もちろん同一個体です。明らかにスリムアップしています(汗)
何十分も同じ体勢で留まっていたから、ちょっと筋を伸ばしたくなったのかも?

背伸びしただけでこんなにも体型って変わるもんなんですね。面白いものを見ました。
 

 

【3/20 高尾山で撮影した生きもの(50音順)】

 

鳥類・・・カシラダカ、ガビチョウ、カワセミ、キジバト、キセキレイ、コゲラ、ジョウビタキ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ホオジロ、ヤマガラ

昆虫等・・・ビロードツリアブ

 

 

 

≪最後に……≫

 

 

 

もう5年ほど前になるかと思いますが、当時付き合っていた彼女と高尾山に来た時のこと。

登山道などで写真(この当時は彼女が持参した使い捨てカメラ使用)を撮ったり、まあオーソドックスに山を楽しんだわけですよ。ところがその後、待てど暮らせど彼女が撮った写真を持ってきてくれない。どうかしたのかと尋ねましたところ、心霊写真としか思えないものがあったために処分したとのことでした(呪)。事前に抹消されていたので彼女以外は実物を見ていないのですが、話を聞きましたところ、何でも山頂付近の見晴らしのいい柵のところで登山客に撮ってもらった写真で、我々の背後におじいさんの姿が写っていたそうです。

 

が、我々の背後には柵があるだけで、その向こうは断崖絶壁。

 

人間が立っているはずがない!

 

その後、写真は丁重にお祓いした上で処分されたらしく、特に我々に危害が及ぶことはありませんでした。ただ、高尾山は霊場としても名の知られたスポット。私は気づきませんでしたが、もしかしたらここにUPした写真にも「何か」が写りこんでいる――かもしれない。

 

 

 

ううう、嫌なことを思い出してしまった。

 

 

さっさと寝てしまおう(逃亡)